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タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹林や自然と共に生きる」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

日航123便・墜落の新事実(青山透子)

2025年05月22日 | 読みました!見ました!

元日本航空客室乗務員の青山透子さんの著書「日航123便・墜落の新事実〜目撃者からの真相に迫る〜(河出書房新社)」を読了しました。この本は、今月のGW前半に読了した森永卓郎さんの著書「書いてはいけない」の中で紹介されていたもので、1985年に起きた日航機墜落事件の世間に報道されないタブーについて言及している著作の1冊です。

 

書いてはいけない(森永卓郎) - タケ・タケ・エヴリバディ!

森永卓郎さんの遺作の1冊である「書いてはいけない〜日本経済墜落の真相〜(三五館シンシャ)」を読了しました。う〜ん!マジか?マジなのか?って感じです。本書の中に、...

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まずは河出書房新社のWebページに掲載されていた、本書のPR文をどうぞ。


先輩を失った元スチュワーデスが当時の警察・自衛隊・政府関係者、医師、遺族、目撃者らに取材を重ねた先に見えた新事実。墜落の真相解明に拘り続ける理由と事実を見つめる勇気を伝える。

日航機123便墜落事故原因に迫る新事実!
この事故は「事件」だったのか!?

1985年8月12日。日航ジャンボ機123便は、なぜ御巣鷹の尾根に墜落しなければならなかったのか──。

「この出来事を風化させてはならない。」33回忌を前に、その情熱が生んだ、真相究明に一石を投じる渾身のノンフィクション!

当時、生存者の1人である日航客室乗務員落合由美さんの同僚であった著者は、この「事故」に今なお疑問を抱き、数々の目撃者の証言をもとに真相に迫っていく。前著からさらに探査の精度が深まり、頁をめくるごとに次々と新事実が明らかになっていく迫真の展開力で一気読み必至!


う〜ん。森永さんの著書である程度の内容は理解していましたし、「この本の内容を100%信じるのはアブナイな」「批判的な視点を忘れずに読まなきゃな」って気持ちを持って読み始めたのですが、著書の中で明かされる多くの目撃証言や当時の記録(特に説得力があったのは、地元の小中学生が書いた作文集)を目にすると、この事故(いや事件?)の背景に何か得体のしれないモノが見え隠れするのを否めません。

この著書の中で追求されている、事故の問題点は以下の内容です。

●公式記録にはないファントム二機の追尾が多くの国民に目撃されている。
●日航機に付着した赤い形状のものが目撃されているが、それは何か。
●地元群馬県上野村の小中学校の文集に寄せられた子どもたちの目撃証言。
●米軍機が墜落地点を連絡したにもかかわらず、なぜ現場の特定が遅れたのか。
●ジェット燃料の火災ではありえない遺体の完全炭化から考えられるある種の武器使用の疑い。
●事故原因はなぜ意図的に漏洩されたのか。
●圧力隔壁修理ミス原因説への疑問。

今から40年前。ボクが20代の時に起きたこの大事故の真相が未だに燻っていることに、大きな衝撃を受けています。青山さんの他の著書はもちろん、彼女の主張に異を唱える著書や主張にも耳を傾け、もう少しこの問題についてボク自身も考えていこうと思っています。

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ダブルマザー(辻堂ゆめ)

2025年05月20日 | 読みました!見ました!

”辻堂ゆめ”の「ダブルマザー(幻冬舎)」を読了しました。まさに「”辻堂ゆめ”にハズレなし」って感じ。今回も夢中になって読み進め、あっと言う間に読み終えました。

まずは、Amazonの紹介文をどうぞ。


飛び込み自殺を図り、死亡したひとりの女性。なぜか、母親を名乗る女性が二人現れて。二人の母親が、娘の死の真相に迫る衝撃のミステリー!

うだるような真夏日、ひとりの女性が駅のホームに飛び込んだ。そこに、なぜか母親を名乗る二人の女性が現れる。性格も家庭環境も全く異なる二人の共通点はただひとつ。娘のことを何も知らない。死んだのは自分の娘なのか。なぜ、死んだのか。違うなら自分の娘はどこにいるのか。二人の母親は、娘たちの軌跡を辿り始める。


種類の全く違うヤバい毒親をもつ2人の高校生に同情しながら、こんな親なら逃げ出したくなるよな〜と思いながら読み進めました。自殺したのはどっちの娘なのかな?先が気になり一気読みしたわけですが、最後に明かされる真相にびっくりでした。ダブルの毒親も凄いけど、その娘2人もヤバかったですね。共感できる人物が1人もいませんでした(笑)。

