原田さんと待ち合わせてベルリン市内を案外してもらう。そのあと夕方ICEでライプチヒへ。六時に着いてヒロさんから市内を案内してもらい、スーパーで買ったビールを飲みパンをかじりながら街を散策。そのあとヒロさんの友人であるアーティストさんの誕生日会に参加させてもらう。ミュンヘンで絵を描かれているミキコさん。ボローニャの絵画展に入選し出発する直前でもあり、その壮行会も兼ねて。他に集っていたのは、アートヒストリーのカオルさん、写真家のマコさん、出版のユリさん、ら。ライプチヒは歴史ある芸術と出版の街であるが、そこで頑張っている日本人の方たちととその友人のドイツ人の方たち。みなが持ち寄った料理をいただきながら、日本語とドイツ語が入り混じる楽しい会。僕が大学院で勉強した近代建築史の話や、師匠である鈴木先生の話、出版関係で働く弟の話、群馬で見て今も印象に残っている写真展『百年の愚行』の話など、はじめは女性ばかりで緊張したが共通の話題もあったのでとても盛り上がった。そのまま夜半すぎまでお邪魔してヒロさんと一緒に徒歩で「日本の家」まで帰る。「日本の家」がある通りは空き家も多く薬物の売買なども行われ、ライプチヒでは最も治安の悪い通りとして知られているそうだ。しかしこれらの空き家も今は将来を見越した投資の対象になっているらしく、5-10年後にはすっかりかわっているのかもしれないとのこと。駅からのアクセスもよく、アーティストたちが多く住み始め、音楽のセッションや政治のディスカッションなど、人が集まれる開かれたコミュニティもあるようだ。特に危険なこともなく家に到着し、就寝。
昼前起床。すぐにトラムに乗りミッテへ出て、DPAのKanteenへ。今日は天気が良いのでテラスのテーブルでカセロールを食す。社員割引なしでも€8。食べ放題のパンもおいしい。徐々に昼食をとるスタッフで混み始めてきたところで席を立ち、そのまま徒歩でアレキサンダー広場へ。デパートの屋上の食堂で白ビールを飲みながらブログを書く。天気よいのでカメラ持って散歩。BLESSの路面店?に行ったあと東に移動し、archipelagoの原田さんに再会。夜またBLESSに行って、店番のドイツ人老建築家と立ち話。スイスで学んだという彼は、最初に買った建築の本だと篠原一男の作品集を見せてくれた。
昼過ぎ起床。すぐにトラムに乗りミッテへ出て、DPAのKanteenへ。目抜き通りから入った路地に面して大きな窓と大きな扉、白いコンクリート打ち放しの建物がある。大きな窓ガラスと同じエメラルドグリーンの大きな鉄の扉を開くと苔むした石敷きの中庭があり、そこにやはり大きな窓と白い打放しコンクリートのパヴィリオンが二棟。そのうちのひとつがKanteenである。元々この敷地にあった老舗の食堂が、DPAの入居とともに一度は立ち退いたが、その姉妹店として営業を始めたのがここだという。営業時間は朝8時から夜8時までで、1時から2時の間はDPAのスタッフの昼食用に店内の席の半分が貸し切りになる。始業前に社員が来て自習したり、夕方15分くらい休憩に来たり、終業後に立ち寄ってから家に帰ったりという使い方もしているらしい。DPAで働く澤谷くんと待ち合わせて一緒に昼食をとる。DPAではその奥にあるレンガ造りの建物をリノベしてレセプションとオフィススペースとして使っている。窓ガラスのサッシや手すりのディテールなどを話しながら、本日のスープ(小)とリゾットとを食べる。社員割引なしでも合わせて€9。安くておいしい。僕は空いてきた食堂にしばらくとどまってから、シラーシアターへ。ベルリン国立バレエstaatsballet berlinの土曜日の公演のチケットを確保。NCBを本拠に活躍するラトマンスキーAlexei Ratmanskyが、今季限りでベルリン国立バレエを対談するマラーホフとの友情を祝して上演する『NAMOUNA』のドイツプレミア。オーストラリアの振付家スタントンウェルチ Stanton Welchがやはりアメリカで振りつけた作品『Clear』もドイツプレミア。天気が悪いので街歩きはやめてNeue Museumへ。会館直後に訪れているが、再訪しても無限の奥行きがあるというか。