山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

◆ディスレクシア

2012年06月06日 | 日記
最近のドラマで、スマップの中居君が知的障害者の中のごく一部にいる
特殊な能力を持つサヴァン症候群の青年を演じているようですが、
逆に、知的な遅れは無いのに読み書きができないというディスレクシア
という発達障害があるのをご存知でしょうか。

私はつい最近知ったのですが、これもまた知的な障害はないだけに
本人が感じる痛烈な生きにくさを思うと、胸が詰まる思いがしました。

仕事もできる。要領も良い。友達づきあいも良い。運動神経も良い。
話し言葉だけなら意味も良く理解できるし、先もよめる。
でも、字の読み書きが出来ない。

そんな障害を持つ男性が書いているブログがありますのでご紹介します。
字も読めない書けない人がブログ?と思うかもしれませんが
それは彼が必死に勉強したことと、手書きではなく携帯やパソコンなら
自分の思いをかき出せる事を知ったからなのです。

読み書きができない事を必死に隠し続け、生きるために働いてきた彼が、
今はこの障害の事をみんなにもっと知って欲しいと思っているそうです。

クリックをどうぞ⇒成人ディスレクシアの独り言

ブログを読めばわかると思いますが、知的レベルはまったく問題ない
問題ないどころか、人より優れているのではないかと思います。

だからこそ辛い思いも沢山味わってきたのでしょう。
知的に問題がなかろうが、コミュニケーション能力にも問題がなかろうが
生きにくさを抱えて生活しているという事は大変つらいことですね(F)








原発事故で避難した事業所の取り組み

2012年06月06日 | 地域福祉
 「第1回全日本手をつなぐ育成会 事業所協議会全国研修大会 事業報告集」(2012年3月31日発行)の内容をシリーズで紹介している。
 その20回目。

第4分科会について。

 以下は、東京電力福島第一原子力発電所事故によって避難した事業所の報告である。
                 
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【引用始め】

「第1回全日本手をつなぐ育成会 事業所協議会全国研修大会 事業報告集」(2012年3月31日発行)p.27


 第4分科会 事業所が復興のセンターに!

 復興のひとつ担い手に事業所が立ち上がるときです。障害者が中心にした地域づくりへの提案

 事業所協議会 東北ブロック運営委員 飯嶋 茂

 東日本大震災から11カ月を迎えて事業所協議会全国研修会。

 《 ディスカッション 》

 発言者:特定非営利活動法人 アクセスホームさくら 理事長 渡邊 幸江 氏

 浪江町にあった事業所から原発事故により避難を余儀なくされた。
 メンバーがばらばらになった。

 その後二本松市にて事業を再開。
 その際仮設でのサポート拠点を当初希望。しかし、高齢者のセンターが優先された。
 やむなく民間の住居を利用して再開した。
 その後、東京都育成会からの支援を受け、新しい作業としてラスクの生産を行うようになった。
 そこに至る過程での苦労ははかりしれないものがあった。

 浪江町にある本来の事業所は、空間の単位時間当たりの放射線量(空間線量)が高い状態。
 スタッフを含めそれぞれの家族が今後どうするかもわからない。
 二本松の事業所でこのままやり続けるかもわからない。
 先が全く考えられないという悲痛な訴えがなされた。
 作業としてはラスクの他、もともと行っていた自動車部品の受注も再開している。

 現状の放射線量が低減しない限り、先行きの見えない状況は続く。
  
 【引用終わり】

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 今までとは違った地域で、事業を再開している。
 それはそれでうまくいっているのだろう。
 しかし、本来あった事業所に帰れない状況が続いている。
 それがみんなの重しだ。
 いつか帰れるといった望みがない。
 かつての事業所を捨て置かざるを得ない思いは、はかりしれない。
 何年か経てばなんとかなるものでないからなおさら悲しい。
 二本松でがんばるのが唯一の救いである。
 (ケー)