ところが面白いんですよ。いや~、最後までひきつけられて引っ張られました。2人の母の毒親っぷり。毒親に育てられた娘たちの歪んだ性格と行動。最初の場面から引き込まれ、先が気になり夢中で読み進め、2人の母親が真相に辿り着きホッとしたらまだあと1章ある! あれ?いや違う?と困惑しつつ、本当の「真相」に衝撃を受けていたらダメ押しのラストが…。どんでん返しが続く展開に、最後まで翻弄させられました。

物理的に無理かな?って思えるシーンも多々あったし、読んでいて気持ちはあまりよくない場面もあったけど、ついついひき込まれちゃいました。こういう小説を「イヤミス」っていうんですかね? あぁ面白かった。まぁ真面目に生きてきた”くるみ”ちゃんがあまりに可愛そうだな…って感じましたが、所詮フィクションですから。

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カフネ(阿部暁子)

2025年05月15日 | 読みました!見ました!

2025年本屋大賞受賞作、阿部暁子さんの「カフネ(講談社)」を読了しました。数か月前に新聞の書評を読んで図書館に予約したのですが、この小説はその間に本屋大賞を受賞し、瞬く間にベストセラーになりました。今も書店の売れ行きランキングの上位に名を連ねる人気小説です。さすがに面白かったですよ。

まずはAmazonに掲載されていた、この小説の紹介文をどうぞ。


一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。

最愛の弟が急死した。29歳の誕生日を祝ったばかりだった。姉の野宮薫子は遺志に従い弟の元恋人・小野寺せつなと会うことになる。無愛想なせつなに憤る薫子だったが、疲労がたたりその場で倒れてしまう。

実は離婚をきっかけに荒んだ生活を送っていた薫子。家まで送り届けてくれたせつなに振る舞われたのは、それまでの彼女の態度からは想像もしなかったような優しい手料理だった。久しぶりの温かな食事に身体がほぐれていく。そんな薫子にせつなは家事代行サービス会社『カフネ』の仕事を手伝わないかと提案する。

食べることは生きること。二人の「家事代行」が出会う人びとの暮らしを整え、そして心を救っていく。


まぁ、こんな感じの小説です。

主人公の”野宮薫子”と亡くなった弟の元恋人(だと思われていた)”小野寺せつな”。この2人のビミョーな関係や、互いにチグハグしながらも相手のことを思いやった言動に、読んでいて惹き込まれていきました。ドラマや映画にしても面白いんだろうな…と思います。料理を作ったり食べたりするシーンも多いので、映像的にも魅力的なものになるでしょう。

LGBT、味覚障害、白血病、ネグレクトなど、この小説にはいろいろな要素がてんこ盛りで、飽きることなく物語に惹き込まれていきます。生きていれば大なり小なり誰もが持つ登場人物たちの負の側面に、共感する場面も多かったですね。

「お腹がすいていることと、寝起きする場所でくつろげないことはダメです。子供も大人も関係なくどんな人にとっても」「人間はこんなに打ちのめされている時でさえおいしいと感じてしまうのだ。そしておいしいと感じた途端、体中の細胞が息を吹き返していく」う〜ん。なかなか心に響くというか、考えさせられるフレーズも多くありましたね。

ボクの心に中に最も残ったのは、小説の題名である「カフネ」という言葉の意味です。これは主人公たちが関わっている家事代行会社の社名なのですが、もともとのCafune(カフネ)の意味は、ポルトガル語で「子供、恋人、家族など、愛する人の髪にそっと指をとおすしぐさ 頭をなでて眠りにつかせる、穏やかな動作のこと」なのだそうです。日本語に訳すことは難しい言葉なんでしょうね。「カフネ」は「カフネ」ってことなのでしょう。

以前に、日本語の方言の中にも「いびしい」とか「かがっぽい」のように、標準語に訳す適切な言葉が見当たらない言葉があることをブログに書きました。同様に世界の言語の中にも、他国語には訳せないニュアンスをもつ言葉があるということを、今回の「カフネ」を読んで再認識しました。それが「文化」ってものなのでしょうね。

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書いてはいけない(森永卓郎)

2025年05月04日 | 読みました!見ました!

