2010.5.2(日)
昨年11月、甲武信ヶ岳に登ったときに走った国道140号で「乾徳山登山口入口」の標識を見た。
その名を知っていた乾徳山が意外に近くにあると知り、近いうちに登りたいと思っていた。
今年のゴールデンウィーク、当初はこれまで全く縁のなかった四国か近畿の百名山を登ろうかなと考えていたが、
この時期相当込むとの情報を得て却下、身近な二百名山・乾徳山に登ろうとの思いが急浮上した。
しかし、乾徳山だけでは日帰りの範囲。で、考えたのが雲取山・飛龍山とのセット山行だ。
今回の山行計画は、まず乾徳山(けんとくさん、2031m)ありきだった。
それだけに、雲取山・飛龍山を終えた5月1日午後、嬉々として予約してあった乾徳山登山口・徳和の民宿「山吹荘」に向かった。
しかも、GWで混雑間違いなしと思いながら到着した山吹荘だったが、
この日の客は私一人、文字通りの貸し切りだった
私の母くらいの、80歳を超えたと思われる女主人がタラノメの天ぷらはじめ手作り料理で迎えてくれた。
山吹荘でこの日の10時間におよぶ山行の疲れは癒され、乾徳山登山への元気がもらえた。
冒頭写真は乾徳山山頂。
以前から、ガイドブックやハイカーのブログなどで見知っていた、何となく場違いに感じるカラフルな山頂表示が気になっていた。
写真は前夜の山吹荘の食事。ゆったりお風呂を楽しんだ後、美味しくいただいたwith
食後部屋に戻り、たちまち深い眠りに入っていった。
5月2日は04:00頃に目覚めて身づくろいを始め、05:20頃散歩に出かけた。
写真は山吹荘。
山吹荘の目の前にある駐車場の一角にある表示。
登山道よりも「トイレ」の表示が気になった。以前から見知っていた山頂の標識とトーンがそっくりじゃないか!
トイレの標識に従って進むと道を挟んだ乾徳公園へ。枝垂桜が満開だった。
と、同じトーンの標識が。
気が付いたのは、著作権を主張するように右下に描かれているキツネのイラストだ。
ここで食事の時間になったので民宿へ戻った。
民宿での食事中、何台もの車が民宿前を通過して行ったのがエンジン音でわかった。
さらに、食後2階の部屋で出立の準備をしていたら、7台のタクシーが登山口に向かって走って行くのを目にした。
乾徳山の人気ぶりを実感!
写真は06:35、山吹荘を出発したときに撮影した徳和駐車場。右から三番目がマイカーだ。
徳和川左岸を進み数分で乾徳神社に。ここも桜が満開だった。
桜の開花は静岡市よりほぼ1ヶ月遅いようだ。
07:00に大きな案内板のある登山口に到着。
途中で見かけた駐車場はすでに満杯で、3組ほどが準備中、後から来た車が置き場所を見つけられず右往左往していた。
その車は結局、私を追い越し、さらに登山口に近い路肩に停めていた。
登り始めは、日の当たらない鬱蒼とした植林帯を行く。
植林帯を抜けると一気に明るい道になった。
登山口から45分で駒止に到着。広々としたスペースには、腰掛けるのにもってこいの岩が並んでいる。
駒止から20分ほどで錦晶水。水量は豊富で、しかも美味い!
