21-10-9 半藤一利 (文藝新書)読了。
内容(「BOOK」データベースより)
世を騒がせた豪傑も、貞淑の誉れ高き女人も、手紙を読めば思いのほか、繊細で、あるいは大胆で…。「文は人なり」なら「手紙もまた人なり」。思わず微笑を誘われる、飄々たる手紙、なりふり構わぬ恋の手紙、襟を正す覚悟の手紙、人生の折ふしに綴った書簡は歴史の彼方から私たちに語りかけてくる。もしこの世に手紙なかりせば!歴史の人々と語り合う愉しみもまた、なかったにちがいない。
目次
屹立する親鸞 温かい親鸞―仏の御恩を報じまゐらせたまふになりさふらふべし
闘う宗教人にして詩人 日蓮―昼夜耳に聞くものは、枕にさゆる風の音
簡潔無比の織田信長―猿帰り候て、夜前の様子、つぶさに言上候
「逆順無二」 明智光秀のクーデタ―本能寺において信長父子を誅し、素懐を達し候
婦唱夫随の秀吉とおね―ゆるゆるだきやい候て、物がたり申すべく候
細川ガラシャ 貞女か烈女か―御心に入候て御うれしく候
歪曲された淀どのの哀れさ―江戸にもわもじをするすると誕生にて御入り候
大高源五の孝子の面目―是かぎりの文にてござ候
裏も表もない良寛禅師―ハイ今日は雑炊の味噌一かさ下されたく候。ハイサヤウナラ
苦闘する煩悩の人 小林一茶―長々の留主、さぞさぞ退屈ならんと察し候へども、病には勝たれず候
気宇壮大すぎた佐久間象山―丁度大たらひの下にはまぐり貝御座候様に見え申し候
吉田松陰 穏やかにして気魄あり―僕は忠義をする積り、諸友は功業をなす積り
天馬空を征く 坂本龍馬―一人の力で天下動かすべきは、是また、天よりする事なり
勝海舟と西郷隆盛 政治家と革命家―現時に臨み候ては此の勝先生とひどくほれ申し候
乃木静子の死と「母の訓」―女大学をよくよく御覧相成たく
よき父親の夏目漱石―御父さまは此手紙あおむけにねてゐて万年ふででかきました
永井荷風における「女の研究」―しみじみお咄し致す折もあるべきかと、それのみ楽しみに致し候
山本五十六 名をも命も―月明の夜又は黎明を期し全航空兵力を以て全滅を期し敵を強襲す
「サムライたれ」と説く小泉信三―君の出征に臨んで言って置く
香淳皇后の微笑のかげに―B29は残念ながらりっぱです
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