何度訪れても以前に見落としていたものが見つかるのでその度に新しい発見があると、友人も言っていた。チッパーフィールドの建築ではあるが、ひとりの人間が構想しつくらるものを超越している。リノベーションならではの空間なのだろう。閉館までいたあと、オラファー・エリアソンのスタジオで働く元同僚リカルドを訪ねる。かつてのビール醸造所をコンバージョンしてスタジオとして使用していて、地上階にはパブリシティ部門を含んだスタッフたちの机。地下には金工と木工それぞれ工場のような巨大な作業場が二層にわたって設けられている。木工の作業場の脇にはスタッフのための食堂があり、専属のシェフが料理を振る舞ってくれるそうだ。リカルドは建築家として雇われているが、スタッフのバックグラウンドは多岐にわたるようで、スタジオの中でも様々なジャンル・スケールのプロジェクトが進行中のようであった。SHARISHARISHARIに遊び来てくれたこともある彼とロンドンの様子を話しながらスタジオを出て、freitagの路面店まで一緒に歩く。DPAもOEもfreitagもすべて徒歩圏内。会社を去る同僚と夕食をとるためにリカルドとはここで別れ、僕はreferenceから出る新商品(バックパック)のローンチイベントにお邪魔。Facebookで招待されたらしい10数人ほどがスイス製のチーズとビールを飲みながら談笑している。スタッフの方から新商品について教えてもらう。染め物工場跡をリノベしたこのベルリンの路面店では、新商品の入荷はいつも木曜日なので、ときどきこうして水曜日の夜にイベントを開いているらしい。前回のイベントにはフライターク兄弟も来ていたそうだ。ランダムに話をした中で、ベルリンとチューリッヒにベースをおいて仕事をしているという女性と長く話す。彼女は医療関係の仕事をしながら、余暇を使って投資家と若手のクリエイターをマッチングするコミュニティづくりをしているそうである。生活する世界が違うため出会うことが稀な人たちが、インフォーマルに個人的に出会える場づくり。僕もロンドンのSHARISHARISHARIや、東京のLab_Cafeの話をする。8時ころ店を出て澤谷くんに連絡すると、まだ会社で仕事をしているということなのでDPAまで差し入れして合流。トラムで一緒に家に帰り、ふたりで飯をつくって今日も晩酌。フラットメイトのワタルくんにも客人が来ていてにぎやかになる。
昼過ぎ起床。のんびりと準備しているうちに3時近くになる。5日間有効の交通券&割引券ベルリンウェルカムカードを購入し、まずはポツダム広場へ。新ナショナルギャラリーまで歩いて、閉館時間間際だった新ナショナル・ギャラリーには入館せずに併設のカフェで一休み。バスでベルリン中央駅まで。ガラスのキャノピーをくぐるとまずは最上階のプラットフォームに新幹線ICEが停車しているのが見え、そのまま下に向かって、市内を走る電車S-Bahn、地下鉄U-Bahn、郊外まで走るREのホームが幾重にも重なっていて、中央のエスカレーターの巨大な吹き抜けからそれらが折り重ねって見える景色は壮観。改札のないドイツの駅ならではで、駅の設備はいたってシンプルである。旅行案内所でウェルカムカードの使い方やバレエ公演の空席状況などをチェックしてから、週末のライプチヒ行きとハンブルグ行きのICEチケットを購入。ICEのホームに座ってガイドブックを読みながら休憩していると澤谷くんから電話があり、ミッテで合流。超うまいケバブのお店で夕食を食べたあと、近くにパブに移動して飲む。彼の同僚であるドイツ人女性も合流。同期入社で僕らとも同世代。僕がロンドンで担当していたソーシャルハウジングのプロジェクトを説明し、それがチッパーフィールドとも関係があった話をすると、そこから先はドイツにおけるソーシャルハウジングの歴史、そして建築家はそれに対して何ができるのかという話になった。不特定多数を扱う故の様々な制約事項に縛られて、予算もギリギリな場合が多く、ソーシャルハウジングは建築家にとって魅力的な仕事ではないかもしれない。しかし、高耐久性のためのシンプルでうまいディテールの必要や、限られたリソースを最大限に活かす解法の探求など、よりよい住環境のために建築家の能力が求められるビルディングタイプであることも事実。僕がロンドンで担当した物件は、そうした既存のコンテクストからは生まれづらいものを、後に続くひとがいることを期待してモデルケースとして無理してつくったため代償として僕らは疲弊した。発注者、建築家、施工者、利用者が、一緒になってそのコンテクスト自体を変えることができればいいのだか。開発が進む市内の現場を通りながら徒歩で澤谷くんのフラットまで帰る。
