摩耶舞薮露愚

日々是口実日記(スパムメールの情報など)

70歳が20歳に「焼き殺してやる」

2009年04月26日 | 男女の心象風景
出かけた先で、日刊スポーツを読んでいたら、ショッキングな標題の記事が掲載されていた。

道を歩いていた20歳の女子大生を見かけた70歳無職男が一目惚れ。
尾行して女子大生の住まいのアパートを確認し、「交際して下さい、〇か×かを書いて(あなたの)郵便受けに入れておいてください」という手紙を出した。
こんな気味の悪い手紙は、普通、相手にされるはずもなく、当然、女子大生は無視。
男は女子大生宅の郵便ポストに手紙を直接投函するようになり、挙げ句の果てに「ドアのところからガソリンを流し、あなたを焼き殺してやる」との脅迫状にまで至ったのだという。

2通目以降の手紙に切手が貼られていなかったことから、女子大生は警察に届け、捜査をするうちに類似の被害が明らかとなって、付近で見かけられた挙動不審の白髪男を警官が職務質問して、逮捕に至ったのだそうだ。

一緒に記事を読んだ連れ合いは「生活に困って、刑務所に入ろうとしてやったんじゃないの?」との感想だったが、よくよく目を通すと、この男、妻と二人暮らしなのだという。

妻はさぞかし身も世もない思いをしていることだろうなあ。
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迷惑メール、昨年は62兆件

2009年04月21日 | spam
<迷惑メール>電力920万世帯分がムダに 昨年は62兆件(4月21日 毎日新聞)

 迷惑メール(スパムメール)の送受信や対策に費やす電力は08年に全世界で330億キロワット時に上るという調査結果を、米環境コンサルタント会社「ICF」がまとめた。発電に伴う温室効果ガス排出量は二酸化炭素換算で1700万トンに達するという。

 調査は、インターネットセキュリティー会社「マカフィー」(本社・米国)がICFに依頼し、08年の各種データを基に試算した。

 昨年、世界で発信された迷惑メールは62兆件で、330億キロワット時の電力が使われた。日本の一般家庭の年間消費電力(電気事業連合会、07年度)に換算すると、約920万世帯分に相当する。

 費やされた電力は迷惑メールの削除に52%、個人に届く前に識別して排除するフィルタリングの際、必要なメールを迷惑メールと誤認していないかどうか検証する作業に27%という。

 一方、この電力を化石燃料で発電すると想定した場合の温室効果ガス排出量は1700万トンで、日本の家庭からの総排出量の約1割になるという。

 また、利用者が迷惑メールに気づいて削除するのに平均3秒かかると仮定すると、昨年1年間に延べ1040億時間が費やされた計算だ。ICFは「スパムメールは利用者に金銭的な被害をもたらすだけでなく、生産性を下げ、地球環境にも深刻な影響を与える」と指摘している。【元村有希子】


なるほど。
これは面白い切り口だな。

もちろん、ネットユーザーがspamの削除だけを目的にネットにアクセスしているわけではなかろうから、単純な統計とはいくまいが、エネルギーの無駄遣いにつながっていることは否めないだろう。
実際、spam対応には実に無駄な労力を割かざるを得ないし。

いずれにしても、昨年、世界で発信された迷惑メールは62兆件、てのがすごいよね。
全く何の生産性も有益性もなく、下手をすれば犯罪に巻き込まれたり、PCを破壊されたり、被害が拡大するようなシロモノが、世間に62兆件も出回っているということなんだから。

各プロバイダのフィルタリング機能もかなり高度化しているが、確かにこうした対策にも相当なコストがかかっていることだろう。
しかし、逆に言えば、そうした対策の善し悪しなどもプロバイダ選択のキーワードとなるわけであり、いわば営業ベースでの「売り物」として結構大きな武器になるのかもしれないが。
実際、フリーメールの場合だと、迷惑メールブロックに登録できる件数が限られている例が多く、さすがに有料プロバイダだとその点のセコい制限はないようだ。

オレの使っている有料プロバイダの場合も、その点は実に良心的である。
出来れば、発信・転送地域でブロックしてくれると、面倒がなくていいのだが(^^;
例えば、CNとかKRとかPHだとか、ね。そんな国のISPを経由するメールなんて、オレには送られてくる覚えが全くないのだから。

