「英国王のスピーチ」という映画、
アカデミー作品賞を獲るにふさわしい物語(脚本)に仕上げるには許される範囲内なのだろうか、内容面でジョージ6世をやや美談化し過ぎた感じがする。
しかしそれよりも一番に思うこと。
イギリス人は大英帝国時代に築いた伝統なのか、シェクスピアを生んだ誇りなのか、言語問題に関心が強い。というか、英語を喋ることに優越感を持っている。
今回の映画でジョージ6世の吃音を治す「言語聴覚士ライオネル・ローグ」を見て、「マイフェアレディー」の中で貧民街出の小娘の訛を矯正せんとするヒギンズ教授を連想しないだろうか。
このローグ先生はオーストラリア出身だそうだが、オーストラリアの英語についてどういう意見を持っていたのだろうか、興味がわく。(今回の映画は、彼の記録本をもとに脚本化されたものだそうだ)
この映画、なんとなく物足りないのは王妃エリザベスの描かれ方。
このご婦人、1952年の旦那の死後50年長生きし、2002年101歳で亡くなられた方。
イギリス王室の良識を護り権威を維持した人気の高い賢婦人だったというが、映画でも文字通り「賢婦人」一点張りで、やや人間臭さが出ない・・・「ないもの強請り」なのかもしれないが映画をやや他人行儀なものにしたように思う。
国王戴冠式(1937年)から、戦争開始時のスピーチ(1939)の間にもう一つ、二つの話を挿入できなかっただろうか、残念。
(了)
アカデミー作品賞を獲るにふさわしい物語(脚本)に仕上げるには許される範囲内なのだろうか、内容面でジョージ6世をやや美談化し過ぎた感じがする。
しかしそれよりも一番に思うこと。
イギリス人は大英帝国時代に築いた伝統なのか、シェクスピアを生んだ誇りなのか、言語問題に関心が強い。というか、英語を喋ることに優越感を持っている。
今回の映画でジョージ6世の吃音を治す「言語聴覚士ライオネル・ローグ」を見て、「マイフェアレディー」の中で貧民街出の小娘の訛を矯正せんとするヒギンズ教授を連想しないだろうか。
このローグ先生はオーストラリア出身だそうだが、オーストラリアの英語についてどういう意見を持っていたのだろうか、興味がわく。(今回の映画は、彼の記録本をもとに脚本化されたものだそうだ)
この映画、なんとなく物足りないのは王妃エリザベスの描かれ方。
このご婦人、1952年の旦那の死後50年長生きし、2002年101歳で亡くなられた方。
イギリス王室の良識を護り権威を維持した人気の高い賢婦人だったというが、映画でも文字通り「賢婦人」一点張りで、やや人間臭さが出ない・・・「ないもの強請り」なのかもしれないが映画をやや他人行儀なものにしたように思う。
国王戴冠式(1937年)から、戦争開始時のスピーチ(1939)の間にもう一つ、二つの話を挿入できなかっただろうか、残念。
(了)
バルモラル城でのパーティーも訪れた場所だけに興味深く見ることができる。我々が訪れたときは、夏休みでこの城に女王が住んでおられたので、門の外での撮影しかできなかったのが残念だ。
イギリスの一部マスコミが、パパラッチで代表されるように、王室の話題を売り物にしていていることがおもしろい。ダイアナとチャールズ、そしてカミラ夫人との関係など、死後再びこのような真相が映画化されるのだろうか。
この映画監督のことば「英王室には我々に制約を課す権利はない。唯一できるのは、協力しないということだけです」という表現はイギリスの寛容をよく表現している。
というのが、私のブログに書いたコメントです。いかがでしょうか。映画に造詣の深い貴兄には「他愛無いこと」と一蹴されるようですが・・・・・。