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「受容」,「共感」,「自己一致」

2011-07-24 | 日記
『メンタルヘルスハンドブック』(産労総合研究所)を,最初の頁から198頁まで読みました。
鈴木安名先生,北岡大介先生は,今月,経営法曹でも講演していますし,大活躍です。
どの記事も読みやすかったのですが,私は弁護士のためか,弁護士の書いた記事(138頁~182頁)が一番,理解が容易でした。
医者,社労士,弁護士と立場が違えば,同じような問題に対しても,それぞれ異なった言語を用いているようなところがありますね。

記事の中で面白いなと思ったのは,臨床心理士・社会保険労務士の涌井美和子先生が書いた106頁~108頁の「Q7 メンタルヘルス不調者と面接するときの注意点」です。
面接相談の基本は,以下の「受容」「共感」「自己一致」であると紹介していますが,メンタルヘルス不調者と面接するときの心構えに限らず,多くの場面に応用が利きそうだと思いました。
「受容」と「共感」は同じ方向性ですので,比較的両立はしやすいと思うのですが,これらと「自己一致」を両立させることができるようになるためには,相当,訓練が必要となりそうです。

「受容」=たとえ相談者が,聴き手の価値観では受入れ難い行為をしていたり,理解しがたい考えを持っていたとしても,まずは自分の価値観は脇におき,条件抜きで,(話し手を)あるがままに受け入れること

「共感」=自分の考えや感じ方を保ちつつ,相手の身になって感じ,考えること

「自己一致」=面接対応者自身が自分の心の状態をよくわかっていて,言葉や態度・本心に,嘘や無理がないこと

弁護士 藤田 進太郎

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