5本持っていったペットボトル(500ml)の1本目を飲み干して錦晶水を補充した。
美味い錦晶水は山頂までお供してくれた。
錦晶水辺りから、樹林越しにピラミダルな乾徳山の山頂部が望めるようになった。
突然開けた場所へ出た。国師ヶ原だ。迫り来る乾徳山の三角錐。
国師ヶ原の十字路。左は高原ヒュッテ、右は道満尾根に通じる。ここは真っすぐカヤトの坂道を進む。
高原ヒュッテ、道満尾根の道は下りで通る計画だ。
十字路を通り過ぎたところで「ドスッ、ドスッ」と大型動物が大地に着地する音がした。
音の方向に目をやると、ニホンジカがこちらを伺っていた。
明るい道を着実に高度を上げて行く。
振り返ると春がすみの中、御坂山塊の背後に富士山が姿を見せていた。
南アルプスも姿を現した。
さらに高度を上げると視界が広がった。
写真右には薄っすらと毛無山が。毛無山は遠くから望むほど存在感が大きく感じられる山だ。
急登の先に控える月見岩。扇平(おおぎびら)の一角だ。
月見岩を左に曲がり山頂を目指す。
高度を上げ甲府盆地の町並みを見下ろすようになった。
徳和のトイレ表示と通じる扇平のカラフルな標識。
山頂に近づくにつれ岩場が現れ始めた。
最初に出現した急峻な岩場。鎖はまだない。
名物の鎖場が姿を現した。
岩場のピークから望む富士山。
山頂手前の小広い展望所から岩の山頂を望む。
山頂直下の鎖場。約10m、急傾斜の岩場を登る。
この鎖場では順番待ちを覚悟していたが、誰もいないので待たずに岩場に取り付くことができた。
前半は岩の割れ目に足を入れて登り、途中から鎖の右に移動して確保しやすい岩場を三点支持で登る。
山吹荘を出発して約3時間で到着した乾徳山山頂。
可愛らしい山頂標識には、思ったとおりキツネが描かれていた。
山頂には数人の若者グループはじめ10人ほど。狭い山頂だがゆとりがあった。
途中、複数の団体・パーティーを追い越したから、あと30分もしたら山頂は登山者であふれかえることだろうと思われた。
山頂からの展望① おぼろげながら南アルプスの全貌(甲斐駒ケ岳~光岳)が見渡せた。
山頂からの展望② 写真では分かりにくいが、右のピーク・北奥千丈岳の尾根越しに金峰山山頂の五丈岩が見えた。
山頂からの展望③ 昨年11月に歩いた雁坂峠~甲武信ヶ岳の稜線がクッキリ望めた。
下山は北の黒金山方向へ向かった。アルミのはしごの着地地点はアイスバーンに囲まれていた。
この日、最も難儀させられた場所だった、と言える。
下りも岩場が続く。
振り返る乾徳山山頂。雰囲気は中央アルプスの宝剣岳に似ていた。
黒金山への縦走路分岐。右へ進むと黒金山へ至る。
ここは左折し、迂回新道を国師ヶ原の十字路へ向かう。
まもなく現れた国師ヶ原への道を示す標識。この標識にもあのキツネが描かれていた。
この標識が設置されている場所は、この標識に気付かなければ誤って真っすぐ下ってしまいそうな要注意個所だ。
岩がゴロゴロした歩きにくい道を進む。
たいしたことはないが、想定外の鎖場が出現した。
この下山ルートは、迷いそうな個所や険しい下り坂が続く。
登頂後の下りでありがちな弛緩した注意力では、道迷いの危険があると思われた。
高原ヒュッテ手前の、苔むした原生林で出合ったニホンジカの群れ。
高原ヒュッテ。かなり荒れた雰囲気だったが、非常時には心強いシェルターとなりそうだ。
11:20、国師ヶ原の十字路に戻った。
十字路の一角でゆっくり昼食をとった後、写真の道満尾根への道を進んだ。
12:30、道満山に到着。さびしい雰囲気が漂っていた。
道満山を過ぎると清清しいツツジの花が現れた。
12:55に下り立った徳和集落下山口。
山吹荘を出発して6時間20分の山旅だった。
駐車場に向かいながら望む徳和集落。
13:05、山吹荘に戻り女将さんに「無事帰還」を報告。すると「私が生きているうちにまた来てくださいな」と。
お世話になりました。
朝ガラガラに空いていた駐車場は道路にあふれ出るほどの満杯状態になっていた。
静岡に向かって走り出す前に、気になる乾徳公園のトイレに立ち寄った。
