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山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

#地震発生から351日目「急死した母のそばで知的障がい幼児衰弱死」

2012年02月24日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から351日目(平成24年2月24日、金曜日)。
 また、大震災発生から351日目の新しい朝を迎えた。

 大震災発生から1年近くたった。正確にいうと、発災があった日まであと2週間と2日となった。

 日常の報道には相変わらず悲しいニュースが目立つ。家の中で誰からも気づかれないまま餓死していたとのニュースを聞くと絶句してしまう。それも障がい者がらみである。

 YAHOO!JAPANニュース(産経新聞 2月23日(木)7時55分配信)で、くも膜下出血で急死した母親のそばで、知的障がいのある幼児が衰弱死したと、次のように報道されている。
     
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【引用始め】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120223-00000114-san-soci

孤立死 母病死…4歳障害児、飲食できず衰弱 立川
産経新聞 2月23日(木)7時55分配信

 都会の一角でまた、助けを求めることもできないまま「孤立死」した家族が見つかっていたことが分かった。45歳の母親と知的障害を持つ4歳の次男とみられる。病気で急死したとされる母の横で、男児はなすすべもなく衰弱していったようだ。助けるチャンスはなかったのか。関係者の苦悩は深まる。

 警視庁立川署によると、2人の遺体は今月13日午後1時半ごろ、東京都立川市のマンションで発見された。部屋のガスが長期間にわたって使われていなかったため、マンション管理会社から連絡を受けた親族が同署に相談。署員らと、3階建てマンション1階の室内に鍵を開けて入ると、部屋の床に母親が倒れ、そばのソファにやせ細った男児が横たわっていた。

 司法解剖などの結果、2人は死後1~2カ月で、母親の死因はくも膜下出血の疑いがあることが判明。男児の死因は特定できなかったが、体重はわずか9キロ。胃の中は空で、脱水状態だった。着けていた紙おむつは汚物で汚れていた。

 同署は、1人で食事もできなかった男児が1週間から10日ほど飲食せず、衰弱死したとみて調べている。

 発見時、ガス、水道、電気などは止まっておらず、暖房はつけっぱなしで、冷蔵庫には野菜や飲み水も入っていたという。

 部屋は1LDKで、平成22年4月から母親と男児が2人きりで住んでいたとみられる。関係者によると、家賃は月額約10万円。生活保護は受けていなかった。

【引用終わり】

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 以上のように母子だけで生活していて、周囲との交流がなかった。
 母にしても自分の病状に気づいてはいなかったのだろうか。障がい幼児を抱えて、どこに相談することもない生活を続けていた可能性がある。
 自ら相談を持ちかけない限り、周囲がお節介してあげる社会でなくなってきている。
 相談支援事業といった公的なシステムができてくるのはいいが、相談を必要とする人が利用しようとしない限り支援することが出来ない。

 育成会はこうしたすき間をきめ細かくうめる組織になっていかなければならない。
 気楽に困った人たちに声をかけ、何かあったら助け合う。
 育成会そのものの存在が世の中に十分知らしめてないことを反省しないと。
 単なる組織的圧力団体だけと思われていないか。
 当事者団体としての意義が問われている事故なのだ。

 親子二人きりの生活に疲れ切った母親が急死。障がいある幼児が一人きり残されなすすべもなく衰弱死した事実。
 またも重すぎる事故が発生した。
 なんとか出来なかったのか。事故が起きる前にもっと助ける手立てなかったか。
 システムで救われる部分も多いが、それだけでは難しい場合もあることがわかる。
 この母子には「明けない夜はない」ままになってしまった。
 こうした悲劇をくり返したくない。
 「手をつなぐ育成会」の存在意義が問われる事故として、会員一人一人に突きつけられる問題である。
 事務局何していると言われそう。
 そうだとしても、事務局だけで解決できる問題でない。
 会員相互のつながりをより強固にし、会員以外の人にも積極的な働きかけがますます必要ということである。
 そうしたことがもっと機能するように事務局としてどんなしかけが出来るか。
 みんなが集まる機会を増やすことが基本。
 家族支援プロジェクト、障害者認識プロジェクトの普及に力を入れる。それも大きな手がかりになりそう。
 そうした研修の機会を増やす。そうなればファシリテーターも増やさないと。
 ヒト・モノ・カネをいかに集中・選択するかにかかってくる。
 会員を増やし、魅力的な育成会にならないとダメ。
 若い会員がもっともっと入会する組織が必要だ。
 これだけ困っている家族がいるのだから。
 育成会そのものに若さがないのかもしれない。組織的疲労がきているのだろうか。
 山形県手をつなぐ育成会も50年。
 事務局を担当する者として責任を感じる。

 (ケー)


#地震発生から350日目「しまり雪に庭木が耐え」

2012年02月23日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から350日目(平成24年2月23日、木曜日)。
 また、大震災発生から350日目の新しい朝を迎えた。

 昨日は、晴れわたったせいもあって早朝は冷えた。通勤路途中の気温表示板は氷点下7度。路肩に積み上がった雪もだいぶ低くなってきている。多少の雪解けのせいもあるが、密度が高まったせいである。路肩の雪には点々と黒いシミが付着して薄汚れてきている。ザラザラした雪になった。

 雪質の変化に関連した報道が掲載された。
 msn.産経ニュース(2012.2.22 02:08)によれば、積雪重量が農作物に大きな被害を与えていると次のように報道している。
     
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【引用始め】

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120222/ymg12022202080000-n1.htm

山形県 積雪重量昨冬超え 農作物ダメージ深刻
2012.2.22 02:08

 雪による農作物の被害が広がっている。雪の測定を行っている雪氷防災研究センター新庄支所の観測で21日、今冬の雪の重量は大きな農業被害を出した昨冬をすでに超えたことがわかった。雪質も、樹木などに被害を与える「しまり雪」の層が厚く、同センターは「今冬の農業被害は昨冬を上回る可能性もある」と警告している。(杉浦美香)

                   ◇

 同新庄支所の観測によると、積雪の重量は2月10日時点で1平方メートルあたり480キロとなり、昨冬より1キロ上回った。13日には517キロ(昨冬486キロ)、17日は532キロ(同488キロ)と、昨冬よりそれぞれ約1割上回った。

