大和心眼ーヤマトシンガンー

情報操作、捏造、隠蔽に騙されるな!茹でガエルにならない方法

資本主義は、死に近づいている?フロンティアは、どこにもないのに成長を追い求める人々。

2014-04-19 22:33:55 | 日本の政治
こんちにちは。昨日に日刊ゲンダイに注目の人ということで、日大教授の水野和夫さんが登場しました。水野さんといえば、証券会社の金融マンから国家戦略室の審議官まで歴任し、大学教授へ転身をはかってきた現場を知る数少ない論客のひとりです。その方の記事なので、じっくり読んでみました。また、この内容の書籍もあるということなので、そちらも購読させていただきました。

簡単にご紹介すると、「もはや、資本主義は、死にかけている」ということです。資本主義とは、投下した資本が自己増殖していくこで成立するメカニズムであるといいます。いまや資本を投下しても利潤を生み出さない時代、死期に突入しています。そして、その中でも日本は、最終局面を迎えているということです。

確かに、ゼロ金利が20年も続き、国債の利回りもほぼゼロということになっていますね。

原因は、資本主義とは、常に「中心」が「周辺」というフロンティアを広げることで、利潤をあげるシステムであり、かつては北の先進国が「中心」で、南の途上国が「周辺」です。しかし、アフリカでさえもグローバル化が叫ばれるようになっており、今さら地理的なフロンティアは、残ってないようなのです。

そこで資本は、利潤をえる先がないために、実体経済から金融経済へシフトしてきました。しかし、金融資本は、バブルの生成と崩壊を繰り返すことで、99%の人を苦しめるカタチとなって表れるといいます。

そうですね。バブルを上手く利用できるのは、一握りの富裕層だけであり、バブル崩壊によってツケを払わされるのは、いつでも99%の一般庶民ということです。銀行が破綻することで、公的資金が使われ、その原資は、いつでも税金となります。無策を実行し、傷を広げたのは、一部の官僚や政治家が決めた施策であったのですが、責任はなぜか国民がおわされることになります。

今、「新たに投資する意義は何なのか?」ということを問わなければならないと言います。

新らしいフロンティアがなくなっているために、先進国においては、国内に「周辺」をつくって、ひと握りの投資家が中産階級を食い物にし、没落させているのが現実のようです。米国においては、資本主義の終焉を認識しており、確信犯として行動しているらしいのです。

当然、安倍ちゃんの言う、「グローバル化は止められない、最後のバスに乗り遅れるな!」という発想は間違っており、米国が金融資本を増殖させるためだけに人偽的にやっているということです。そう、グローバル化になり利益をえるのは、1%の人々だけで、ほとんどの人は取り残されるモデルということですね。弱者切り捨ての2極化社会の誕生です。支配人と奴隷でしょうか?

日本は、今後は、ムリやり成長しよという発想を捨てなければならないといいます。1歩前にでると、3歩下がってしまうという時代のようです。そして、前にでなければ後退もないので、バブル崩壊もやってきません。日本は、米国とばかり連携するのではなく、もっと中韓を大事にし、ブロック経済の発展を見据えて行動しなければならないと提言しています。

書籍の中で、なるほど、腑に落ちる表現がありました。
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金利が下がっても、不平、不満がなくならない国は、卒業すべきなのに「卒業したくない」と駄々をこねている状態です。近代引きこもり症候群の人たちが政界や実業界で実権を握って、近代システムの弊害が見えるがゆえに、実際引きこもっている若い人に、なにを内向きな考え方をしているのだと、非難しているのが今の日本です。まさに、「倒錯日本」なのです。

低金利であるということ、つまりゼロ金利に近づくということは、次のように解釈できるはずです。
もともと利子は、神に帰属していた「時間」を人間が所有することを意味していました。その結果、たどりつくゼロ金利というのは、先進国12億人が神になることを意味します。これは、時間に縛られる必要から開放されたということ、「タイム・イズ・マネー」の時代が終焉を迎えるということです。
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「資本主義の終焉と歴史の危機」(著者:水野和夫/発行:集英社新書)から引用P128



