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増えている自動車の “死角” は解決すべき社会問題 / Increasing "blind spots" in automobiles are a social problem.

2023-03-03 13:31:18 | コラム・社会

Interesting Engineering 伝、

米・ペンシルベニア州に住む14歳の少女、コンテストで最高賞を得た発明。車体外部につけたカメラで死角を無くす技術。比較的単純で実現させて欲しい技術です。


自動車の死角は年々増えており、日本でも、SUVなど車両が大柄になり、狭い道路で運転出来ずに立ち往生している光景が珍しくない程で、道路走行中でも二輪車や歩行者の存在が見えていない事は以前より増えている。だから、トライバーだけでなく社会全体の為に、ピラー(柱)だけでなく、ドアの外や車体下部まで、車体全体が透けて見える様に応用される事を願う。

The invention that a 14-year-old girl in the United States won the top prize in a contest.

 

https://interestingengineering.com/culture/14-year-old-pennsylvania-girl-finds-solution-for-blind-spots-in-cars

 


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合理的な選択、電動三輪バイク、ポリス、救急救命士用車輛

2023-02-28 22:30:46 | コラム・社会

 
The DRIVEN 伝、
 
英国の電動二輪メーカー・White Motorcycle, ヤマハ トリシティをベースに電動化して、警察や救急救命士用車両として提供しています。
 


日本でも、“合理的” に考えれば、遠距離利用は少なく、路面状況に左右され難く安全で、誰にも乗れて運用し易く、最適な形態でしょう。まして電動車とあれば、行政車両として率先して導入を進めるべきですし、ヤマハ NIKEN をベースに電動化すれば、加速性能で四輪車を圧倒する事も可能でしょう。

Police and first responders to get three-wheel electric motorcycles

https://thedriven.io/2023/02/27/police-and-first-responders-to-get-three-wheel-electric-motorcycles/?fbclid=IwAR19Uq94igZgcma-UJyL9e4kUZtDMaaqPqAAw-XHP4cBVg69KJ47PR6RKpw



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コラム『 “グリップ力” を高めて走れ 』(仮題)の公開に向けて (解説図作成・その1)

2023-01-24 01:44:54 | コラム・社会

   
タイヤの “グリップ力” を大きくする事は、安全性や操縦性を高めるのに効果がありますが、それを高めるにはグリップ性能が高いタイヤに交換する他に、幅の広いタイヤへの交換やタイヤの空気圧を下げるなど誤った理解で行なわれている方法もあります。

“グリップ力” は(動)摩擦力だと考えられますので、方程式「摩擦力 = 摩擦係数 × 垂直抗力」から、“グリップ力” は 摩擦係数とタイヤへの荷重の積になります。この時、摩擦係数は路面とタイヤの関係で決まりますので、それらの組み合わせが変わらなければ、タイヤへの “荷重” によって “グリップ力” は決まる事がわかります。


この “荷重” と “グリップ力” の関係はどんな時でも変わらない大切な法則で、特にグリップ不足が転倒を招くリスクのあるオートバイの場合、この法則を理解して “グリップ力” を高く保つライディングがとても大切です。そして、「 “グリップ力” を高める走り」の肝(キモ)は、“グリップ力” の大きさは走らせ方一つでとても大きく保てるし、逆に小さくなってしまう走らせ方もあるという事で、それがライディングの上手下手や安全性に一番大きく影響しているのです。
 
次回作成の解説図では、前後タイヤ への “荷重” の総和(合計)が大きく出来る走らせ方と、よく見掛けるのですが、逆に大きく出来ない走らせ方を解説する予定です。(乞うご期待!)



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『 近接排気騒音規制 』が廃止されたのを知っていますか?

2022-09-28 16:42:28 | コラム・社会

 
オートバイに限った話ではありませんが、“騒音” が社会的な問題として採り上げられて、次々と法律が作られて規制が厳しくなった事は多くの人が知っているでしょう。
そんな規制の方法の中で、『近接排気騒音規制』や『定常走行騒音規制』、そして『加速騒音規制』が加わった事を知っている人も少なくないでしょう。


『 近接排気騒音規制 』

最も初めに作られた法律で、排気口から水平に45度後方の角度で、一定の距離に置いた騒音計で測定した音圧(dB)で規制するものです。ただ、原動機付き自転車と二輪車(法律的には二輪自動車)の製造(認証または輸入)年月日別別に細かく規制された複雑な法律です。


しかも、実際の測定は誰もがどこでも行なえる類のものではない事は知られていません。


測定場所の条件が法律で定められている上に、測定機(騒音計)は計量法の対象となる特定計量器として「検定」を受け、定期的な検査や検定が必要なので、Amazon で買った測定機や アプリ で測定して “騒音” の証明をする事は出来ないのです。更に、騒音を証明するには「環境計量士」という資格を持った人が測定する必要があり、道端で止められて、測定されて、その場で違反キップが切られるという構図は普通は有り得ないのです。
しかも、正確な測定の為にはエンジン回転計も必要で、原動機付き自転車を始めとして、タコメーターが無い車両の場合には更に簡単な事ではない事は知られていません。



『 国際的な整合性を高めるために 』

ここで話は急に飛びますが、平成28年(2016年)10月1日以降に製造された車両(自動車や二輪車など)に対しては、『近接排気騒音規制』と『定常走行騒音規制』が廃止されている事を伝えます。