 ◆しまり雪

 雪質をみると今月6日は161センチの雪が積もり、その断面の約7割が、結晶の形が丸く網目状につながっている「しまり雪」だった。しまり雪は結合力があり、力がかかると樹木の枝などを引っ張り、地面に引き倒してしまうという。

 今冬は20日時点で、リンゴやラ・フランス、桃などの果樹の枝折れや、サクランボのハウスの倒壊や破損などで農作物や魚の養殖施設などの被害金額は32市町村で約3億7200万円にのぼっている。死傷者も278人となった。

 昨冬も2月初めに新庄で37年ぶりに2メートルを超す降雪を記録、2月中旬にかけて重く厚いしまり雪ができ、果樹の枝折れなどで農作物の被害は県内でここ5年間で最大の約14億8440万円にのぼっている。

 ◆対策が必要

 阿部修支所長は「昨冬は1月下旬から降雪が続き、強い寒気で厚いしまり雪層ができ、3月になっても雪の重量が減らずに農作物に大きな被害を与えた。今シーズンは暖かい日もあることからしまり雪は昨冬ほどではないが、重量は上回っている。3月の降雪量にもよるが、農作物被害への対策をとる必要がある」と話している。

 県は補正予算と来年度予算で、春の農作業のための融雪剤購入の助成や雪で倒壊したハウスの補修などの助成に3700万円を計上している。中川正春防災相は18日に同県を訪れ、被害状況を視察、柔軟な財政支援と訓練を兼ねた弾力的な自衛隊の派遣要請を検討する考えを示した。

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【用語解説】雪質

 積もったばかりで結晶の形が残っている「新雪」、結晶が残っていない「こしまり雪」、さらにしまった「しまり雪」がある。さらに、水分を含んだ雪が再凍結した「ざらめ雪」、崩れやすい「こしもざらめ雪」などもある。

【引用終わり】

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 家の庭にも雪が積み上がっている。しまり雪の層が厚くなっている。庭木もそれに埋まっている。庭木も耐えているのだろう。雪解けになって、庭木が顔出したらどんな状況になっているか心配。
 庭木にとっても「明けない夜はない」のだが、かなり枝折れしているに違いない。
 それでも、モクレンの芽ばえが見える。
 (ケー)


#地震発生から349日目「自分の障害と津波を重ねた文章」

2012年02月22日 | 災害
平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から349日目(平成24年2月22日、水曜日)。
 また、大震災発生から349日目の新しい朝を迎えた。

 「関わり合いの場から」(http://blog.zaq.ne.jp/yshibata1958/)というブログには、障害の重い人たちの文章がたくさん紹介されている。
 ここでは、自分の障害と東日本大震災の津波を重ね合わせた文章を次に引用する。
     
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【引用始め】

http://member-blogari.zaq.ne.jp/yshibata1958

 寡黙な50代のSさんは自分でも作文を書けないわけではないが、あえてパソコンを要求してきた。そして、以下の文章を綴った。

 なぜ津波はすべてを奪っていったのだろう。津波の力に僕は遠い過去のどうにもならない運命の力を重ねている。遠い昔の運命の力は僕の人生を切り裂いた。遠い昔の運命の力は根こそぎ僕の人生を流していった。わずかな明かりは今こうして何でも話せる方法が見つかったことだ。悩みも苦しみもたくさんどこかに流し去り、新しい人生を始めよう。津波もいつか遠くなり、被災地の人にも丸く明るい月が射す日が来るだろう。その日が待たれるけれど今は静かにまだ乾かない涙に耐えていよう。

 津波と障害を重ね合わせた人の文章はたくさん紹介してきた。しかし、Sさんの表現は、50代の方だからこそのものだ。自分の障害をめぐる若き日々のどうにもならない思いと、つらい経験。それを彼は、すべてを根こそぎ奪っていく津波と重ね合わせた。そして、最後に、被災地の方々へ静かな祈りを捧げる。たくさんの苦悩を越えてきた彼だからこそ、涙に耐えるという言葉が深く響いた。

【引用終わり】

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 50年以上、重い障害を抱え今表現手段を見つけて「わずかな明かり」に期待を寄せているSさん。
 津波に自分の人生を重ね合わせると、「明けない夜はない」ことを信じることができる。
 そして、津波を受けた被災者に対して、今の辛さ・苦しみに共感しながら、明日へのかすかな明るさを求めて動き出すことに期待をかけている。
 (ケー)


#地震発生から348日目「大雪はレンタカー需要高める」

2012年02月21日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から348日目(平成24年2月21日、月曜日)。
 また、大震災発生から348日目の新しい朝を迎えた。

 今冬の大雪はレンタカー需要を高めているという。
 軽トラックを借りて、雪捨て場まで雪を捨てるのに使用するためである。
 その需要に対して供給が間に合わないのが現状。
 業者が持っているレンタカーがそもそも少ないことも影響している。

 山形新聞 Yamagata News Online (2012年02月20日 08:10)では、次のように報道している。
    
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【引用始め】

http://yamagata-np.jp/news/201202/20/kj_2012022000736.php

大雪の影響、レンタカー需要高まる 申し込みから1週間待ちも
2012年02月20日 08:10

 今月初めの大雪の影響で、山形市内などではレンタカーの需要が高まっている。排雪に用いるため、トラックが人気で、取扱店の一部では「全て出払っている状態」。また、雪に伴う交通事故の増加で、代車として乗用車を借りる人も増えており、申し込んでも1週間待ちとなる場合もあるという。

 各地で記録的な積雪となった県内。特に山形市内の住宅地などでは、雪解けが進んでいるものの、雪を捨てる場所が既にない所が目立つ。レンタカー業者によると、市が開設した雪捨て場まで雪を運ばなければならないケースが多く、トラックを借りる人が増えているという。ただし乗用車に比べ、トラックの借り手は普段少ないため、そもそも県内の各業者が保有する台数は多くない。

