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タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹林や自然と共に生きる」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

俺たちの箱根駅伝(下巻)

2025年04月10日 | 読みました!見ました!

図書館に予約した順番がようやく回ってきて、「俺たちの箱根駅伝・下巻」(池井戸潤・文藝春秋)を読了しました。上巻を読んだのはいつだったかな?ブログの過去ログを調べてみたら、記事を書いたのが2月1日ですから、読んだのは1月末ということになります。2か月半の空白期間を経て、ようやく下巻を読むことができました。

 

「俺たちの箱根駅伝(上)」(池井戸潤) - タケ・タケ・エヴリバディ!

去年の7月に図書館に予約した池井戸潤の「俺たちの箱根駅伝(上)」が、ようやく順番が回ってきました。さすが人気作家・池井戸潤の作品です。期待以上に面白く、あっとい...

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まずは文藝春秋のWebサイトに掲載されていた、紹介文です。


「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。青春をかけた挑戦、意地と意地のぶつかり合いが始まる。

ついに迎えた1月2日、箱根駅伝本選。中継を担う大日テレビのスタッフは総勢千人。東京~箱根間217.1kmを伝えるべく奔走する彼らの中枢にあって、プロデューサー・徳重はいままさに、選択を迫られていた――。テレビマンの矜持(きょうじ)を、「箱根」中継のスピリットを、徳重は守り切れるのか?

一方、明誠学院大学陸上競技部の青葉隼斗。新監督の甲斐が掲げた「突拍子もない目標」の行方やいかに。そして、煌(きら)めくようなスター選手たちを前に、彼らが選んだ戦い方とは。全てを背負い、隼斗は走る。


もうね。夢中になって読みましたよ。下巻の舞台は、箱根駅伝のレース当日です。もう感動の連続でしたよ。まるで箱根駅伝の中継を見ているような、自分自身が箱根路を走っているような、沿道の観衆となって旗を振って応援しているような、TV中継スタッフの一員として実況に関与しているような、いろいろな気持ちになりながら夢中になって本の世界に浸り切りました。

臨場感あふれる駅伝レースの経過に引き込まれ、ページをめくる手が止まりません。学生連合チームのそれぞれの走者が、これまでどんな人生を背負ってこの箱根駅伝に臨み、どんな思いで走っているのか。まさにドラマを見ているようでした。特に往路5区の山登りのレース描写は素晴らしかったですね。「弾君の走りをこの目で見てみたい」って思いました。それにしても、学生連合チームが善戦するのはある程度予想していたけど、ここまでの結果を出すとはね。

選手の姿と同様に心に響いたのは、テレビ局のメインアナウンサーの辛島のプロ意識です。連合チームへの取材の薄さを心配する徳重を助けて、手抜かりの無い情報収集をした成果を当日の実況に活かす姿に、プロの矜持を感じました。何をするにしても、他者へのリスペクトや十分な準備のない人は、何事をも成しえないですよね。

上巻を読んでから既に2か月半。「面白かった」という記憶にありますが、「人間関係はどうだったけ?」「それぞれの選手のことを覚えているかな?」と不安な要素もあったのですが、それでも関東学生連合チーム大健闘に、涙涙の大感動でした。ぜひともドラマ化してほしいな。映画でもいいけど。甲斐監督が率いる明誠学院大学の今後も、是非読んでみたいです。

 「努力は必ず報われるとは限らない。けど無駄な努力なんてない」 「敗者にだって人生はあるし、敗者だからこそ得るものもあるんだよ。敗者は負けを認めることで勝者になる。」など、心に残る名言もありました。

さすがです。池井戸潤にハズレ無し。大腸内視鏡検査の前日&当日のちょっと辛くて退屈な時間が、有意義で感動の時間となりました。