既にご存知の人も居ると思いますが、自動車などの安全や環境に関する基準(法律)が各国で異なっている状況を改めて、国際的な整合性を高める気運が高まり。国際連合主導で『車輛などの型式認定相互協定』を設けています。 日本も平成10年(1998年)に加入して、その協定に基づいた『 協定規則 』を段階的に採用を進めているのですが、“騒音” に関する規定『 協定規則51号 』を新たに採用したのです。
そして、この採用に伴って、従来からの『近接排気騒音規定』が廃止となっているのです。



『 協定規則51号 』

とは言っても、近接排気騒音規制に慣れた人は俄かには信じられないでしょうから、国土交通省の『 協定規則51号 』に関する告示を紹介します。

 


適用される次期は、輸入車を除く新型車の場合、平成28年(2016年)10月1日以降に認証されたモデルで、それ以前から生産され続けている車両の場合は、平成33年(2021年)9月1日以降になります。そして、該当する車両を所有している場合、『 近接排気騒音規制 』などの取締りを受ける対象にはなりませんが、消音器を改造したり、JMCAなど認証を受けた品以外に交換する事は禁止されているのです。

因みに、平成28年以前に生産され『 協定規則51号 』に該当しない車両を所有している場合は、従来の通り、『 近接排気騒音規制 』などの規制対象のままです。 が、実際には、多様な規制と多種の車両が混在している現状では、例えば警察官による、路上 “騒音” 測定取締りなどは難しく、ノーマルあるいは JMCA認証を受けた消音器であるかをチェックされるに留まるでしょう。

複雑な騒音規制の為、例えノーマル車両だったとしても、社会的に抑圧を受けた様な感覚を受け、時には法律を知らない警察官や検査官に暴言を受けた経験のある人も必ず居る筈です。
どうぞ、法律を正しく知って、堂々とオートバイを楽しんでいきましょう。

 


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ライダーの隣にある “冤罪” (えんざい)

2022-03-20 04:31:51 | コラム・社会


今日、TVで、免田 栄 さんが巻き込まれた事件の報道を改めて観ました。

1948年に発生した殺人事件の犯人だとして警察に逮捕され、1審の時から アリバイが証明されていたにも関わらず、強引な取り調べによる自白書によって、死刑判決を受けた人が 免田 さんです。

ご自身も粘り強く裁判記録を書き写すなどを行ない、捜査や検察の矛盾点を一つひとつ挙げて、死刑確定になった後にも何度も再審請求を嵩ねて、1983年、当初からのアリバイの証明が認められて無罪判決を受けています。

無実の人を、誤った認識や偏見に基づいて罰する冤罪(えんざい)は、権力を与えられた公務員達が恣意的に権力を運用する態度を諦めるか、或いは、権力を付与された公務員と同等の権力を持つ組織が検証を行わない限り、冤罪の大小はあるにせよ、永遠に無くなる事のない社会の “暗部” であり “汚点” です。


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実は、ライダーの隣にも、そんな冤罪は待ち受けているのです。

特に一番危険な場面は、四輪車との交通事故にあります。一般道でも高速道路でも、四輪車と事故を起こせば、殆どの場合はオートバイ側に非がある様に扱われます。一般的な四輪車ドライバーであれば「オートバイが悪い」と言っても不思議ではないでしょうが、取り調べを行なう警察官もオートバイ側に過失があるという先入観を払拭できないものです。

これは、公道上で四輪車を起こせば多くの人が体験する事で、実際、僕自身も数度体験していますが、相手側のドライバーや検証にあたる警察官だけでなく、救急車で運ばれた先の医療従事者にも同様の偏見や思い込みはあります。 だから、意識不明の期間が長かったり、不幸にして亡くなったりすれば、例えオートバイ側に殆ど過失が無かったとしても、過失の殆どがオートバイ側にあるかの様に現場調書(公式文書)が作成されたり、四輪車は全く無関係な自損事故として調べが完了してしまうのです。

「そんな時の為に ドライブレコーダーだ!」と、多くのライダーが装着しているのもそんな社会の “暗部” を避ける為ですが、決して万全な策だとは言えないでしょう。知恵が効く四輪車ドライバーであれば、何らかの事故を起こしてしまった後は、わざとレコーダーのメモリーを消去しますし、重体になって搬送されて、現場に残された破損したオートバイもどんな扱いを受けるか誰も保証してくれないからです。
一番大切な事は、オートバイに乗る事によって様々な偏見が生まれない社会へと変えていく事です。その為に、他車と事故を起こさない事は当然として、四輪車を含めて社会全般に対してオートバイを迷惑な存在に貶めない事です。それには、ライダー一人ひとりの自覚や他者への愛が求められます。

2020年、免田さんは 95歳で亡くなりました。
無罪が確定するまでの 34年余り、冤罪によって刑に服したのですが、解放された後も街を歩けば指をさされ、批難の電話が絶えない日々が続いた事がご家族の口から語られています。 自白強要を行なって死刑求刑を行なったのは 警察や検察など公務員ですが。彼らの行動を支持して、無罪確定後にも批難を行なったのは 社会の “暗部” である私達一般市民です。
僕は、常に公務員の公僕としての自覚や知識欠損には疑問を持っていますが、それ以上に、そんな彼らを支持し続ける社会全般への働きかけが常に必要だと考えています。

いつまでも、楽しく、安全なオートバイライフを過ごす為に、社会環境への働きかけを一人でも多く行なうライダーが誕生する事を強く願っています。



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