 トヨタレンタリース山形では、狭い道でも運転しやすい四輪駆動の軽トラックや、小型貨物タイプなどが人気で「週末は申し込みが増える」と担当者。また、日産レンタカーでは、排雪のため借りたいという問い合わせが寄せられているが応えられない状態。トラックの台数が少なく、除雪以外で借りている事業所もあるためだという。

 大雪の影響で乗用車の貸し出しも増えている。ニッポンレンタカーでは、予約しても1週間程度待たなければならない状態。雪道などで事故を起こし、修理中に代車としてレンタカーを利用する人が多いためだという。

 トヨタレンタリースでは、東日本大震災がレンタカー不足に拍車を掛けている。多くの車が津波で流された被災地ではレンタカーの需要が高く、現地の車だけでは対応できていないためだ。いまだに本県の店舗から同系列の宮城県内の店などに増援車両を出しているといい、「山形県内の車両は通常より少ない状態」と担当者。各業者は「申し訳ないが貸したくても、すぐには車が用意できない状態だ」と話している。

【引用終わり】

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 以上のように、大雪や東日本大震災の影響がレンタカー需要を押し上げている。
 地域の問題を解決するレンタカーの役割も大きいことをあらためて認識する。
 レンタカーってレジャー用ぐらいにしか考えていなかった。
 でも、こうした場合、地域福祉に貢献する。一時的な必要に応じるシステムである。しかし、今回のように予想だにしない事態が生ずると十分対応できない。
 いつ起こるともしれない最大の需要に応えるだけの車をそろえておくことも難しい。
 それだけに頼らず私たちは今をしのぐために何とかしている。
 我慢することもその一つである。
 互いに融通しあって共同で借用することも多い。
 工夫しながら、今冬の大雪に皆対応している。
 でも、雪による被害は大きすぎることも確か。雪下ろしなどで死傷者も例年になく多い。家の倒壊、ビニールハウスの被害だって大きい。

 それでも少しずつ春の気配を感じる。雪解けも進み始めた。
 「明けない夜はない」こと信じて、家周りの雪をいじって雪解けを早めることだ。
 (ケー)


#地震発生から347日目「共助で地域除雪を実践」

2012年02月20日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から347日目(平成24年2月20日、月曜日)。
 また、大震災発生から347日目の新しい朝を迎えた。

 毎日雪かきでうんざりしている。
 山形市内は積雪60センチ程度なので、1メートル以上も積もっている地域からくらべて大した苦労でない。
 豪雪地域では自助だけでは屋根の雪下ろしもままならない。特に高齢者宅などでは困っている。
 その解決を図るのに、共助による地域除雪の試みが山形県尾花沢市丹生地区で行われている。
 山形新聞 Yamgata News Onlineに寄れば、次のとおりである。
   
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【引用始め】

http://yamagata-np.jp/news/201202/19/kj_2012021900733.php

尾花沢で共助による地域除雪 国交省推進、安全・効率に配慮し実践
2012年02月19日 20:22

 国土交通省が推進している「共助による地域除雪」の実践活動が19日、尾花沢市丹生で行われた。住民や関係者らが安全面や効率性に配慮し、高齢者宅の除雪作業に取り組んだ。

 「共助による地域除雪」は、住民らが手順やルール、時間などを決めた上で、協力して雪処理を行う取り組み。安全性向上や効率化が期待できると、丹生を含む宮沢地区では住民や関係団体が「宮沢地区安全な雪下ろし実行委員会」を組織し、2008年度から普及活動を続けている。

 国交省の補助事業の採択を受けた今回は、同省職員4人が参加。県の広域除雪ボランティア育成事業として東北工業大の学生10人も加わり、地元住民らを含めた約70人が高齢者宅3軒で作業した。

 現場責任者、除雪作業従事者、交通誘導員などの担当を決め、雪処理作業中を示すのぼり旗を道路脇に設置して行った。参加者は屋根の雪下ろしや、スノーダンプを使った雪運びなど役割を分担し、約1時間半励んだ。同大建築学科3年の高橋秀徳さん(21)と高野さくらさん(21)は「みんなで作業することで負担や危険性は減ると思う。協力する大切さが分かった」と話していた。

 引き続き「共助による地域除雪の効果と課題について」「除雪機械等使用時の注意事項とは何か」をテーマに意見交換会を開いた。

【引用終わり】

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 尾花沢市は山形県内でも一番雪の降る地域である。
 現在の積雪量2メートルを超える。
 高齢化も進んでいる地域である。
 多くの労力を必要とする除雪作業にみんなの力を結集する試みである。行政の担当者、学生ボランティア、地域住民が役割分担を決め、組織的な対応によって高齢者宅の除雪に取り組んだ。
 こうした試みは、必要な時に、必要な場所で、必要な場合に応じて実施できるようにすることだ。必要な地域に拡大できるようにしなければ。
 こうした試みが各地域に普及して、豪雪地域に「明けない夜はない」と言わしめたい。
 (ケー)


#地震発生から346日目「除排雪助っ人として自衛隊の出動も」

2012年02月19日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から346日目(平成24年2月19日、日曜日)。
 また、大震災発生から346日目の新しい朝を迎えた。

 昨日は穏やかな天気で、青空広がった。しかし、その分冷え込んだ。
 昨日の朝方は久しぶりに散歩に出かけた。近くの須川の土手まで歩いた。この時期、散歩している人はいない。雪道が出来ていない。あっちの方向ということで当てずっぽうに歩く。雪に脚とられずぼっとはまってしまう。そんな調子が続くので呼吸乱れる。
 走るぐらいの疲労感。ゼイゼイはあーはあーといいながらの雪道歩き。

 須川反田橋排雪場は、建物3階ぐらいの高さに積み上がった雪が5つも6つも出来ている。雪を運んできたダンプが早朝にかかわず走っている。
 ブルドーザーも動きまわっている。
 もう、この河川敷排雪場もいっぱいになってしまいそう。
 また大雪が降ればたいへんな状況になりそう。今年は雪の量が半端でない。

