原野の言霊

風が流れて木の葉が囁く。鳥たちが囀り虫が羽音を揺らす。そのすべてが言葉となって届く。本当の原野はそんなところだ。

ひとりぽっちの夜

2014年01月10日 10時50分39秒 | 社会・文化
  坂本九のヒットソング「上を向いて歩こう」が登場したのが1961年だった。「ひとりぽっちの夜」というフレーズは、この歌の中の一節。ご存じ永六輔の作詞である。いかにも青春世代のセンチメンタリズムに満ちた一節である。若者の不安定な精神の日々を反映していたかのように見える。恋の歌にも見える。だが作詞した永六輔の談によれば、この歌は60年安保の反対運動に参加して、打ち敗れた悔しさを謳ったものであった。当時、東大の女学生(樺美智子)が警察隊との激突で死亡した時であり、学生運動が急激に盛り上がった瞬間の時でもあった。 . . . 本文を読む