そう、日本は、資本主義の卒業証書を早くもらっているのであって、新たなシステムを模索し、開拓していかなければならない局面にあるのだと思います。しかしながら、現実の政治の世界は、公共投資のバラマキや消費税増税、特区の設定、TPP推進、原発の基幹電力の維持など、今までの改革案の延長であり、一握りの富裕層が儲かる施策しかやっていません。なぜか新自由主義に逆戻りで、新たな世界観がまるで見えませんね。

このようになるのも、今資本主義世界の中で、いつもでも覇権を維持し、なんとか自分達だけ生き残る(1%件権力者層)ことしか考えていないからです。1%権力者層の取り巻きは、おこぼれを貰うことで生き残りを図ろうとしているように見えますが。ちょうど、みんなの党元代表の渡辺さんの8億円騒ぎをみていても、ウラでしっかり保身だけ図る活動をしていることが垣間見えますね。説明責任はなされるのでしょうか?

アベノミクスの本質



アベノミクスは、終焉です。銀行の当座預金がわんさか積み上がってますが、誰も借りる人はいません。

そして、日本の政治家がびっくりなのが、私たちは、「身を切る改革」として12年の12月からはじまった国会議員の議員歳費2割カットが終了しようとしているようです。国民には、消費税負担を押し付けておいて、自らは時限立法だからという理由で、月額歳費ひとりあたり満額129万4000円を手にすることができるようです。

被災地では、まだ10万人以上が仮説住宅で暮らしているというのに、自分たちには関係ないということで打ち切りですか?国民には、復興税も押し付けておいて、復興が改善されてないそばから2割アップというのは、どう考えて非常識。

議員歳費問題 国会議員の中から2割削減は厳しい



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そもそも、日本の国会議員の歳費は、世界でもバカ高いので有名だ。「国会議員は、二言目には、『政治活動にカネがかかる、大変だ』と言いますが、年間2100万円の歳費は、世界でもトップレベルの金額です。さらに非課税で使途を問わない1200万円の文書交通費、780万円の立法事務費が税金から交付されています。ひっくるめたら4000万円以上。彼らの働きぶりからすれば、2割どころか、5割カットでもいいくらいです。総額2000万で十分でしょう。」(政治評論家の伊藤達美氏)

ロシアのプーチン大統領の昨年の年収は、約1000万円(367ルーブル)、オバマ大統領は、4000万円(約40万ドル)だ。日本の国会議員がプーチンやオバマより働いているとはとても思えない。
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日刊ゲンダイ 4月18日号より引用

なんとびっくりですね。さらに、議員歳費以外に、政党助成金、一人あたり4500万円が税金から党に支払われているといいますから、この助成金をきちんと分配すればいいだけなのにね。不思議?まあ、派閥の議員をてなづけるツールの役割となっているのでしょうか?

国民目線で活動をしてもらいたいですね。
国会議員においても、成果給のような、1年の活動を評価するシステムがあったらいいのにね。国民に対して、良い施策を実現したら、歳費なんて青天井でも本当はいいのですが。今のように、国民生活にダメージを与えるような施策オンパレードだったら、減額、もしくは退場ですね。

それでは、また。

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お ま け
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cinema staff 「great escape」MV(TVアニメ「進撃の巨人」後期EDテーマ)
進撃の巨人テーマで、一気にメジャーになりましたね。



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1 コメント

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私も今読んでます! (ピヨッチ)
2014-10-08 18:12:10
水野和夫さんの分かり易い本を見つけ出した時は、納得至極で、ありがたい気持ちになりましたね。
酷く混沌としてきた現在の世界情勢と資本主義の崩壊が比例しているのが分かり易いです。
あと、他の方が日本政府が新自由主義のグループにくっつかざるを得ない理由を書いた本も出ると、訳の解らない政治もなぜでたらめなのか納得し易くはなります。
明治政府成立の真実や、武器・阿片・紅茶貿易のロスチャイルド系グループのジャーディン・マセソン商会との関係性も知れば、事実関係がはっきり整理されます。
追加でさらにお金の成り立ちも。動画『お金ができる仕組み。銀行の詐欺システム』は問題の根幹を知る上で参考になります。
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