 山形新聞 Yamagata News Onlineは、新任の防災大臣が山形県内の豪雪状況視察に来たことを、次のように報道している。
  
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【引用始め】

http://yamagata-np.jp/news/201202/18/kj_2012021800715.php

豪雪を受けて中川防災相が県内視察
2012年02月18日 20:22

 記録的な今冬の豪雪で県民生活に大きな影響が出ていることを受け、中川正春防災担当相が18日、現地視察のため来県した。パイプハウスが倒壊したサクランボ農家や、大人の背丈を超す雪の壁が見られる新興住宅地の自治会長が現状を説明。視察後、中川防災相は「財政的な支援が十分に行き渡るよう早く決断することが大事。自衛隊を弾力的に出動させたり、除排雪機材を広域的に融通し合うなどの工夫も必要だと感じた」と述べ、対応を強化する考えを示した。

 中川防災相は同日、県内入りし、吉村美栄子知事らと2カ所を回った。寒河江市慈恩寺の長谷川清繁さん(72)が手掛けるサクランボの園地では、パイプハウスの天井部分が雪の重みで折れ曲がり、地面近くまで垂れ下がった状態に。今年の営農方針を聞かれた長谷川さんは「収穫はあきらめ、来年に向けて頑張ろうと思う」と答えた。

 次に村山市河島山の新興住宅地に移動。車道の除雪に伴い歩道側に寄せられた雪の壁は2メートル以上で、所々に巨大な雪山が見られた。河島山自治会の会田繁会長(72)は、住民各自が労力と資金を出し合って一斉除排雪に取り組んだことを説明。「何でもかんでも行政頼みではなく、自分たちでできることはやりたい」などと話した。

【引用終わり】

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 サクランボ農家のパイプハウスが雪で倒壊、住宅地の除雪の大変さなど実情をどのように解決するか。
 住民や地方自治体の力だけではなんともならないのが今の状況。
 助っ人を頼むしかない。ボランティアだって散発的にお手伝いしている程度。組織だった動きできるわけでない。
 そうなると、自衛隊か。困ったときの自衛隊頼みと言われてもしょうがない。
 自衛隊もやることはいっぱいあるだろうが、早急に実現してほしい。
 自衛隊は豪雪地帯の助っ人として頼りがいある統制とれた組織である。
 豪雪地に「明けない夜はない」と言わしめたい。
 (ケー)


#地震発生から345日目「一人でしない、無理しない、落雪・転落気をつけて」

2012年02月18日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から345日目(平成24年2月18日、土曜日)。
 また、大震災発生から345日目の新しい朝を迎えた。

 山形市内、昨日の早朝から粉雪が舞い散った。それが半端でなく積もった。
 積雪も50センチまで下がってきたのが、その積雪によってまたもや60センチこえた。
 10センチ以上の降雪ということだ。
 昨日の朝の通勤道路は圧雪状態。ノロノロ運転。ところが。追い越し車線を走るトラックの中には雪煙をまき散らしてスピード出しているものがいる。
 そんなのに巻きこまれて事故など起こしたら大変。
 そんなに急いでどうなるものでもない。赤信号で止められ、渋滞で止められが続いているわけだから。

 ところで、新潟県では「除雪中の事故防止注意点」として、次のように呼びかけている。
 
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【引用始め】

http://www.pref.niigata.lg.jp/chiikiseisaku/1196784963949.html

除雪中の事故を防止するための注意点2011年12月01日

除雪中の事故を防止するため
「一人でしない」
「無理しない」
「落雪・転落 気をつけて」
を合言葉に、十分注意して除雪作業を行うようにしてください。

(特に注意が必要なこと)
・屋根雪下ろしの際には、安全点検・防寒対策を徹底し、はしごはしっかり固定すること。
・家族、隣近所にも声を掛けて、除雪作業は二人以上で行うこと。
・除雪作業に対する慣れから生じる油断、年齢・体力に対する過信による事故に注意すること。
・軒下で除雪作業を行う場合は、屋根からの落雪に注意すること。
・除雪機の雪詰まり除去は、エンジンを止めてから行うこと。

【引用終わり】

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 本日は土曜日。朝仕事の最初は雪かきだ。
 周りには山になった雪ががちがちに固くなっている。
 新雪が積もった通路を雪かきする。通路はだんだんと狭まってきている。
  
 家の庭には新雪の上を点々と丸い足跡が残っている。きじが残した足跡だろう。
 エサを探し回っているのだろうか。見つけることが出来たかなあ。
 雪だらけの世界だが、「明けない夜はない」ぞ。
 (ケー)


#地震発生から344日目「屋根の雪下ろしの目安」

2012年02月17日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から344日目(平成24年2月17日、金曜日)。
 また、大震災発生から344日目の新しい朝を迎えた。

 最近は6時過ぎぐらいになると、徐々に明るくなり6時半になれば完全に明るい。
 夕方もだいぶ暗くなるのが遅くなってきている。午後5時半過ぎてようやく暗くなったなあと感じるようになった。
 明らかに日は長くなっている。

 ところで、山形県のホームページには、雪対策ということで次のように「大雪による建築物の倒壊を防ぐには」の記事が掲載されている。
 屋根の雪下ろしの目安、軒先への注意、空き家への注意、屋根雪の降ろし方といった内容である。
 こうしたことを守って安全な雪下ろしをすることだ。    
 
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【引用始め】

http://www.pref.yamagata.jp/kurashi/kendo/yuki/7180025ooyukitokentikubutu.html

県民の皆様へ
~大雪による建築物の倒壊を防ぐには~

建築物を良好な状態で維持管理することは所有者・管理者の方の責務となっています。
そのため、大雪による建物の倒壊等を防ぐため以下のとおりご留意ください。

1 屋根の雪下ろしの目安

雪下ろし表示板がある場合は、設計積雪深が指定されていますので、その深さを目処に雪下ろしを行ってください。
一般の木造住宅では、建具の開け閉めがきつくなったりした場合を、雪下ろしの目安としてください。(木造在来工法住宅の場合、屋根の積雪深が70センチ程度に達する時点が雪下ろしの目安となっています。)
また、アルミ製のカーポート等はメーカーから屋根の設計積雪深が指定されていますので、その深さを目途にしてください。
  なお、これまでの経験や建築物の現状などから、危ないと思ったときは、上記にかかわらず早めの雪下ろしをお願いします。

