谷沢健一のニューアマチュアリズム

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クラブチームの嘆き(その1)

2005-07-16 | 社会人野球
 西多摩倶楽部の監督を引き受けて1年が経ったが、いろいろな経験をしている中で、もっとも困っていることの一つは、練習時間と練習場の確保である。
 同じアマチュア(社会人)チームといっても、企業チームに比べ、練習環境はかなり恵まれていない。ジャイアンツの室内練習場をお借りした際にも、つくづく痛感させられた。
 親切にも同球団の所氏が「チームが遠征に出ているときは、どうぞお使いください。シダックスなぞはよく借りにきますよ」とおっしゃってくださり、高見マネージャーと大場サブマネージャーを紹介してくださった。お二人とも「気軽にどうぞ」と言ってくださった。
 じつにありがたい話だが、残念にも、クラブチームの悲しさで、練習日が土日にしかとれない。部員の多くは、企業などに勤めているからだ。なかなかスケジュールが合わないのだ。
 そんな嬉しい思いや残念な思いを重ねているうちに、心の中に湧きあがってきたのは、「クラブチーム共有の室内練習場を作れないだろうか」というプランである。もちろん、少年野球なども利用できるのがいい。
 まだ、思いついたばかりだが、これは絶対に実現したい。さしあたって、必要なのは建設資金である。ポーンと援助してくださる「タニマチ」などは望むべくもないから、多くの人の知恵や力を借りなければならない。
 例えば、廃校や廃工場などの跡地はないだろうか。羽村リトルシニアチームは、保護者をはじめ様々な人の努力で、焼却場敷地の一角に屋外練習場と屋根付きの簡易な練習場を手作りで完成させている。その成果は今年3月の全国優勝になって表れた。
 我々もそれを見習いたい。今、あれこれと考え始めたばかりだが、これから進行状況をここに書き込んでいくつもりである。

ジャイアンツ交流試合の顛末

2005-07-16 | プロとアマ
 今年の1月のことだったが、読売巨人軍の2軍が「企業チームだけでなく、クラブチームにも胸を貸すよ」といっているという話を聞いて、私は真っ先に手を挙げたところ、スポーツ報知や東京中日スポーツが記事にしてくれた。
 すると、すぐに巨人軍の末次スカウト部長から電話があり、お会いすることになった。末次氏は、クラブチームについていろいろ情熱的に考えており、私もレポートをさしあげた。
 その結果、7月に西多摩倶楽部との交流試合が開催されることになった。これには倶楽部部員も大感激で、選手たちの練習も一段と熱心さが加わった。
 最も長い伝統を誇る巨人軍がクラブチームと対戦するのは、6月の全足利クラブ(もちろんクラブチームの名門!)が嚆矢となるはずだった。
 ところが、全足利クラブとの試合は雨で中止となり、西多摩倶楽部が第1号となると知って、ますます私たちのモチベーションが高まった。
 しかし、天は全足利クラブに同情したのか、試合予定の6日、勇んでジャイアンツ球場に乗り込んだものの、無情にも雨・・・。選手たちの落胆ぶりは、私も声をかけにくいほどだった。
 が、すぐに選手たちの目が皿のようになった。というのは、雨を避けて室内練習場に入ったところ、ファームの選手諸君が練習をしていたからだった。ピッチングであれ、バッティングであれ、プロの選手の練習ぶりは、大いに参考になる。私が黙っていても、部員たちは一つでも多くそれを知ろうとしたのだ。
 すると、巨人球団の大塚氏が、練習場を使って宜しいと言ってくださる。感謝々々である。部員たちは初めてプロの室内練習場とその器具を利用させていただいた。
 たまたま仁志選手が居合わせ、大学時代の先輩後輩の礼にのっとって、丁寧に挨拶してくれる。思わず、気軽に「時間があるならコーチしてくれよ」と頼んだところ逃げ出してしまった。が、じきに戻ってきて手に3本バットを持っている。なんと、「これでもお役に立つなら」と進呈してくれた。ありがたいことである。持つべきものは良い(!)後輩である。
 選手たちはすぐにそのバットを握り、コツコツ叩いたりして曰く、「おい、さすがにプロはいいバットを使っているなあ」とささやいていた。貴重な用具をよくぞ寄付してくれたものだ。
 天が雨の代わりにくれたすばらしいプレゼントだった。

プロローグ

2005-07-16 | ニューアマチュアリズム
 西多摩倶楽部(昨年から私が監督をつとめています)の若い選手に「カントクもブログでも作ってみたらどうですか」とそそのかされて、「清水の舞台から飛び降りる」ような気持ちで作成してみました。
 近年の野球界の状況を鑑みて、アマチュアとプロフェショナルを繋ぐ新たな野球構想ーー野球を愛し、野球のすばらしさに感動して、人生を彩り、豊かにする企てーーを創造したいと願って、第一歩を踏み出しました。
 それが私のニューアマチュアリズムのプロローグです。