目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

人形町の黄金芋のパッケージ

2010年02月23日 | 日々是々
今回は佐渡のお話ではなく、東京の和菓子屋さんのお話です。

東京は人形町の老舗和菓子屋さんの「壽堂」(ことぶきどう)さんから
ひな祭り限定の紙袋イラストの依頼をお受けしました。

その依頼を受けてから、パソコンでこちらのお店を検索してみたら、
なんとも美味しそう~なお芋を模した和菓子が並んでいて、欲しい!とうなってしまいました。

しかし、壽堂さん自身のホームページはなく、ネット販売もされていないご様子。

しかししかし、甘いもの好きの私は、
どうしてもあきらめきれず、首都圏に暮らす友人に図々しくも
「買って~♪」とお願いしてしまいました。

(こんな我がままな悪友のお願いを聞いてくれた友人Mちゃんに感謝♪ありがとう♪♪)

そうしてはるかかなたの離島に届いた、江戸の和菓子「壽堂」の黄金芋。

「こがねいも~、こがねいも~♪」と鼻歌まじりに包みを開いたのですが、
開けた途端、自分の甘くも軽い喜びが、驚きに転じてしまいました。

それは、この「のし紙」です。


な、なんですか!この発色は!
この色は、どう見ても印刷でだせる色ではないですよね?
版画のような色合い!こんなのし紙はじめてみた!
(心の叫び)

パッケージデザインをちょこっとだけやっている自分には
「お菓子の包み」という自分の常識から完全にはずれてしまっている
この包みが、とんでもなく衝撃的に思われました。

「いや、しかし東京の印刷技術はすすんで、こんな色合いも印刷でだせるようになったのか?」
と考えてしまいました。

しばらく我を忘れて見入ってしまいました。
それくらい現代のお菓子の包みとは異なる鮮やかなパッケージでした。

後に、壽堂さんとお仕事をされている印刷会社の方にお聞きしたところ
「寿堂様ののし紙は木版画です。
社長は木版画をやる人が絶えることがないようにあえて注文を出しているとのことです。
敬服します。いつまでも続いてほしいと思います。」
と教えていただきました。

…そうでしたか。
私の感動は、あの版画ののし紙だけでなく、壽堂の社長さんの心意気にも感動してしまったのですね。

連日大勢のお客さんがたえることがないという老舗の和菓子屋さん。
それに使われるのし紙は膨大な量に違いありません。
それを全部!一枚一枚手刷りの職人さんの木版画の紙を使っているのですね。


なんという強い信念でしょう。

心から感服し、和菓子「黄金芋」をおしいただきました。
芋を模した強いニッキの味が香る、とても美味しい美味しい和菓子でした。

のし紙はちょっとした私の宝物になりそうです。
この驚きと感動を佐渡の仕事でも活かしたいです。
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