2 軒先への注意

軒先から雪がせり出したり、つららが垂れ下がった状態は、落下すると大変危険です。建物の軒下等に出入りする場合には十分に注意して下さい。また、軒先が道路に面している場合は、通行人の安全にも十分配慮してください。

3 空き家への注意

屋根雪が下ろされていない空き家で、倒壊の危険があると思われる場合は、所有者・管理者又は市町村に連絡くださるようお願いします。

(参考)屋根雪の下ろし方

屋根雪を片側だけ下ろすと、反対側に残っている雪の重さで、建築物に歪みが生じる場合があります。屋根にかかる雪の重さが均等になるような下ろし方に配慮してください。
また、屋根から下ろした雪が軒先まで積もり、屋根の上の雪と接すると、軒先が破損するおそれがあります。屋根から下ろした雪と軒先の雪が接しないように注意してください。
屋根面付近の雪は凍結して、簡単に取り除けない場合があります。無理に取り除こうとして、屋根をスコップ等で傷つけないよう注意してください。

この記事に対するお問い合わせ
担当課:建築住宅課
担当:建築行政担当
TEL/FAX:023-630-2657/2639

【引用終わり】

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 屋根に積もった雪を下ろすときは、片側だけ下ろすと雪の重みで建物が歪む。それで家がつぶれたりすることもある。
 何年前だったろうか、山形県米沢市にある料亭が雪下ろししていてつぶれた。あれも建物の片側を下ろしていて、建物のバランスが崩れたせいだった。
 屋根の雪下ろしは、ただ無闇やたらにやればいいというものでない。
 安全に、効率的に、建物の構造バランスを考えたやり方がある。屋根のトタンを傷つけないことも重要。
 
 だんだんと夜明けも早くなってきている。少しずつだが春が近いことを感じさせる。

 そう「明けない夜はない」ぞ。
 雪なんかに負けてたまるか。
 (ケー)


#地震発生から343日目「雪下ろしで死傷者続出」

2012年02月16日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から343日目(平成24年2月16日、木曜日)。
 また、大震災発生から343日目の新しい朝を迎えた。

 この2・3日山形市内も暖かい感じ。雪が降っても小雪程度。昨日はちょっと雨になった。ほとんど降雪がなく、雪も多少とけたかなと心持ち感じる。
 路肩の雪が背丈半分ぐらい積み上がっている。すぱっと直角状に切りそろっているのは気持ちいい。除雪オペレーターの職人技だ。ただ、路肩の雪は薄汚れてしまっている。排気ガスのせいだろうか。
 天気予報ではまた週末寒気が入って北日本は風が強まり、雪も多いと言っている。まだ春まで遠い。

 ところで、今日も深刻な雪ネタ。
 雪下ろしで死傷者が続いている。多くは高齢者。
 次に山形新聞Yamagata News Onlineから引用する。   
 
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【引用始め】

http://yamagata-np.jp/news/201202/15/kj_2012021500566.php

山形で雪下ろし男性死亡 県内雪害、重体や重傷も4人
2012年02月15日 08:54

 県内では14日も雪下ろしや除雪中の事故が相次いだ。山形市で1人が死亡、大蔵村で1人が意識不明となるなど計5人が死傷した。

 午後4時20分ごろ、山形市江南3丁目で、無職朝倉義晴さん(63)が自宅敷地内に倒れているのを妻が見つけ、119番通報した。朝倉さんは病院に搬送されたが同5時48分、死亡が確認された。死因は外傷性くも膜下出血。山形署は屋根の雪下ろし中に転落したとみて調べている。

 同署によると、朝倉さんは軒下の凍結した雪の上に横向きに倒れ、口や鼻から血を流していた。同日午前から1人で作業していたという。
     ◆
 午後3時ごろ、大蔵村南山の肘折温泉にある旅館「葉山館」で、経営者の三原庸さん(56)が小型ブルドーザーのバケットに乗って雪下ろし中に転落、頭を強く打ち、意識不明の重体。

 新庄署によると、三原さんはバケットの上で別館屋根の雪庇(せっぴ)をスコップで落としていた際、落ちてきた雪塊が直撃し、約3.5メートル下に転落した。屋根には約1メートルの積雪があったという。1人で作業していた。
     ◆
 午後2時ごろ、長井市草岡、無職横山浩喜さん(73)が自宅2階屋根の雪下ろし中に転落し、胸椎を折る大けがをした。

 長井署によると、横山さんは屋根の雪で足を滑らせ、2.2メートル下の1階屋根に落ちた後、2メートル下の地面に転げ落ちた。
     ◆
 午後2時半ごろ、山形市宮町5丁目で、民家の2階屋根の雪下ろしをしていた山辺町畑谷、板金工川田孝2さん(51)が転落、背中の骨を折るなどの大けがをした。

 山形署によると、川田さんはハンマーで屋根の氷を砕いていた際、崩れた雪に足を取られ転び、約5.6メートル下に落ちた。川田さんは業務で雪下ろしを請け負っていた。
     ◆
 午後3時20分ごろ、村山市名取、無職矢萩敏治さん(85)が自宅の除雪中、屋根からの落雪に当たり、背骨を折る大けがをした。

 村山署によると、矢萩さんが軒下で除雪していた際、高さ8メートルの屋根から雪が落ちてきた。屋根には約50センチの積雪があったという。

【引用終わり】

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 屋根からの転落、落雪にあたってということである。いかに除雪作業は危険を伴うかがわかる。雪を注意していじっていても、一気に雪が落ちてきたりする。それがすごい勢いである。雪下ろしとなれば足元がおぼつかない。雪と共に一気に滑り落ちるときさえある。
 雪かき、雪下ろしは二人以上でと言われているが、そのとおりなかなか出来ない。
 わかっているのだが、老夫婦二人家族、一人暮らしの多い現状ではなんともしょうがない。
 障がい者のいる家族だって無理を承知で雪かきせざるを得ない。
 少なくても、除雪車が家の前に置いていった雪ぐらい自分たちで片づけないと。
 今のところ、雪で悩ませられている。
 雪はいずれとける。それを待とう。無理のない範囲で雪かきしながら。

