松川の塔から少し離れたところに石碑があり、こちらは1999年に東日本旅客鉄道労働組合が建てたもの。
全文。
謀略忘れまじ松川事件
時代の色に染まらない。時の流れに流されない。それは理性に導かれた民衆の抵抗を意味する。
権力者は民衆の犠牲の上に君臨し「国家・国民のため」と大うその御託宣をくだす。
法律を支配者のために作り、都合よく解釈し、国家の暴力装置としての軍隊、警察等を使い、公然たる弾圧、抑圧を繰り返す。
さらに非公然の不法の攻撃をしかける。
権力側に与しない者は、それを謀略と規定する。権力の広報部になり下がったマスコミは「過激派のしわざ」と煽り立てる。
この地松川で何者かが列車を転覆させた。
三人の機関車乗務員が尊い生命を奪われた。敗戦をへた日本の夜明けは、暗黒の道へ引きもどされた。この年1949年、共産党の「九月革命説」は権力側に利用された。
松川謀略から50年、日本は新たな戦前を形成した。平和憲法は瀕死の状況にある。デッチ上げられた死刑判決まで受けながら十五年間の不屈の闘いを勝ち抜いた先輩達に最大の敬意を捧げ、犠牲者の冥福を祈り、平和の誓いも新たに50年碑を建立する。
今の若い人が読んだらなんのことやらだろう。
「権力側」「国家の暴力装置」「弾圧 抑圧」
今朝の毎日新聞を隅から隅まで目を通してもこの文字は見つけることはおそらく出来まい。
夏草や昭和は遠くなりにけり。
そうだ、オールスター競輪はじまってた。「コンドル新聞」買いに行かなくちゃ。