やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

賢い子育て:小学生編~「小1プロブレム」とその対策 3:未熟な子供2~

2011年02月02日 | 教育5 賢い子育て:家庭編

お金はあまりかからないが家族の努力と協力は必要な「賢い子育て」 :小学生編の方針=主な読者は家族と教職員を想定/社会性・感性・知性を伸ばし、世界で生き抜く賢い日本人を育てたい/現実(主に佐賀県の状況)に即して書く。
■小1プロブレム」とその対策 その3
2.発生の要因と対策
要因1 未熟な子供 
その2  ※差別しているわけでも邪魔だと言っているわけでもない。事実・現実を知らずに対策をたてることはできない。

■社会性が育っていない子

【基本認識】

「社会性」とは…
人の成長を無理やり分類すると、肉体的成長精神的(=脳力の)成長になる。
 精神的成長をまた無理やり分けると、認知・認識的成長(ものごとを知り、思考する力、言語力など)と、環境適応力(周囲の問題に対処する力)に大別できる。
 さらに、環境適応力は、おおむね自然適応力と、社会適応力に分けることができる。

 ◆「社会性」=広義の意味は環境適応力、狭義の意味は社会適応力のこと。


 昔々の人はおおむね《自然》に対処していけば生きていけた。今の日本人は、8割ほどの町人(まちびと)はもっぱら《社会=人やその集団・組織》に対処できないと生きていけない。2割ほどの田舎人は《自然》と
《社会》の両方に、それぞれ各自の割合で対処して生きている。

【実態】

(1) 相手と交流する力(=コミュニケーション能力)が足りない子

・聞けない子
・・・30年ほど前は、「先生の話を聞けない子」はいほとんどいなかった。理解したかどうかは別にしてみんな《聞こうとしていた》。 しかし最近は、《聞こうともしない=聞けない・聞かない》子が10%ほどもいる。35人学級だと3~4人。相手の話を聞かなかったら、交流はまったくできない。
 聞けない子が静かに座っていれば授業は進められるが、隣の子にちょっかいを出したり、しゃべったり、立ち歩いたりしたら、授業そのものができない。

・話せない子・・・聞けない子よりはるかに多い。おおむね《意思を表わせ(さ)ない子》と《意思を表わそうとしても、言葉が未熟で相手にきちんと伝わらない子》の2通りがいる。前者は少数だが、病的なものを感じる。

(2) 相手と協調して活動できない子・・・上記の「交流する力」がない子は、社会生活に必須の《相手と協調した活動》は絶対にできない。(※相手に主導力:リーダーシップがあれば、まねたり、従うことはできる。) 
 交流する力はあっても、《協調性に欠ける子》にはできない。《相手といっしょに(=仲良く)活動しよう・したい》と意思しない子には無理な話。
 
 :ある学校で《父親から「絶対けんかに負けるな。絶対やっつけろ。」という敵愾心を強く教え込まれた子》が入学してきた。その子は、例えば、級友とすれちがうときに肩が少し触れただけでも、突発的に相手を攻撃(ののしる~叩く~物を投げつけるなど)し続ける子だった。うっかり近づけないような危険な子だった。

 伝統的日本人がもっとも得意とする協調心も崩れはじめているようだ。


~次回は学校や家庭での【対策】~

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 作品「赤」piece5:寺井紅尾の超細密画の1/35分割(ほぼ原寸大:原画はB4版) ※原画は虫眼鏡で見ないと細部はわかりづらい。この画像は荒いので拡大してもよくわからない。