 「明けない夜はない」ことを思いながら。
 (ケー)


#地震発生から342日目「知的しょうがい者がみた東日本大震災に関する大会報告書完成」

2012年02月15日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から342日目(平成24年2月15日、水曜日)。
 また、大震災発生から342日目の新しい朝を迎えた。

 第51回手をつなぐ育成会東北ブロック大会・(併催)第23回山形県知的しょうがい者福祉大会報告書が出来上がった。
 平成23年10月15日(土)~16日(日)、山形国際ホテル(山形市)で開催した内容の全容をわかるものがようやく仕上がった。
 手間がかかった。
 特に、4つの分科会(10/16)を細大漏らさず記録するのに時間を要した。
 大会スローガン「東北はひとつ、みんなの力で東日本大震災をのりこえよう」ということで、熱心な協議を行った。
 その内容を本報告書に全て掲載することが出来た。A4版、123頁の小冊子としてまとまった。

 東北地区に住む育成会会員、本人、家族、施設関係者等が、東日本大震災をどう受けとめ、今どんな生活をしているか。その現状と課題が赤裸々に語られている。発災時の生の声や、これからどうすべきかについて、盛りだくさんの内容が詰まっている。
 大震災発災の1年目をむかえる1か月前に完成した。

 しかし、本大会実行委員長の守谷俊雄山形県手をつなぐ育成会理事長には、出来上がった報告書をいの一番に見てもらうことが出来なかった。
 残念ながら、1月29日(日)に帰らぬ人となったからである。
 きっと、「ご苦労だったなあ」とねぎらいの言葉があったに違いない。
    
 本報告書が知的しょうがい者の災害対策に寄与するものになったらたいへんうれしい。
 理事長も、そう願っているに違いない。

 本報告書には、最悪の状況の中でも「明けない夜はない」と前向きな内容が盛り込まれている。
 (ケー)


#地震発生から341日目「知的障害者施設入所者地元へ戻る」

2012年02月14日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から341日目(平成24年2月14日、火曜日)。
 また、大震災発生から341日目の新しい朝を迎えた。

 東日本大震災から11か月以上がたった。福島県から千葉県に集団避難していた知的障害者入所施設の人たちがようやく地元に戻ることになった。
 そのことを毎日jp(2012年2月12日)は、次のように伝える。  
 
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【引用始め】

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120212k0000e040127000c.html

東日本大震災:「始まる」不安生活…11カ月、苦境続く

 東日本大震災から11日で11カ月。この日、福島県を離れ千葉県に集団避難していた知的障害者施設の入所者が地元に戻った。古里に戻ったものの、これから暮らすのは仮設の施設で、不安もつきまとう。【中島章隆、乾達】

 ◇仮設「入ってみないと」
 千葉県鴨川市の海岸沿いにある県の研修施設「鴨川青年の家」。ここに10カ月余り集団避難していた福島県川内村の知的障害者施設「あぶくま更生園」の入所者37人のお別れ会が午前9時から1階ホールで開かれた。

 福島県福祉事業協会の山田荘一郎理事長が「鴨川は気候も人情も温かかった。みなさんの支えを胸に刻み、新しい生活に入りたい」とあいさつ。感謝の気持ちを伝えるため、鴨川が「栄える」ようにとカエルの置物を青年の家の諸岡研所長に贈った。

 青年の家には、昨年4月以降、福島県内から300人近くの知的障害者が職員とともに集団避難していた。11月以降、受け入れ態勢が整った施設から、順次郷里の福島に戻り、この日のあぶくま更生園を最後に全員の集団避難が終了した。

 お別れ会終了後、玄関前でバスに乗り込んだ同園の入所者は川内村と隣接する田村市にできた仮設施設に向かった。しかし、これから暮らすところは元いた施設のように障害者に配慮されているか分からず、同園の職員は「(使い勝手は)入ってみないと分からない」と不安を口にする。

毎日新聞 2012年2月12日 10時38分

【引用終わり】

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 地元に戻るとはいえ以前と同じというわけにいかない。あくまでも仮設の中での生活が続く。不安は尽きない。それでも一歩前進。今までの普通の生活を取り戻すために徐々に慣れていく。生活の変化に不適応を起こす人もいるだろう。施設職員も利用者も不安の中での新たなスタート。前向きに「明けない夜はない」こと信じて、普通の生活づくりに挑戦してほしい。
 (ケー)


#地震発生から340日目「政府による障害者被害の実態調査」

2012年02月13日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から340日目(平成24年2月13日、月曜日)。
 また、大震災発生から340日目の新しい朝を迎えた。

 政府は、「災害時要援護者」の避難支援ガイドラインを見直しを図ることを決めた。
 次はその内容に関する毎日新聞の報道(1月30日)である。 
 
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【引用始め】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120130-00000004-mai-soci
<災害時要援護者>避難支援強化へ ガイドライン見直し
毎日新聞 1月30日(月)2時30分配信

 自力で避難するのが難しい障害者や高齢者ら「災害時要援護者」について、政府は東日本大震災を受け、被害実態の調査と「避難支援ガイドライン」を見直すことを決めた。大震災では障害者の死亡率が高く、障害者団体などが被害の公的調査と共に、従来の支援策が有効に機能しなかったとして見直しを求めていることが背景にある。12年度内の見直しを目指す。

 内閣府は12年度予算案に、避難対策推進の事業費(4500万円)を計上。内閣府防災担当によると、この一部を使い、障害者の大震災時の死亡状況や避難行動、避難しなかった場合の理由、避難後の状況などを調査する。対象となる自治体や調査方法は今後詰める。調査を踏まえ、現在は自治体ごとに異なる名簿の作成方法や取り扱いのほか、要援護者ごとの支援者の確保方法、障害ごと・災害ごとの避難方法も再検討し、ガイドラインを見直す。一定の条件を満たす障害者団体と事前に協定を結び、緊急時に名簿を自治体側が開示して協力し合うことも検討対象という。