しかし、そう考えてみると、家の郵便受けに大量に送られてくるダイレクトメールだとか勝手に投げ込まれるチラシのたぐいの方が、資源の無駄遣いという意味では桁違いかもね。
本当に迷惑だから、やめてもらいたい!
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痴漢事件で逆転無罪

2009年04月15日 | Weblog
痴漢事件で逆転無罪…最高裁「被害供述に疑いの余地」

 2006年に小田急線の車内で女子高生に痴漢をしたとして、強制わいせつの罪に問われた防衛医科大学校教授(63)=起訴休職中=の上告審判決で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は14日「被害に関する供述には疑いの余地がある」と判断、懲役1年10月とした1、2審判決を破棄、逆転無罪を言い渡した。無罪が確定する。

 痴漢事件で最高裁が逆転無罪判決を出したのは初めて。裁判官5人中、3人の多数意見。田原裁判長ら2人は「供述には信用性がある」と反対意見をつけた。

 判決は、満員電車での痴漢事件について「客観的証拠が得られにくく、被害者供述が唯一の証拠の場合が多い特質から、慎重な判断が求められる」と言及。最高裁として初めて痴漢事件に関する審理の在り方を示した。今後の捜査や裁判に大きな影響を与えそうだ。

 教授は06年4月18日朝、小田急線の車内で、当時17歳だった女子高生の下着の中に手を入れるなどしたとして、起訴された。

 教授は一貫して無罪を主張したが、1、2審判決はいずれも「女子高生の証言は具体的、迫真的で、内容に不合理な点はない」などとして信用性を認め、実刑を言い渡していた。(ZAKZAK 2009/04/14)


痴漢冤罪がクローズアップされている中で、ある意味、画期的な判決だろうと思う。
一貫して無罪を主張した教授の名誉が回復されたことをまず喜びたい。

1・2審では、「女子高生の証言は具体的、迫真的で、内容に不合理な点はない」などとして信用性を認めたそうだが、時事通信の次の記事では、その証言の疑わしい部分にも触れていた。

防衛医大教授に逆転無罪=電車内痴漢「慎重な判断を」-事件捜査に影響も・最高裁

 同小法廷は、手に残った繊維の鑑定などの裏付け証拠がないことから、唯一の証拠である被害者の証言について、慎重に判断する必要があるとした。
 その上で、痴漢被害を受けても車内で逃れようとせず、いったん下車した後も車両を変えずに再度教授の近くに乗ったとする女子高生の証言を、不自然で疑問が残ると指摘。全面的に証言の信用性を認めた一、二審の判断を「慎重さを欠いた」と退けた。

これが事実であれば、確かに不自然な行動である。
にもかかわらず、1・2審では「信用できる」とされてしまったわけだ。

つくづくおそろしいことだと思う。
こんな状況であるからこそ、「それでもボクはやってない」でも触れているが、起訴されれば99%有罪になるのが実態らしいのだから。

しかし、徐々にではあるが流れは変りつつあるらしい。

痴漢否認、二審も無罪=犯人性に合理的疑い-大阪高裁

だが、こうした判決が出ても、

 太田茂大阪高検次席検事の話 主張が認められなかったことは遺憾。判決内容を精査し、適切に対処したい。

なんだそうだ。

検察は意地になっているような印象があるな。

さてしかし、痴漢などの性犯罪を防止する観点からいえば、少なくとも被害者の負担を極力軽減する形での立件が進んでいることは評価すべきであろう。
以前はなかなか立件に至らず、痴漢被害者は泣き寝入り、ということが常態だったと聞く。
落合恵子氏の著作「ザ・レイプ」や「セカンド・レイプ」でも描写されていたが、暴行を受けた女性が相手方を告訴した場合、それが「強姦」であったのか「和姦」であったのかを巡って法廷の場で争われる可能性が高かった。
それこそ被害者にとって聞くに堪えない「そのときに愛液は出ていたのか」とか「快感はあったのか」みたいなひどい尋問がなされたりするのだそうだ。
当該暴行事件のみならず、被害者の過去まで暴かれ、職場も恋人も失ってしまう。