森永卓郎さんの遺作の1冊である「書いてはいけない〜日本経済墜落の真相〜(三五館シンシャ)」を読了しました。う〜ん!マジか?マジなのか?って感じです。

本書の中に、こんな行があります。


2023年12月、私はすい臓がんステージ4の告知を受けた。告知の瞬間、私は、何かを食べたいとか、 どこかに行きたいとか、そんなことは微塵も考えなかった。 なんとか自分の命のあるうちにこの本を完成させて世に問いたい。 そのことだけを考えた。 その意味で本書は、私の40年にわたる研究者人生の集大成であると同時に、私の遺書でもあるのだ。


この言葉通り今年(2025年)1月に、著者の森永卓郎さんは逝去されました。この本は、森永さんが魂を削ってこの世に残したまさに遺言状です。

森永さんによれば、日本のメディアではけっして触れてはいけない「タブー」が3つ存在したということです。その3つとは、

1.ジャニーズの性加害
2.財務省のカルト的財政緊縮主義
3.日本航空123便の墜落事件

…です。この3つに関しては、関係者の多くが知っているにもかかわらず、本当のことを言ったら、瞬時にメディアに出られなくなるというオキテが存在したのだそうです。この本によって森永さんは、自身の遺言として現状を打破するための告発を行っています。

ボク自身は1番目の「ジャニーズの性加害」については、ここ1〜2年の騒動を見聞きしているのである程度を理解していました。ですが、2番目の「財務省問題(森永氏によれば『ザイム真理教』問題)」と、3番目の「日航機の墜落事件」の『闇』や『報道のタブー』について、森永さんが本書に書いていた内容を全く知りませんでした。

正直言って、「こんなことがあってもいいのか?!」って感じです。でもまぁ己の死期を覚悟した森永さんが遺言状としてこの世に残した本書なので、100%かどうかはわかりませんが、ある程度は真実なんだろうな…と今は思っています。

にわかに信じたくない気持ちと、隠せおおせる権力者が隠蔽し誘導できる恐ろしさ。なんか、法治国家の日本で本当に?…と、気持ちが悪くなってきましたよ。財務官僚の天下りのためのポイント稼ぎ、国税庁の嫌がらせ税務調査。自衛隊の誤射、人命救助をせず証拠隠滅してアメリカの言いなり…、どれがどこまで真実なのかねぇ?

ボクらは、これからしっかり真実を見極めていかなくてはならないな…と思いました。1番目の問題みたいに、あることがきっかけで一気に真実が明らかになるってことになるといいな…と思っています。

コメント (2)
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合理的にあり得ない(柚月裕子)

2025年04月25日 | 読みました!見ました!

柚月裕子の「合理的にあり得ない〜上水流涼子(かみづるりょうこ)の解明〜」を読了しました。

柚月裕子は、ボクが特に好きな3人の女流作家の中の1人です。ちなみに3人の女流作家の中の他の2人は、”辻堂ゆめ”と”瀬尾まいこ”です。新聞や雑誌の書評で紹介されている本の中で面白そうなものをを図書館に予約する…ていうのがボクの読書スタイルなのですが、「予約した本の順番が回って来るまで少し期間が空いた」って時は、この3人の女流作家の昔の作品を借りて読むパターンが多いんです。

で、先日のこと。図書館のWebサイトで「柚月裕子」で検索をかけて彼女の作品をいろいろ調べていたら、この「合理的にあり得ない」がヒットしました。「え〜?あのドラマの原作って柚月裕子だったの?」ってビックリしました。去年かな?一昨年かな?テレビで数回見たことの記憶があるドラマが、思い浮かびました。

天海祐希と松下洸平がコンビを組んだ、テンポよく小気味いいドラマでした。で、早速「原作を借りて読もう」ってことになったわけです。


主人公の上水流涼子(かみづるりょうこ)は弁護士資格を剥奪された後、頭脳明晰な貴山を助手に探偵エージェンシーを運営している。金遣いが荒くなった妻に疑念を抱く夫、賭け将棋で必勝を期すヤクザ、野球賭博絡みのトラブルetc.。欲に塗れた人物たちの難題を、涼子と貴山のコンビは知略と美貌を武器に解決していく。


こんな感じで著者の魅力が全開する、極上痛快エンターテイメントです。まぁ読み進めるほどに、天海祐希と松下洸平というドラマのキャストが原作とピッタリのイメージであることに感心してしまいました。

「確率的にあり得ない」「合理的にあり得ない」「戦術的にあり得ない」「心情的にあり得ない」「心理的にあり得ない」っていう短編で構成されているのですが、この各章のネーミングもいいですね。すごく読みたくなります。そして、サクサクっと手軽に読めて、スッキリした後味のよさを感じる短編ばかり。あぁ面白かった。確か「2」もあるみたいなので、またぜひ読みたいな…と思いました。さすが。柚月裕子にハズレなし!

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