 毎日新聞の調査では大震災で岩手、宮城、福島3県の沿岸33市町村のうち、障害者手帳所持者に占める犠牲者の割合は約2%で、住民全体の死亡率より2倍以上高かった。国は05年に避難支援ガイドラインを定め、市町村に避難支援計画の策定や名簿の作成を求めてきたが、津波による逃げ遅れがあったとする自治体も少なくない。

 大震災後、障害者団体などが現地で支援に乗り出したが、福島県南相馬市を除く大半の自治体は個人情報保護を理由に名簿を開示せず、犠牲の詳細は不明。内閣府障がい者制度改革推進会議ではメンバーの障害者団体から「津波警報が聴覚障害者に伝わらなかった」「人工呼吸器装着者らが座して死を待つ状況になった」などの指摘が出ていた。【野倉恵】

【引用終わり】

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 東日本大震災における障害者の被害について詳細な調査をお願いしたい。
 障害者の犠牲者は、一般住民の2倍だったという。その原因を追及し、今後の対策に生かしてほしい。
 災害の実情を明確に把握できてこそ、今後の備えが万全になる。
 こうしたことにきちっと取り組んでいけば、「明けない夜はない」となる。
 (ケー)


#地震発生から339日目「悲しすぎる40代姉妹死亡」

2012年02月12日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から339日目(平成24年2月12日、日曜日)。
 また、大震災発生から339日目の新しい朝を迎えた。

 1月末、札幌で知的障がいのある妹と姉の遺体がマンションで発見された。姉は病死、妹は凍死であった。
 姉は体調不良(死因は脳内血腫)を訴えていて生活保護を区役所に相談していた。電気・ガス料金滞納で止められていた。
 冷蔵庫はカラッポ。
 札幌の気温は-10度以下になる。
 それらに関する3つの報道を次に引用する。
 
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【引用始め】

(1)http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120124k0000e040157000c.html
毎日jp

 40代姉妹死亡:「生活苦しい」区役所に3回相談 札幌

 札幌市白石区のマンションで知的障害のある妹(40)と姉(42)とみられる遺体が見つかった問題で、この姉は約1年半前から3回にわたり区役所に生活相談に訪れ、生活保護申請の意向をみせていたことが、市役所への取材で分かった。姉は自身の仕事や妹の世話をしてくれる施設も探していたようで、その最中に急死し、連鎖的に悲劇が起きたとみられる。

 札幌市保護指導課によると、姉は10年6月、11年4月、同6月の計3回、区役所を訪れ「生活が苦しい」と訴えた。2人の収入は中程度の知的障害がある妹の障害年金だけだったとみられる。昨年6月、姉は「今度、生活保護の関係書類を持ってくる」と言って必要な書類を聞いて帰ったが、その後は相談がなかった。

 北海道警の調べでは、姉妹の部屋に求職に関するメモがあった。姉とみられる遺体の死因は脳内血腫。姉は3年前に脳外科を受診した記録があり、体調不良を自覚しつつ職探しをしていた可能性がある。区内の民間障害者施設によると、姉は約1年前に妹の通所の相談に来たが、決まらないまま連絡が途絶えたという。

 一方、妹とみられる遺体の死因は凍死で、死後5日~2週間。料金滞納のためガスは11月末に止められており、室内は冷え込んでいたとみられる。

 姉妹に近所付き合いはなく、地元町内会長の本田鉄男さん(66)は「マンションが町内会に加盟していれば回覧板で変化に気づけたが、非常に残念。せめて市役所から知的障害者がいるとの情報があれば対応できたのだが」と話す。

 ただ市保健福祉局の担当者は「障害を知られたくない人もおり、情報を一元的に出すのは難しい」と話す。民生委員の巡回は高齢者宅に限られ、災害時の要援護者のリストアップも、希望者だけを登録する仕組みだ。

 札幌白石署によると、昨年12月15日に家賃滞納分の振り込みがあり、それから数日内に姉が急死したとみられる。同20日に「111」など複数の発信記録が姉の携帯電話にあった。残された妹が110番など何らかのSOSを出そうとしたのかもしれない。【伊藤直孝、中川紗矢子、小川祐希、佐藤心哉】

毎日新聞 2012年1月24日 12時21分(最終更新 1月24日 14時18分)


(2)http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/346837.html
Doshin web どうしんウェブ 北海道新聞

姉妹の孤立死、防止策考える 札幌で障害者団体が緊急市民集会(01/29 06:20、01/29 09:54 更新)

 札幌4 件市白石区のマンションの居室で、無職佐野湖末枝(こずえ)さん(42)と知的障害のある恵さん(40)の姉妹4 件が遺体で見つかったことを受け28日、障害者団体が呼び掛けた緊急市民集会が札幌4 件市東区民センターで開かれた。

 集会では主催者が、行政と障害者施設などの連携不足や、周囲が生活状況を把握しづらいことが弱者の孤立につながる点も指摘し、悲劇の再発防止を訴えた。参加者は「施設が郊外に多いことも、地域とのつながりが弱くなる原因かもしれない」などと、感想を語り合った。<北海道新聞1月29日朝刊掲載>


(3)http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001201300011
朝日新聞THE ASAHI SHIMBUN DIGITAL My Town 北海道

札幌市が知的障害者生活調査 姉妹死亡受け
2012年01月29日

■「福祉サービス外」の知的障害者
■姉妹死亡受け、1500人対象


 札幌市白石区のアパートの一室で姉(42)と知的障害のある妹(40)の遺体が発見されたのを受け、札幌市は市内に住む知的障害者で市の福祉サービスを受けていない約1500人を対象に、2月中にも生活調査に乗り出すことを決めた。


 市によると、市内に住む知的障害者は約1万3千人。このうち1500人が福祉施設の利用など市の福祉サービスを受けておらず、生活状況が把握できていない。比較的障害の程度が軽く自活していたり、家族の介護を受けていたりする場合が多いという。


 ただ、白石区の姉妹の場合、近所づきあいが薄かったことに加え、妹が福祉サービスを受けておらず、姉は区の生活保護窓口に相談していたものの申請はしていなかった。結果的に状況の把握が遅れたのではないかとの指摘もあり、調査に乗り出すことにした。


