夫に不倫ばれ…「過去清算」と男性刺した女逮捕
高松南署は28日、殺人未遂容疑で、高松市の無職の女(40)を逮捕した。刺された同市の「かがわ総合リハビリテーションセンター」嘱託職員の男性(54)は重傷。
男性との交際が夫にばれ、「過去を清算しようと思った」と話しているという。犯行後に自らの首を刺し軽傷を負った。
調べでは、女は同日午前9時20分ごろ、センター北館1階の就労訓練室で、男性の首を背後から包丁(刃渡り17センチ)で刺した疑い。訓練室にはほかに職員2人、訓練生5人がいた。無言で刺したという。
包丁は27日、高松市内のスーパーで購入していた。
女は3月から週5回、夫とともにセンターのパソコン教室に通っていた。刺された男性は講師をしていた。(ZAKZAK 2008/07/29)
何とも唖然とする事件である。
背景や事情はもちろん全く分からないが、リハビリテーションセンターでのパソコン教室に夫婦二人で通っていた、というのだから、やはり就労訓練が必要な状況だったのだろうか。 不倫が夫にばれたので、その過去を清算するため、相手の男性の首を背後から刺し、その後、自分の首も刺す。
相手の男性とともに死ぬこと。
それが、不倫という過去の清算だとするのであれば、やはりかなり身勝手な行動といわざるを得ない。
この事件の記事を読んで、ふと、宮本輝の「錦繍」を思い出した。
元夫婦であった二人の往復書簡という比較的珍しい形式を持った小説である。
内容は相当に暗く深刻なものだが、印象的なエピソードや適度なユーモアも盛り込まれていて、しかもラストでは希望の光が見えることもあり、なかなか感動的な作品だと思う。
読み返すごとに新たな発見があって、オレのお気に入りの小説のひとつなのだ。
追い詰められた女は相手の男と無理心中することをもって、不倫関係の清算を図ろうとする。
よもや相手の女がそんな蛮行に及ぶとは予想もしていなかった男は、首と胸を刺されて生死の境をさまよい、女は自らの首を掻き切って果ててしまう。
シチュエーションはこの記事とそっくりだが、この記事での女は軽傷で済んだようだ。
そんなわけでついつい題材にしてしまったが、いずれにしても不倫という行為に出口はない。単なるゲームだとお互いが思っているうちはいいのかもしれないが、その間に愛情のようなものが生まれてくると、そのままでは100%結婚することが出来ない宿命的な運命はどうしても破滅の方向にしか行かなくなるのであろう。
今回の事件では、幸いにして双方とも命に別状はなさそうだが、失ったものの大きさは計り知れない。
高松南署は28日、殺人未遂容疑で、高松市の無職の女(40)を逮捕した。刺された同市の「かがわ総合リハビリテーションセンター」嘱託職員の男性(54)は重傷。
男性との交際が夫にばれ、「過去を清算しようと思った」と話しているという。犯行後に自らの首を刺し軽傷を負った。
調べでは、女は同日午前9時20分ごろ、センター北館1階の就労訓練室で、男性の首を背後から包丁(刃渡り17センチ)で刺した疑い。訓練室にはほかに職員2人、訓練生5人がいた。無言で刺したという。
包丁は27日、高松市内のスーパーで購入していた。
女は3月から週5回、夫とともにセンターのパソコン教室に通っていた。刺された男性は講師をしていた。(ZAKZAK 2008/07/29)
何とも唖然とする事件である。
背景や事情はもちろん全く分からないが、リハビリテーションセンターでのパソコン教室に夫婦二人で通っていた、というのだから、やはり就労訓練が必要な状況だったのだろうか。 不倫が夫にばれたので、その過去を清算するため、相手の男性の首を背後から刺し、その後、自分の首も刺す。
相手の男性とともに死ぬこと。
それが、不倫という過去の清算だとするのであれば、やはりかなり身勝手な行動といわざるを得ない。
この事件の記事を読んで、ふと、宮本輝の「錦繍」を思い出した。
元夫婦であった二人の往復書簡という比較的珍しい形式を持った小説である。
内容は相当に暗く深刻なものだが、印象的なエピソードや適度なユーモアも盛り込まれていて、しかもラストでは希望の光が見えることもあり、なかなか感動的な作品だと思う。
読み返すごとに新たな発見があって、オレのお気に入りの小説のひとつなのだ。
追い詰められた女は相手の男と無理心中することをもって、不倫関係の清算を図ろうとする。
よもや相手の女がそんな蛮行に及ぶとは予想もしていなかった男は、首と胸を刺されて生死の境をさまよい、女は自らの首を掻き切って果ててしまう。
シチュエーションはこの記事とそっくりだが、この記事での女は軽傷で済んだようだ。
そんなわけでついつい題材にしてしまったが、いずれにしても不倫という行為に出口はない。単なるゲームだとお互いが思っているうちはいいのかもしれないが、その間に愛情のようなものが生まれてくると、そのままでは100%結婚することが出来ない宿命的な運命はどうしても破滅の方向にしか行かなくなるのであろう。
今回の事件では、幸いにして双方とも命に別状はなさそうだが、失ったものの大きさは計り知れない。