2/29の記事でUPした計算式誤りの件、最後となる3つ目は50MHzのケーブルだ。と言ってもFMを想定しているので、50と言うよりは51MHzだ。
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今回も他のケーブルと同様に現状把握から。まず再計算した結果、現ケーブルのボトムインピーダンス周波数=50.717MHzとなり、エリアによってはAMが日常的に聴こえそうな周波数であった。次に新作時のカット&トライ記録を見ると、5mmあたり71kHz変化していた。以上から狙い周波数は、カット&トライ時=51.500MHz、完成時=51.040~51.060MHzとした。
今まで(18MHz、21MHz)だと、現物のMJ-Lコネクターを切断してズバリ修正していた。ところが50MHzは新作時に1度失敗していて、そのケーブルが他バンド等にリデュースされないまま残っている。そこで記録を見てみた結果、新作失敗ケーブルのカット&トライ時で51.523MHzとなっていた。これ、なかなか面白い値だ。
そう、ここで新作失敗ケーブルと現ケーブルを入替てみることを思いついた。これがOKなら、修正加工無しで狙いケーブルを入手できたことになる。その見極め計算結果は以下のとおり。なお、計算に用いた数値は、新作失敗当時の作業&測定で得たものだ。(→失敗と判断したケーブルだったので、UP出来る写真は有りません…。)
・測定する入替同軸ケーブルの長さ
=ケーブル本体の長さ + MJコネクター長さ + 短絡MPコネクター長さ
=3880+30+8
=3918[mm]
アンテナアナライザーの文字盤目盛りに合わせて間接測定
・インピーダンス12.5Ω時の上側周波数=52.888[MHz]
・インピーダンス12.5Ω時の下側周波数=48.986[MHz]
↓
・上下各周波数の平均値(=3918[mm]時のボトムインピーダンス周波数とする)
=(52.888+48.986)/2
=50.937[MHz]
短絡MPコネクター長さ分を比例的に取り除く
・長さ3918[mm]時のボトムインピーダンス周波数=50.937[MHz]
・長さ3880[mm]時のボトムインピーダンス周波数=51.523[MHz]
↓
・長さ3910[mm]時のボトムインピーダンス周波数
=50.937+(51.523-50.937)×{8/(30+8)}
=50.937+0.586×(8/38)
=50.937+0.123
=51.060[MHz]
上記のように「こんなケーブルで運を使っても大丈夫?」と、心配になるほどドンピシャな値が出た。つまり計算ミスのお陰で、本当は成功ケーブルだったのに失敗ケーブルと判断していたことになる。まぁ終わった話なのだが、ここまでズバリだと何とも複雑な思いだ。
結果論だが、50MHzは他の4バンド(7MHz、14MHz、18MHz、21MHz)とは異なり、唯一NGケーブルを使ってアンテナの調整と言うか、見極めを行ったバンドだ。なので、どのバンドよりも計算ミスの影響範囲が広い。なるべく近いうちに、アンテナの再測定を行いたい。
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