痴漢の告発だって大変だったはずで、被害者保護の観点から、警察が積極的に立件に動いてくれるようになったから、これまではとてもそこまで踏み切れなかった被害女性も、勇気を出して告発するようになったのだ。

その方向性そのものは評価すべきである。

ただ、中には示談金目当てに冤罪者を作り出している不埒な輩もいるわけだから、情けない話なのだ。
少なくとも、被害者が泣き寝入り、という事態だけは何としても避けたいものだと思う。
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「㈱トップリサーチ」からの架空請求

2009年04月12日 | spam
差出人:top-r.33@docomo.ne.jp
題名:(no subject)
送信日時:Sat 04/11/2009
Return-Path: top-r.33@docomo.ne.jp
Received: from docomo.ne.jp (mail109.docomo.ne.jp [203.138.203.9])
Message-ID: IMTT2R$E1153baa90CR8@docomo.ne.jp

現在お客様がご使用中の携帯端末より、以前にお客様がご登録されました【総合情報サイト】におけ
る無料期間内での退会手続きが完了されていない為、ご登録料金及びご利用料金が発生しており、現
状で料金未払いとなった状態のまま長期間の放置が続けております。
当社はサイト運営会社より依頼を受けまして、料金滞納者の個人調査、悪質滞納者の身辺調査などを
行っております。
本通知メール到達より翌営業日(正午)までにご連絡を頂けない場合には、ご利用規約に伴い
①個人調査の開始(悪質な場合は身辺調査の開始)
②各信用情報機関に対して個人信用情報の登録
③法的書類を準備作成の上、即刻法的手続き(強制執行対象者等)の開始
以上の手続きに入らせて頂きますので予めご了承下さい。

※退会手続きの開始、お支払いのご相談等をご希望のお客様は下記までお問い合わせ下さい。
総合調査事務局
㈱トップリサーチ
℡03-6457-4160
担当 工藤

尚、本通知は最終通告となります。
営業時間 月曜~土曜
午前9時30分~午後7時迄


本日、初めて、ケータイにこんなspamが届いた。
www経由のメールは、あらかじめ指定しているアドレス以外は受信拒否をしているので、ケータイのキャリアから発信されたのだろう。
IPアドレスの「203.138.203.9」は、確かにdocomoらしいので、その可能性は高そうだ。

中身は典型的な架空請求spam。
「ご利用規約」とやらを具体的に示さず、しかも、オレの「悪質滞納」額がいったいいくらなのかも記載されていない\(^o^)/
第一、オレが以前「登録」したらしい「総合情報サイト」って、いったいどんなサイトなんだ?
いつオレが登録したことになっているんだ?
サイト運営会社の名前は?

ったく、こんないい加減な内容では脅しにもなりゃあしないよな\(^o^)/

ところで、ググってみると「㈱トップリサーチ」という名前に類似した会社は、実際にいくつか存在するようだ。
こうした実在する会社こそ、いい面の皮である。

こんなあからさまな架空請求spamにもかかわらず、不用意にも連絡をしてなにがしかのカネを巻き上げられた被害者もいるらしい。
中学生などの年少者が特に引っかかりやすいようなので、とにかくこんなものが送られて来たら、即座に親に相談するか、内容をキーワードにして、ネットで検索をかけた方がいい。
それだけでも、被害を未然に防ぐ効果はあると思う。

それにしても、オレはこれまで、相手方を特定できる「個人」としか携帯電話メールのやり取りはしていないし、それ以外の場で自分のケータイのメルアドをどこかに「登録」した覚えは全くない。
それでも、こうしてケータイspamが届くのだ。
本当に嫌な環境になったものだな。
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卑劣な犯行

2009年04月11日 | 男女の心象風景
不倫女性狙う?弱みつけ込み強制わいせつ(2009/04/01産経新聞)

 大阪府警東成署は1日、信用調査会社員を装って不倫中とみられる女性を脅し、体を触ったりしたとして、強制わいせつと強盗の疑いで大阪市城東区今福西一丁目、自営業、大原克彦容疑者(55)を逮捕した。

 東成署によると、「同じ手口で5件ぐらいやった」と供述。弱みに付け込もうとしたとみられ、裏付け捜査する。

 逮捕容疑は2月28日夜、同市東成区の市営地下鉄今里駅から出てきた市内の30代女性に後ろから抱きつき「信用調査会社の者だ」と脅迫。駐車場に連れ込んで胸や尻を触った上、現金400円を奪った疑い。

