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追われても石油資本批判  環境権利運動メンバー オラント・ダグラスさん

2016年07月25日 | とてもえらい人
環境問題を訴える人が、命の危険を感じなくてはいけない世界。

温暖化防止の京都会議が開かれていた頃、自分はそんなことを想像もしていなかった。
エコを浸透させるために活動している、いい子ちゃんな自分しか浮かばない。
自分の必死さなんて、足元にも及ばない。
空回りばかりだったのは、そのせいだったのだと思う。
いい子ちゃんすぎたんだろうな。

環境問題は、利権が激しく絡む問題で、
生死に関わるくらいの激しい世界なんだと
気づいたのはいつのことだったか。


ダグラス氏の最後には言葉もなかった。





ナイジェリアでは追われる身だ。
軍事政権が、環境や人権保護活動家を抑圧している。
オラント・ダグラスさんは、著名な環境保護活動家で作家のケン・サロウィワ氏の
弁護団のひとりだった。
サロウィワ氏は二年前に処刑された。
自身も4日間拘束され、電流の通った棒で打たれた。
いまも背中に傷が残る。
当局の目を逃れての生活を始めて3年。
友人宅を渡り歩き、出歩くのは夜だけだ。

同国最大の輸出品である石油を産するニジェール川デルタ地帯の、
イジョ族の村に生まれた。
約100年前、英国などの資本によるパーム油生産のために酷使され、
搾取された大祖父らがほう起したが、二千人あまりが殺された。
その話を繰り返し聞いて育った。

「欧米人はアフリカ人を奴隷とし、その後、森林を破壊し、
資源を奪った。
百万人が死んだ1960年代末の内戦も原油をめぐるもの。
今は天然ガス開発が進む。
軍事政権に取り入る多国籍企業、特に石油資本が我々の土地を植民地化している。」



7年前に石油会社が村の周辺で石油採掘のために大規模に地面を掘り返した。
塩水と真水が混ざり、河口の魚がとれなくなった。

おじの援助を受けて大学に通った。
弁護士資格を取り、英国政府からの奨学金で英国で法律の修士号も取った。

温暖化防止京都会議には国際環境NGOから資金援助を受けて参加、石油資本批判の
先頭に立つ。
9日はサロウィワ氏の追悼集会が京都中京区であると聞き、駆けつけた。

心情的にはつらいときもある。
落ち着ける家もなく、親兄弟にはたまに無事を知らせる程度。
結婚もできないと考えている。
「我々の森は、我々だけでなく地球が必要としている。
もし私が殺されても、闘いは続けられる。
私はひとりではない。それが支えだ」





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