またまたいつもの喫茶店。(私の隣に座る人たちはいつも色々な話題を提供してくれるので感謝感謝である)
この日は若いカップルが座っていた。しかし会話を殆ど交わす事が無く、非常に重苦しい雰囲気に包まれている。「もしかして別れ話か?」と思いつつ、時々発する言葉をつなぎ合わせるとどうやら部屋探しの最中のようだ。しかし男性と女性のそれぞれの希望物件が違うようで、男性が(今見て来たであろう)物件の気に入らない部分をあれこれ語ると、女性が「何でもマイナス部分ばかり取り上げる」と低くて静かな声で嘆いている。「もっとエリアを広げようか?」と提案する女性に、「もう面倒臭い」と素っ気ない男性。そしてまた長い沈黙が続く・・・
部屋探しはなかなか大変である。そう簡単に希望通りの物件は見つからないもので、どこまで妥協出来るかがポイントだと思う。そしてかなりの労力が必要なので、途中でかなりヘトヘトになり、このような険悪な雰囲気になるのをこれまでたくさん見て来た。そして男性が「もうそっち(女性の希望する物件)に決めようか?」と投げやりな態度を見届けながら、私は席を立った。おそらくその後で女性は「何、その態度は?」と言い返すことだろう。
私のこれまでの経験上、「部屋を決める時は、最後は絶対に女性に決めてもらう」のが一番無難だと思う。部屋に居る時間やキッチンに立っている時間は、大抵女性の方が長い。家事分担の時代ではあるが、それでもやはり女性の方が多い。それに比べて男性の滞在時間なんて短いものである。下手すりゃ寝室で横たわっている時間ぐらいしかない。
そしてもうひとつ大きな理由は、「女性に決めて貰うとあとでとやかく言われない」ことである。男性は黙ってハイハイと聞いておくのが良い。すると「何とか言ってよ~」と言われて、ちょっとでも意見すると揉める・・・これもお決まりのパターンなので「お前の好きなようにしたらええねん」と言いましょう。
これから少しずつ動き出すお部屋探し。みなさん仲良くお部屋探しを楽しみましょう。