 同署によると、女性は大阪・京橋の飲食店で不倫交際中とみられる男性と食事をした帰り。大原容疑者は女性を尾行し、1人になったところを狙った。ほかにも、年齢差があるなど不倫とみられる2人組に的を絞って声を掛けていた。


卑劣すぎる犯罪だ。
人の弱みに付け込んで、などという言葉があるが、典型的な例だな。
しかも、奪った現金が400円というところも、結局のところ金目当てではなく、女性に対する猥褻行為がその目的だったということの証左であり、ますますもって許し難い。

不倫自体は、もちろん許される行為ではない。
だが、男と女の間で、互いの想いが募ること自体を否定することは何人にも出来はしないだろう。
それが日本の国の社会制度上、如何に問題のある行為であろうとも、人を好きになることは誰にも止められないのだから。

だからこそ、その当事者達が抱える想いや悩みは底知れぬほど深い。
人目を避けてでも逢いたくなってしまう人々が、そうして共に過ごし時間の中に安らぎを感ずると同時に、背徳の怖れに怯えている様は実に痛ましい。

そういう人間を、しかも立場的には恐らく確実に弱いであろう女性を狙って、こうした卑劣な犯行を重ねる。
背徳的な行為をしているとの自覚が有らばこそ、抵抗して騒ぎにつながることを本能的に恐れている女性。だから、自ら被害届を出すようなことはすまい、などと思ったのであろうか。実に胸糞の悪くなる思いだ。
故に度し難い犯罪だと強く感ずるのである。

こうした話が出ると、「不倫をしている方にも問題がある」という当然の反応も多くあることだろう。
それは否定しない。
不倫という行為自体、不倫相手方の連れ合いや子供などに対して、いわれのない悲しみを与えるものであることに間違いはないのだから。
だからこそ、当事者達は道義的な後ろめたさを感じ、大変な葛藤に苛まれていることだろうと思われる
そうした罪の意識の上に、このような辱めを受けてしまうこと。
そんなリスクを抱えつつ不倫に走ることに、いったいどのような価値があるというのだろうか…。
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「ニートことわざ集」

2009年04月08日 | Weblog
哀愁漂い過ぎる「ニートことわざ集」が登場(4月5日、アメーバニュース)

「ニートことわざ集」が「ハムスター速報 2ろぐ」で紹介されている。これは、ニートの人々が持つ心境を既存のことわざの一部を変えて表すものだ。

「脛を齧り続けて三年」(すねをかじり…)「苦しい時の親頼み」「泣きっ面の親」「情けはニートのためならず」「親が無くてはニートは育たぬ」「居間を過ぎれば焦りを忘れる」といった親との関係性を表したものから、「一寸先も闇」「0歩0歩」「逝くニートHDDを残さず」「一寸先はディスプレイ」「絵に描いた嫁」「夜は寝て待て」「対岸のリストラ」「働かざること山の如し」「泣きっ面に萌え」など、哀愁漂うものが多数書き込まれている。


そういえば、以前やはりアメーバーニュースで、年長者のフリーターが減少し、年長のニートの割合が増加している、なんていう記事があったなあ。

自分のことを書くのは気が引けるけれども、オレの場合、とにかく早く家を出て一人立ちがしたかった。だから、高校を卒業すると同時に上京して仕事に就いた。
親に交渉をすれば、もしかしたら大学の学費くらいは出してくれたかもしれないが、それも嫌で大学の二部(夜間)に入学。
もちろん、受験料も入学金も授業料も自分で稼いだ金で出した(とはいっても、30年以上も前の話だから、今と比べれば学費は段違いに安かったし、会社もそうしたことに理解があったからできたのだけれども)。

下らないことを書いてしまったが、つまり、家業を継ぐとか実家を守る必要があるといった事情もないままに、職にも就かず嫁ももらわず実家で両親と暮らしていることに、非常な違和感を感ずる、ということなのだ。
実際、オレの職場における同僚や先輩で、実家から通っているなどという「男」は例外中の例外だったのである(女性は別)。

正業についていながらもそんな感じだったから、フリーターはもとより、「高校や大学などの学校及び予備校・専修学校などに通学しておらず、配偶者のいない独身者であり、ふだん収入を伴う仕事をしていない15歳以上 34歳以下の個人である(内閣府の定義)」と定義されているニートという生き方は、オレには全く理解を超えた存在であった。
自宅警備員も含め、よっぽど親に愛されているんだろうなあ(羨ましいことだ)。
しかし、(大きなお世話だが)そんな愛情溢れた親のような保護者がいなくなってしまったらどうするのだろうね?

