ケビン・コスナーが颯爽と登場するえいが「アンタッチャブル」。有名な禁酒法の時代、シカゴに君臨した暴力団のボスのアル・カポネと、これを追い詰める連邦財務官エリオット・ネスの戦い。
双方実在の人物だし話も大筋は事実を受けているのだが、映画はむしろノンフィクションを装うが如くエンターテインメントに徹している。アメリカ人にとっては歌舞伎十八番の一つのような感覚なのかもしれない。 . . . 本文を読む
6月19日、NHK衛星放送でアメリカ映画協会選映画音楽ベスト100を放送した。
そのリストはインターネットで見られるが、ベスト5は
①オズの魔法使い(虹の彼方に)、
②カサブランカ(時の過ぎゆくままに)、
③雨に唄えば、
④ティファニーで朝食を(ムーン・リバー)、
⑤スイング・ホテル(ホワイト・クリスマス)
そして翌日早速オズの魔法使いを放映したが・・・、還暦過ぎの人間が数十年ぶ . . . 本文を読む
毎年この時期2月は、NHKも放送番組が種切れになるのでしょうか。衛星放送など、名作映画を登場させることが多くなるような気がします・・・先週から「第三の男」や「アラバマ物語」などアカデミー賞ものを並べています。 そのトップバッターだったのが「カサブランカ」。
この映画は地理的、時代的背景を知ろうとすると実に面白い。
モロッコは、ヨーロッパ人にとって特別の土地。カルタゴの植民地から開け・・・いろい . . . 本文を読む
この映画「ニューワールド」は、アメリカ人なら誰もが知ってるアメリカ建国時の美談物語、
アメリカの歴史教科書には必ず出てくる話の映画化。(少し丁寧に言うと、アメリカは先ず13の州から始まるが、歴史的には最重要なヴァージニア州の建国神話。当時の面影を残すウイリアムズバーグは観光の名所)
今時何故この映画がでてきたのか・・・よく分からない。同じ内容なら1995年のディズニーの長編漫画「ポカホンタス . . . 本文を読む
3月29日NHK衛星第二放送で放映された「Any Given Sanday」という映画。
映画に詳しい人、監督のオリヴァー・ストーンや主演のアルパチーノ、キャメロンディアスなどのファン、あるいはアメフトのファンや関係者はちゃんと見ておられると思うが、一般の映画好きという程度の人は、エニーギブンサンデーなどと言われても、何のことか分からない、見落とした人も多いのではなかろうか。
映 . . . 本文を読む
3月28日NHK衛星第二放送「アミスタッド」
最初この映画を見たとき本当に感動した。現実にあった奴隷問題にフィクションを交えながら法廷ものに仕上げたスピルバーグの手腕、崇高、緊張感一杯の法廷場面、ヒューマンドラマ・・・文句なし頭が下がる。(映画で楽しむ世界史 113章)
この映画は実に多くの問題を提起する。
①奴隷船のアメリカ漂着がなぜ米、スペインの外交問題に発展するか
②とにかく奴 . . . 本文を読む
3月27日NHK衛星第二放送の白鯨、英語の原題「Moby-Dick」は品の悪い俗語で、敢えて訳せば「馬鹿でかいあの野郎、あのもの」といった感じ?
映画の時代は1840年代、アメリカの経済・人口急膨張期。これから約30年、石油や電気が普及するまで商業捕鯨がアメリカを支える。もともと捕鯨はアラスカ、グリーンランド海岸部等で食料獲得のために行われていたものであるが、鯨油は灯油、ろうそく、化粧油として . . . 本文を読む
3月15日NHK衛星放送 「許されざる者」を見て改めて、西部劇について考える、多分相当の独断と偏見を交えて。
「シェーン」と「許されざる者」の共通点。物語の舞台がワイオミングであること。アメリカ人はあまり高い山を話題にすることはないが、・・・そこに神が宿るなどと考えても見ない、むしろグランド・キャニヨンやコロラド川など峡谷や河のほうを愛でるように思うが・・・4000メートルを超える山 . . . 本文を読む
アメリカ西部劇のうち「荒野の決闘」(1946年)「OK牧場の決闘」(1657年)「ワイアット・アープ」(1994年)の3本は、映画の創りはずいぶん異なり、それはそれで楽しめるが、基本となるストーリーは同じもの。即ち1881年、カンサス州(後アリゾナ州)ダッジ・シティで実際に起こった事件を基にしている。(「映画で楽しむ世界史」106章)
新聞記事風にいえば・・・ダッジ・シティの保安官ワイアット・ . . . 本文を読む
3月11日NHK衛星第二放送
映画はいろいろな見方があって、歴代映画のNO.1 と言っても見方によって結論が全く違う。それはそれでいいのだが「総合的に見て」という条件を付けて文字通りNO、1を選ぶとなるとどうだろう。私はどう恣意を排してもやはり「風とともに去りぬ」がNO. 1 だと思う。(「映画で楽しむ世界史」115章)
その「風」だが、前半部分、即ち南北戦争の勃発(1861年)からアトラ . . . 本文を読む