案の定、キツネが可愛い派手な標識が迎えてくれた。
昨年11月、甲武信ヶ岳に登ったときに走った国道140号で「乾徳山登山口入口」の標識を見た。
その名を知っていた乾徳山が意外に近くにあると知り、近いうちに登りたいと思っていた。
今年のゴールデンウィーク、当初はこれまで全く縁のなかった四国か近畿の百名山を登ろうかなと考えていたが、
この時期相当込むとの情報を得て却下、身近な二百名山・乾徳山に登ろうとの思いが急浮上した。
しかし、乾徳山だけでは日帰りの範囲。で、考えたのが雲取山・飛龍山とのセット山行だ。
今回の山行計画は、まず乾徳山(けんとくさん、2031m)ありきだった。
それだけに、雲取山・飛龍山を終えた5月1日午後、嬉々として予約してあった乾徳山登山口・徳和の民宿「山吹荘」に向かった。
しかも、GWで混雑間違いなしと思いながら到着した山吹荘だったが、
この日の客は私一人、文字通りの貸し切りだった
私の母くらいの、80歳を超えたと思われる女主人がタラノメの天ぷらはじめ手作り料理で迎えてくれた。
山吹荘でこの日の10時間におよぶ山行の疲れは癒され、乾徳山登山への元気がもらえた。
冒頭写真は乾徳山山頂。
以前から、ガイドブックやハイカーのブログなどで見知っていた、何となく場違いに感じるカラフルな山頂表示が気になっていた。
写真は前夜の山吹荘の食事。ゆったりお風呂を楽しんだ後、美味しくいただいたwith
食後部屋に戻り、たちまち深い眠りに入っていった。
5月2日は04:00頃に目覚めて身づくろいを始め、05:20頃散歩に出かけた。
写真は山吹荘。
山吹荘の目の前にある駐車場の一角にある表示。
登山道よりも「トイレ」の表示が気になった。以前から見知っていた山頂の標識とトーンがそっくりじゃないか!
トイレの標識に従って進むと道を挟んだ乾徳公園へ。枝垂桜が満開だった。
と、同じトーンの標識が。
気が付いたのは、著作権を主張するように右下に描かれているキツネのイラストだ。
ここで食事の時間になったので民宿へ戻った。
民宿での食事中、何台もの車が民宿前を通過して行ったのがエンジン音でわかった。
さらに、食後2階の部屋で出立の準備をしていたら、7台のタクシーが登山口に向かって走って行くのを目にした。
乾徳山の人気ぶりを実感!
写真は06:35、山吹荘を出発したときに撮影した徳和駐車場。右から三番目がマイカーだ。
徳和川左岸を進み数分で乾徳神社に。ここも桜が満開だった。
桜の開花は静岡市よりほぼ1ヶ月遅いようだ。
07:00に大きな案内板のある登山口に到着。
途中で見かけた駐車場はすでに満杯で、3組ほどが準備中、後から来た車が置き場所を見つけられず右往左往していた。
その車は結局、私を追い越し、さらに登山口に近い路肩に停めていた。
登り始めは、日の当たらない鬱蒼とした植林帯を行く。
植林帯を抜けると一気に明るい道になった。
登山口から45分で駒止に到着。広々としたスペースには、腰掛けるのにもってこいの岩が並んでいる。
駒止から20分ほどで錦晶水。水量は豊富で、しかも美味い!
5本持っていったペットボトル(500ml)の1本目を飲み干して錦晶水を補充した。
美味い錦晶水は山頂までお供してくれた。
錦晶水辺りから、樹林越しにピラミダルな乾徳山の山頂部が望めるようになった。
突然開けた場所へ出た。国師ヶ原だ。迫り来る乾徳山の三角錐。
国師ヶ原の十字路。左は高原ヒュッテ、右は道満尾根に通じる。ここは真っすぐカヤトの坂道を進む。
高原ヒュッテ、道満尾根の道は下りで通る計画だ。
十字路を通り過ぎたところで「ドスッ、ドスッ」と大型動物が大地に着地する音がした。
音の方向に目をやると、ニホンジカがこちらを伺っていた。
明るい道を着実に高度を上げて行く。
振り返ると春がすみの中、御坂山塊の背後に富士山が姿を見せていた。
南アルプスも姿を現した。
さらに高度を上げると視界が広がった。
写真右には薄っすらと毛無山が。毛無山は遠くから望むほど存在感が大きく感じられる山だ。
急登の先に控える月見岩。扇平(おおぎびら)の一角だ。
