谷沢健一のニューアマチュアリズム

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今年の野村監督の思考(その2)

2007-02-22 | プロ野球への独白
 最近は、「クラブチームはどうだ」と気にかけてくださる。野村さんがシダックスの監督だった時に、私のチームと対戦したこともあるからだろう。その試合で投げさせた金森投手を今年、育成選手として楽天がとってくれたのも、野村監督の意向が働いているのだろう。
 「田中君はいいそうですね」と訊(き)くと、「昨日は打たれたけれど、ほれぼれするような投手だ。マウンドでの落ち着きはたいしたものだよ」と褒(ほ)めちぎる。彼は選手たちの中でもひときわ体が大きく、目立つ存在だ。今日はノースローで、ピッチングを見られなかったが、まわりが若手投手ばかりだったせいか、笑みを浮かべながらワイワイと投内連携をこなしていた。
 野村監督「一場はピッチングを考えようとせんな」
 谷沢「そんなにひどいですか」
 野村監督「うん、感覚という言葉は感じて覚えるってことや。あいつにはそれがない。いつも同じミスをする」
 谷沢「……(YBCの○○と○○たちに聞かせたい……)」
 野村監督「今年、ウィットという左バッターをとったんだ。横浜を1年でクビになった男だよ。それを懲りずにまたとってくる。山下(編成部長)が横浜の時に獲得したが、フォークが全く打てなくてお払い箱にしたんだろう。山下が言うのは、3Aでフォークが打てるようになったという報告だ。谷沢ァ、3Aの投手がフォークなんて投げるか。もしフォークを投げてくる気配を感じれば、スイングが変わるはずだよ」
 そこに海外担当スカウトがやってきた。
 スカウト「明日から、アメリカへ行って来ます」
 野村監督「もっとまともなヤツをとってこいよ。グリン(楽天から日ハムへ移籍)みたいな良いピッチャーを出しちゃって。フェルナンデスの年俸を削ってでも、残せんのか、(チーム力を低下させて)俺を早く辞めさせようとしとんのか」
 最後の一言で、つい私も吹き出してしまった。野村流の本音風ジョークである。