昼前起床。のんびりと部屋で荷物整理などして過ごしたあと、夕方帰宅した大家さんに挨拶して空港へ。今回も前回に引き続いてBritish Airwaysなのでターミナル5へ。Gordon Ramsey Plane Foodで遅い昼飯。食器が小さいので店名の通り機内食を食べているような気分。おいしかったがサービスが簡素な分値段は抑えられている。満席で手荷物もロッカーに入りきらないため、遅く搭乗した僕は荷物を手前の席の下に置くことになり足を伸ばせず。3人席の真ん中だったこともあって窮屈に思いながら2時間半を耐える。ベルリンにはテーゲル空港に到着。思いのほか小さな空港で、お腹が空いたが店もなくすぐにバス停に向かう。途中電車に乗り換えて宿を提供してもらう澤谷くんのフラットの最寄り駅まで。澤谷くんからのカーナビのように詳細な説明書きのお陰で空港に着いてから迷うこともなくすぐにフラットの入り口が見つかる。フラットメイトのワタルくんがつくってくれていた晩御飯をごちそうになり、しばらく飲みながら話したあと就寝。
昼前起床。ダニエルと遅い朝飯を食べてから家を出て、パブでキネティカアートフェアのスケッチ。夜、元大家さんの家へ。預けていた荷物を受け取り、開いていた部屋に泊めてもらう。ロンドンに来た当初から4年間ほど住んでいた部屋である。夜半すぎに就寝。
昼前起床。ダニエルが朝食をつくってくれる。一時にパディントンのホテルで安藤先生はじめ先生方5人と待ち合わせ。地下鉄でウェンブリーパーク駅へ。ホプキンスの南雲さんと待ち合わせてブレントシビックセンターを案内していただく。ホテルのバーに移動してヒアリング。英国のコンストラクションインダストリーやアーキテクト資格の現状などについて先生方の質問に答える。夕方、市内に戻りQueenswayへ。ロブスターヌードルのお店で晩飯を共にする。石井くんも合流し、楽しい夕食になった。先生方と別れたあと僕ら3人は新谷さんの家へ。一日を振り返ったあとそれぞれ家に帰る。
8時起床。ダニエルがつくってくれた朝食を一緒にとってから、バスで市内へ。印刷所に SHARISHARISHARIの名刺を入稿してからBrick Laneへ。堀田くん山本くんと待ち合わせて、キネティカアートフェアの会場を下見する。その後近くのホテルに移動し、バーで打ち合わせ。それぞれのアイデアを簡単に話したあと、スケッチを随時FacebookのSHARIページで共有しながら進めることにする。解散後、ホールデンのレクチャーの冒頭で使うマップの製作。再び市内に戻り名刺を受け取ったあと、パディントンのホテルへ。安藤先生はじめ先生方と合流し、タクシーで大和日英基金へ向かう。先に到着していたダニエルと機器調整をしたあと、大和側の担当者である小川さんと一緒に講演者の皆さんが集合し打ち合わせ。定員75名のところに115名の登録をいただく盛況で、普段のセミナーに比べて出席率も高いとの説明を受ける。メインの講義室に入れなかった方にはモニターが設けられた別室から参加していただくことになる。先生方のご紹介の仕方とセミナーの流れを確認したあと、開始となる。
3人の先生方の話の内容
会場に来てくれた方を列挙
打ち上げの様子
3人の先生方の話の内容
会場に来てくれた方を列挙
打ち上げの様子
朝起きてすぐに空港に向かう。昼過ぎに空港に到着。HCLAでホールデンのレクチャー資料づくりを手伝ったあと、元大家さんエビイの家へジャケットを受け取りに行く。夜は日本から調査にいらっしゃっている構法系の先生方と晩飯。夜はダニエルの家へ泊めてもらう。
午前中はドイツミュージアム、午後までゆっくりと過ごす。夕方から温水プールへ行き温泉気分を楽しむ。たっぷり5時間泳いで夜ホテルに帰宅。