月見岩を左に曲がり山頂を目指す。
高度を上げ甲府盆地の町並みを見下ろすようになった。
徳和のトイレ表示と通じる扇平のカラフルな標識。
山頂に近づくにつれ岩場が現れ始めた。
最初に出現した急峻な岩場。鎖はまだない。
名物の鎖場が姿を現した。
岩場のピークから望む富士山。
山頂手前の小広い展望所から岩の山頂を望む。
山頂直下の鎖場。約10m、急傾斜の岩場を登る。
この鎖場では順番待ちを覚悟していたが、誰もいないので待たずに岩場に取り付くことができた。
前半は岩の割れ目に足を入れて登り、途中から鎖の右に移動して確保しやすい岩場を三点支持で登る。
山吹荘を出発して約3時間で到着した乾徳山山頂。
可愛らしい山頂標識には、思ったとおりキツネが描かれていた。
山頂には数人の若者グループはじめ10人ほど。狭い山頂だがゆとりがあった。
途中、複数の団体・パーティーを追い越したから、あと30分もしたら山頂は登山者であふれかえることだろうと思われた。
山頂からの展望① おぼろげながら南アルプスの全貌(甲斐駒ケ岳~光岳)が見渡せた。
山頂からの展望② 写真では分かりにくいが、右のピーク・北奥千丈岳の尾根越しに金峰山山頂の五丈岩が見えた。
山頂からの展望③ 昨年11月に歩いた雁坂峠~甲武信ヶ岳の稜線がクッキリ望めた。
下山は北の黒金山方向へ向かった。アルミのはしごの着地地点はアイスバーンに囲まれていた。
この日、最も難儀させられた場所だった、と言える。
下りも岩場が続く。
振り返る乾徳山山頂。雰囲気は中央アルプスの宝剣岳に似ていた。
黒金山への縦走路分岐。右へ進むと黒金山へ至る。
ここは左折し、迂回新道を国師ヶ原の十字路へ向かう。
まもなく現れた国師ヶ原への道を示す標識。この標識にもあのキツネが描かれていた。
この標識が設置されている場所は、この標識に気付かなければ誤って真っすぐ下ってしまいそうな要注意個所だ。
岩がゴロゴロした歩きにくい道を進む。
たいしたことはないが、想定外の鎖場が出現した。
この下山ルートは、迷いそうな個所や険しい下り坂が続く。
登頂後の下りでありがちな弛緩した注意力では、道迷いの危険があると思われた。
高原ヒュッテ手前の、苔むした原生林で出合ったニホンジカの群れ。
高原ヒュッテ。かなり荒れた雰囲気だったが、非常時には心強いシェルターとなりそうだ。
11:20、国師ヶ原の十字路に戻った。
十字路の一角でゆっくり昼食をとった後、写真の道満尾根への道を進んだ。
12:30、道満山に到着。さびしい雰囲気が漂っていた。
道満山を過ぎると清清しいツツジの花が現れた。
12:55に下り立った徳和集落下山口。
山吹荘を出発して6時間20分の山旅だった。
駐車場に向かいながら望む徳和集落。
13:05、山吹荘に戻り女将さんに「無事帰還」を報告。すると「私が生きているうちにまた来てくださいな」と。
お世話になりました。
朝ガラガラに空いていた駐車場は道路にあふれ出るほどの満杯状態になっていた。
静岡に向かって走り出す前に、気になる乾徳公園のトイレに立ち寄った。
案の定、キツネが可愛い派手な標識が迎えてくれた。
乾徳山も好天に恵まれた素晴らしい山行となったようで何よりでした。
我々も去年の夏に登ったのですがカラフルな標識の事は全然記憶に残っていないので、最近設置されたのかと思い、去年の山行時の写真を開いて見ると・・・・ちゃんと写っているではありませんか。
と言う事は、気づかなかった・・・・
意外に違和感を持たなかったのかも知れません。
竜爪あたりであんな標識にお目にかかったりしたら「!!!」ですが・・・・
おはようございます。
今年のゴールデンウィークは天候に恵まれましたね。
私も天候を心配することなく、のんびり山歩きを楽しむことができました。
それにしても13日の毛無山~竜ヶ岳縦走、賢パパさんの健脚ぶりに脱帽です!
富士登山もそうですが、とにかく歩きが速いですね!
昨日は家内と、友人から借りている畑にピーマン、ミニトマトなどの野菜を植えました。
今から畑に行って水を遣り、その後山に向かいます。