この「ニートことわざ集」、確かにある種の「哀愁」は漂っているのかもしれないが、何だかパンチ力に欠ける、というか、独創性がなさ過ぎだ。意外性を感じて失笑するという域には到底達していないような気がするなあ。
「泣きっ面の親」とか「絵に描いた嫁」にはちょっとキたが(^_^;

「脛を齧り続けて三年」に(すねをかじり…)とルビを振ったのは記者なのかもしれないが、こんな程度の漢字にルビが必要なのか、とか、「情けはニートのためならず」というのは「ニートに情けをかけてやると、やがてそれは情けをかけた本人に返ってくるから、ニートには情けをかけてやろう」という意味で書いているのか、などなど下らない疑問も湧いてくる。

ところで、ニートの定義に従えば34歳が上限なんだそうだが、その年齢をはるかに超えたパラサイト無業者もかなり存在するらしい。

真面目に聞いてみたいのだが、焦りみたいなものは感じないのだろうか?
いったい「社会」とは、彼らにとってどのような意味を持つものなのだろう。
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「断る力」?

2009年04月06日 | Weblog
新学期、というわけでもないのだろうが、何だか混みあう地下鉄の電車の出入口付近に、両生類みたいな顔の女性が掌を突き出した写真入の広告ステッカーが貼ってあった。
文春新書の「断る力」という本の宣伝らしい。
著者は勝間和代氏で、写真は勝間氏だったわけだ。

断る力、英語で言えば「Say "NO"」を一刻も早く身に付けよう、といったようなフレーズが並んでいて、最後の方に、相手の言いなりにならず、拒否する力を身に付けたと確信したのは34歳で離婚を決意したとき、そのときから自分の世界がドラスティックに変わり始めた、といったようなことが書いてあったと記憶する。

「断る力」か…。
確かにある局面では必要になるだろうな。しかし、どこかで聞いたことがあるような…。
などと、満員電車に押されながらボーっと眺めていた。

ここ一年くらいだろうか、やけに勝間氏の露出が目立ってきた。
最年少での公認会計士試験合格だとか、輝かしいばかりの学歴とか、マッキンゼーとか、自転車で移動とか、ベストマザーとか、離婚経験だとか、タバコなどの不摂生を止めたとか。
こんなことをいっては何だが、著作よりもこうした経歴に関するものすごい自己顕示の方が強く印象に残っている。
どんな番組だったかもう忘れてしまったが、テレビのコメンテーターで出演したときも、眦を上げてガンガン発言していたなあ。
論破されると感情論に走っていたような記憶もあるが、ま、これは記憶違いということもあるから取り下げるけれども、とにかく攻撃的な口調であったことだけは印象に残っている(発言の内容はすっかり忘れた)。

どんなことを書いているんだろうと、本屋で平積みになっていた「会社に人生を預けるな」とか「お金は銀行に預けるな」とか、ぺらぺらと立ち読みしたけれども、ふーん、というのが実感だったね。
少なくとも金を出して買おうとは思わなかった。こういう類の本ていうのは、長〇川慶〇郎とか〇村健〇とか落〇〇彦とか、昔っからたくさんあったし、夫子の大先輩であるマッキンゼーの〇前〇一なんて御仁もいたからな。

でも、この人の本て結構売れているそうですね。
wikiによると、ものすごいスピードで次から次へと本を出版し、書く努力の五倍、その本を売る努力に傾注しているとのこと。
なるほどねえ、それは売れるかもしれない。
だって、実際に大変なサクセスストーリーを歩んでいる人が、私のように成功したければ私の本を読みなさい、っていっているんでしょ(よくは知らないけれども)。

