やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

【教育】「想像読み」という音読法 1/2

2011年06月25日 | 教育2 国語・日本語教育

 この音読法「想像読み」は、25年ほど前に独自に開発し、改良しながら国語の授業で実際に使ってきた方法です。
 《脳内の想像作業》にたくさんのエネルギーを使うので、10分間音読しただけでもかなり疲れます
。※教師は「教材研究」として必ず自分で体験しておく必要あり。体験なしの指導はまずできません。
 しかし、子が「想像読み」で(ほぼ)音読できるようになると、音読するだけで読み取る内容が豊かになりました。また、副産物でしたが、「朗読」の技術的指導はまったくしなくても、《気持ちのこもった、あるいは、情景に合った朗読的音読》が自然にできるようになりました。(小学2年生でさえも) 

 想像読みのしかた(理解を深めるための音読)
                         h19.7.25(vir.3)松永正紀
1.目的
 
意味を読み取る心的作業を、意識的に行なわせる。
 * 文字をただ音声化する(「声だけ読み」)という、安易な音読をさせない。
 * 従来の音読にくらべて、理解を促す働きを強化している。

2.「想像読み」のしかた
 文の句点「。」まで、1:すばやく目で読み 2:想像し 3:音読する。
 ~ この繰り返しで文章を音読する。

 *「想像する」= 「イメ-ジする」「形象化する」「心的作業として意味を理解する・内容を読み取る」。読み手の頭の中の作業。
 *「想像する作業」は、「できるかぎり想像する」ということ。想像できないこともある。いずれにせよ、「想像する時間」(沈黙の時間)を保証してやること。

3.「想像読み」の段階的指導のしかたと留意点

(1)「想像読みのしかた」をとりたてて最初に指導するとき。
 
「想像する=意味を読み取る」ことがどんなことか具体的に丁寧に教える必要がある。

 a.  まず、「単語」から練習する。

 単語(例:りんご)を板書し、視覚的イメ-ジを中心に聴覚・触覚・味覚・臭覚・体内感覚や、さらに、感情的・価値的イメ-ジなどを各児童に想像させて、発表させる。
  各児童が想像した内容が各児童が理解した意味である。

 *「言葉」で表現することが難しいこともある。例えば、視覚的イメ-ジは絵で表させてもよい。

 b. 次に、「文」の練習。(例:ぼくはまだ青いりんごにかじりついた。)

 *文についても単語と同様にする。
 *想像例:ぼくは男・・。とても腹が減っている・・。あほな男・・。かわいそうな男・・。りんごは木になっている・・。ぼくは家出中・・。すっぱい・・。歯茎がいたい・・。など・・・
 *想像させた後、音読させる。

 ~想像の部分は、文章の読解指導における最も基本的・初歩的な指導でもある。~
 ~後半につづく~

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