次のようなリーダーシップセミナー「育成会活動の中でのリーダーとは」18回目の報告です。
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○ 第4回全日本手をつなぐ育成会リーダーシップセミナー
○ 日時=2010年11月16日(火)
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)2階会議室
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ テーマ「ステップアップする育成会」
○ 第1部 基調講演「育成会活動の中でのリーダーとは」(13:35~14:35)
○ 副島宏克氏(全日本手をつなぐ育成会理事長)
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【講演内容】
「地域の理解を得る実践」
副島宏克全日本手をつなぐ育成会理事長は、「バス利用している本人たちのトラブル解決に、地域の理解を得るのにどのようにしてきたか」、次のように述べる。
1 「障害のある人、特に自閉的傾向のある人など、こだわりの強い人はバスの中でいろいろトラブルを発生させます。」
2 「まず、乗車すると自分の席を決めている人の場合は、その席に他人が座っていると、その人をどけて自分が座ります。どかされた人は腹を立て、バス会社まで怒鳴り込んで行きます。」
3 「バス会社からわれわれの所へバス利用を止めてくれるよう苦情が入っているのです。」
4 「私たちはその度にバス会社に行って謝り、この人たちのこだわりを説明します。」
5 「時にはそのときの苦情を言われた方の所まで出向き、謝り説明をします。」
6 「そして、本人の行為はわざとではなく、こだわりなのだということを説明します。」
7 「このようにして、この人たちと一緒にバスに乗ることに慣れていただくのです。」
8 「その結果、気持ちよく席を譲ってもらったり、本人の大きな朝の挨拶に気持ちよく答えていただけるようになったのです。」
9 「それ以上に、乗務員の方が、ひきつけ・ケイレンを起こす本人たちに慣れてくださるようになりました。」
10 「いつも降りるバス停で本人が降りないので、気になり後部座席をみると、本人がケイレンを起こし気を失っている、すぐさま乗務員は救急車を呼び、本人を病院へ運ぶ手配をした後、バス会社から私どもの施設にその旨の連絡が入る、そんな気持ち良い対応をして下さるようになりました。」
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以上、自閉症の特性「こだわり」をいくら言葉で説明しても、簡単には理解してもらえない。ケイレン発作だって、実際場面をみて本当の怖さを実感できる。
一つ一つ障がい特性を地域において包み隠していては、地域の人たちの理解は進まない。
できるだけ問題が生じない事前の対策は必要である。
しかし、予期しないトラブルが生じないとも限らない。
そんな場合、事後対策としてそうしたトラブルが生じたことの本質を、地域の人たちにていねいに説明することで、誤解を解くことができる。
そして、もし再びトラブルが生じたときには、地域の人たちの協力も得やすくなる。
障がい者理解をもっともっと進めるには、地域と障がい者のつながりを広げる機会を、時間をかけて積み上げていくことだろう。
(ケー)
(19回目に続く)