けれども、成功した人が自分自身の成功譚をつづっているような本を読んで、読者が実際に同じような成功体験をした、という話をあまり聞いたことはないなあ。
むしろ、その人生自体が苦悩と挫折に満ちていた孔子のような人の残した言葉にこそ、地域や時間を超えて人々に感銘を与えたり、その指針となったりすることの方が多いような気もする。

それはともかく、「断る力」という題名もあざと過ぎるよな。
この人、コンサルタントなんでしょ?断ることを前提に仕事をするなんて、普通のコンサルタントの態度ぢゃないと思うんですけど。
というか、精神科医の斎藤茂太氏が2003年に新講社から出版した「『断わる力』を身につける」という本と非常に酷似した印象を受けるんですが(^_^;
道理でどこかで聞いたことがあるわけだぜ\(^o^)/
いずれにしても、自分の能力を超えた依頼を「断りきれない」という理由で受けてしまい、結果として倒れてしまうようなことが続けば当然のことながら信用は失墜するわけで、そうならないためには自分の能力をきちんと把握して事に当たるべきだ、などというのは、「犬が西向きゃ尾は東」的ないわれるまでもない当たり前の理であろう。
しかも、これは個人個人の能力によってその限界に差があるのだから、結局、自分自身で経験をつんで身につけていくしかないわけで、本なぞを読んで分かった気になるようなものではないのである。

そんなふうにつらつら考えてみると、勝間氏の著書に書いてあったリスクリテラシーが如何に重要なものであるか、大変よく分かる様な気もする。
ハウツー本や成功体験に基づく自己啓発本を読むときには特に必要となる能力なのかもしれない。
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spam「スピードラーニング全巻が8千円!」

2009年04月04日 | spam
差出人:英語版・中国語版、全巻揃って8千円 j3n6h01@yahoo.co.jp
題名:スピードラーニング全巻が8千円!
Thu, 2 Apr 2009 00:11:17 +0900
Received:from bulkg510.nifty.com (bulkg510p.nifty.com [172.22.128.186])
Received:from r1305.ps.combzmail.jp (e41.combzmail.jp [211.133.130.174])
X-Url:http://www.combzmail.jp/

<語学学習教材の激安販売>
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もちろん全巻CD・全テキスト内容がそろったフルバージョンです。
(英語版は全48巻、中国語版は全32巻。外国語のみバージョンも含め、
 英語版はCD96枚分、中国語版はCD64枚分の完全フルセット)

普通に購入するとスピードラーニング英語版は218190円、
スピードラーニング中国語版は145950円かかります。
それと全く同じ内容で7800円です。

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お申込方法の詳細やお問合せは次のメールアドレスへ
(どちらアドレスでも結構です)

hnslwind@humnt.com
hnslwind@infoseek.jp

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

なお今回の販売をもちましてスピードラーニングの販売は終了となります。

予定数量に達し次第販売終了となりますので、御了承下さい。
またこの商品は転売は出来ませんので転売目的の方はお問合せをご遠慮下さい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■
              〒870-0035 大分県大分市中央町1-4-2
                    語学教材販売・ヒューネット
■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■

■お手数ですが配信停止は以下のアドレスまでお願いします。
→noslml@yahoo.co.jp



スピードラーンニングといえば、一時期新聞広告などで大々的に宣伝をしていた、聞き流しによる英会話教材だ。
その一式を7800円で販売するのだという。
30分の1の価格だってさ\(^o^)/

「172.22.128.186」は米国のIANA、「211.133.130.174」はコンビーズだ。X-Urlの記述と一致している。
コンビーズはメルマガの配信サービスを取り扱っている会社だが、出会い系とか物品販売メールなどにもかなり関わっているらしく、その方面では名が売れているらしい。
いずれにしても、発信者のドメインであるYahooフリーメールは詐称ということになるかな。

しかもこの「語学教材販売・ヒューネット」という会社、このspamでは「大分市」に存在することになっているが、ほかでは「神戸市」としている例もあって、これもどうやら幽霊会社のようだ。

そんな背景から鑑みるに、この商品、コピーかあるいは詐欺かどちらにしてもかなり怪しいシロモノには間違いなさそうだ。

価格につられて、あまり深く考えずに、ふとメールを出してしまいそうになる。
たちの悪いspamだと思うね、全くのところ。
コメント (7)
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