夏休みは虫取り、魚釣り、湖水浴(海水浴ではない)、そして読書と決まっている。
「芥川賞せんぶ読む」という本を買って読んだので、私も真似をして全部読むことにした。
私のカウントだと、これまで84年間に172冊の受賞作がある。
ひと月に1冊読むと172÷12で14.33333・・・年かかる計算。
まもなく60歳になるから74歳で完読。
ん? その間も芥川賞は増え続けるから違うな。
平均すると1年間に約2冊の受賞作品なので、
こういうことになって、
17年後、77歳で完読だ。
楽勝じゃないか。
ついでに直木賞も全作品読んでみようと思う。
目が悪くなったが、頭も悪くなったので、登場人物が5人を超えると誰が誰だかわからなくなる。
メモを取りながら読むのだが、大抵はこのようにぐちゃぐちゃになる。
これで人物関係を時々確認しながら読み進めると、小説の後半はこの相関図を見なくてもなんとかなる。
芥川賞第1作目は石川達三さんの「蒼氓」。
1930年だから昭和5年、土地も家も捨ててブラジルに移民しようとする人たちの出航前夜までの話。
日本では食べていけないから、仕方なく移民せざるを得ない農民たちにとって、希望よりも不安が多く、全体的に暗くてやるせない雰囲気だった。
直木賞の第1作目は川口松太郎さんの「鶴八鶴次郎、風流深川唄、明治一代女」(私はこれを1作と数えた)。
ちなみに川口さんの息子は謎の探検家、川口浩さん。
「鶴八鶴次郎」、粋だわ。江戸っ子はこうでなくちゃ。そして泣ける。
あらすじは書かない方がいいね。
最後に映画「風と共に去りぬ」のあの名言が書かれていた。
時代はどちらも1936年。その頃はその言葉が流行りだったんだろう。
私は座右の銘を持とうと思ったことはないし、どうも似合わないので、これまで「座右の銘は?」と聞かれたら、あまりよく考えずに「死ぬまで生きよう」と答えていた。これからは「明日は明日の風が吹く」と答えることにする。
「風流深川唄」、これも粋だわ。
映画「卒業」の30年以上前にこんな小説が発表されていたんだね、とだけ書いておく。
夕立来ないかな。
ぼちぼち「明治一代女」に取りかかる。