写真は、「死神の棋譜」奥泉光 新潮社 1750円 税別。
奥泉光、この人ほど、自分の書いた本が売れること(多くの人に読んでもらえる)を切に願っている作家はいないのではないか!
ときどき狙い撃ちしたような作品を出すことがあるが本作もその一巻か。どうせ降りてくるなら、(オール読物)位降りてくれば良いものを、教養が邪魔してそこまでは降りきれていないのが、何とも歯痒い。どうだろう文芸春秋さん。
芥川賞作家に直木賞を授けたら。
奥泉は死ぬほど喜ぶと思うけど。
写真は、「死神の棋譜」奥泉光 新潮社 1750円 税別。
奥泉光、この人ほど、自分の書いた本が売れること(多くの人に読んでもらえる)を切に願っている作家はいないのではないか!
ときどき狙い撃ちしたような作品を出すことがあるが本作もその一巻か。どうせ降りてくるなら、(オール読物)位降りてくれば良いものを、教養が邪魔してそこまでは降りきれていないのが、何とも歯痒い。どうだろう文芸春秋さん。
芥川賞作家に直木賞を授けたら。
奥泉は死ぬほど喜ぶと思うけど。
写真は「遅読のすすめ」 山村 修 ちくま文庫 780円 税別
吉田健一の一文を引いて、山村は記す。
「ものを読むうれしさがわいてくると書いたのは、べつに吉田健一もまた本をゆっくり読む人らしいと分かったからではない。
吉田健一は、ときにいわれるような高踏的な作家などではまったくなくて、むしろあたりまえのこと、ふつうのことだけをかきつづけた人ではなかったか。ただしそれがあたりまえのかきかたではなかった。
たとえば時間について、『冬の朝が晴れてゐれば起きて木の枝の枯れ葉が朝日という水のように流れるものに洗われてゐるのをみてゐるうちに時間がたつて行く』と書かれた文章そのものに、言わば時間が宿っていて、ひそかに拍動しているような気がする。書かれていることの意味は、考えてみればあたりまえのことだが、そのあたりまえことが、朝日に洗われて透明にきらきら光っている。そう思えたときに、ものを読むうれしさがにじんでくる。」
p69
山村が56歳で亡くなって14年がたつ。
山村の文章にふれると、呼吸がだんだん楽になっていく。
ときどき本棚に「狐」をみつけては、まるで深呼吸するかのように、黙読する。
もうすこし生きていてほしかった。
写真は、「一人称単数」 村上春樹 文藝春秋 1500円+税
文學界に掲載されていた短編7篇と買い下ろし1編を合わせて一冊の本が「一人称単数」と題し上梓された。
嬉々として読み始め、少しうんざりして読み終えた。
短篇集が出たら、数年後に中篇が出て、その数年後にまた短篇が出て、その後長篇が出るだろうから、それに期待しよう。
写真は、「くらべる京都」 東京書籍 1300円(税別)
この本を持って京都に行きたいな!
でも、今は我慢、我慢。
この本を持って東京散歩と行きますか!
写真は「女帝 小池百合子」石井妙子 文藝春秋 1500円+税
都知事選投票日が近づいて来たので読んでみた。
丁寧な取材と資料に基づいて書かれていることが分かる作品だ。
これ読んで、小池百合子に投票する都民はいるのかね。