 調査では、家族構成、仕事をしているか家にいるかなど日常生活、困った時の相談先があるかどうかなどについて、簡単に答えられる書面を郵送し、記入してもらう。また本人の状況を地域の民生委員に知らせていいかどうかも尋ねる。2月中に発送する方針だ。


 また、市は北海道電力や北海道ガスなどに対し、料金を滞納している生活困窮者に関する協力や連携を求める申し入れも行った。


 札幌市の加藤敏彦・保健福祉局長は「さまざまなネットワークを何重にも張り、その調整を行政が担いながら、今回のような痛ましい問題が二度と起きないように努めたい」と話している。

【引用終わり】

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 この報道を聞いて、山形市から札幌市に引っ越ししていった、姉と弟のことを思い出した。
 2年前の春、関係者で送別会もした。弟が小学校・中学校時代に特別支援学級に通っていた当時の教員・同級生・親たちが集まった。弟は自閉症だった。
 父・母ともに亡くなっていた。姉が一人で弟の面倒見ていた。弟は施設に通所していたのだ。父親の仕事の関係で、札幌から山形市に引っ越し来て、20年以上になっていた。姉も弟も元々生まれも育ちも札幌だった。札幌には親戚も多い。
 知り合いの多い札幌で暮らそうということになった。
 送別会したときには、弟が通所する施設は決まっていたが、姉の就職は未定。二人でくらすアパートは決めていた。
 1か月後、弟からハガキが届いた。作業所にがんばって通っていると書いてあった。
 今年も年賀状が届いた。パソコンで作成したものである。作業所でお仕事がんばっていますとの文面であった。
 今年の札幌の冬は格別に寒いはず。
 しょうがいのある弟以上に、姉は元気でいるかなと思わずにはいられない。
 がんばり屋の姉であるからなおさらである。
 苦労しているかもしれない姉に、「明けない夜はない」なんて気楽な言葉かけてもなんにもならない。
 ぜひ、育成会の仲間などに入って、困ったら助けを求めてもらうことを望む。
 弟も本人活動に参加しているといいなあ。札幌の本人活動はとても盛んである。
  (ケー)


#地震発生から338日目「肘折温泉積雪4メートル」

2012年02月11日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から338日目(平成24年2月11日、土曜日)。
 また、大震災発生から338日目の新しい朝を迎えた。

 本日も雪の話題。雪が地域生活を圧迫しているからである。しょうがい者の生活を制限してもいる。しょうがい者のいる家の雪下ろしや雪かきは大丈夫だろうか。しょうがい者の通勤・通学はどのようになっているだろうか。
 日々の生活にどのような影響をしているか、今の状況を伝え、その事実を記憶として残しておくことが重要と思う。
 この大雪がどんな問題を引きおこし、どのように対応しているかを伝える。

 定番の山形新聞Yamagata News Onlineから引用する。
 次の3つのニュース。
 各市町村の雪捨て場の不足。
 雪の重みで家の倒壊。
 山形県大蔵村肘折温泉積雪4メートル越え。

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【引用始め】

http://yamagata-np.jp/news/201202/10/kj_2012021000388.php

排雪場への搬入増大、山形市などで増設も
2012年02月10日 07:23

 豪雪の県内で、各市町村が設置する排雪場への雪持ち込みが例年にないペースで増えている。特に山形市を中心とした地域では排雪場を増設する動きが際立ち、降雪量が多い上に低温で雪が解けにくい状況がうかがわれる。増設を検討中の自治体もあり、担当者から「これ以上の降雪は勘弁してほしい」と悲鳴が上がっている。

 排雪場を追加するなどの措置を取ったのは14市町。当初2カ所を開設していた山形市は2月1日に3カ所目を追加。さらに収容量が足りなくなる恐れが出てきたため、9日に4カ所目として同市薬師町の馬見ケ崎川左岸を追加した。4カ所を設置するのは2005年度以来。担当者は「低温で雪が解けにくく、排雪量も増えている。除雪も大変。これ以上降らないことを願っている」と話す。


http://yamagata-np.jp/news/201202/10/kj_2012021000421.php

大江で空き家が雪の重みで倒壊 屋根には1.2メートルの積雪
2012年02月10日 13:35

 10日午前7時半ごろ、大江町顔好で、木造一部2階建ての空き家1棟が雪の重みで倒壊したと、近くで除雪作業中の男性から町建設水道課に通報があった。家屋の一部が主要地方道大江西川線上にはみ出し、撤去作業のため約3時間半にわたって付近が片側交互通行となった。

 町や近所の人の話によると、家屋は築約100年で、80代女性が以前1人で住んでいたが、2年ほど前から空き家になっていた。今冬は雪下ろしをしておらず、屋根には約1.2メートルの積雪があったという。

http://yamagata-np.jp/news/201202/10/kj_2012021000428.php

肘折で積雪4メートル超え、観測史上3位
2012年02月10日 21:34

 10日の県内は冬型の気圧配置が強まり、各地とも断続的な降雪に見舞われた。山形地方気象台によると、大蔵村肘折の積雪が408センチ(午後3時現在)に達し、2001年2月13日の408センチと並び観測史上3位を記録した。

 1982(昭和57)年に観測開始の肘折の積雪が4メートルを超えたのは、史上最大の414センチとなった05年(2月28日)以来7年ぶり。この日はしんしんと雪が降る中、住民たちが雪下ろしや自宅前の除雪に追われていた。

 気象庁によると、この日は青森市の酸ケ湯でも積雪405センチ(午前10時現在)を記録し、肘折を含め国内の観測点2カ所で4メートルを超えた。
【引用終わり】

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 無着成恭編「山びこ学校」の中の有名な詩。

 「雪がコンコン降る。
 人間は
 その下で暮らしているのです。」

 今年の山形県上山市山元の生活はこんなふうかな。
 1950年代、寒村の貧しい中学生の生活が描かれたベストセラー。今も読み継がれている。山びこ学校の舞台となった山元中学校は閉校になった。
 かつての山元村には国道が走り、除雪も完璧だろう。
 集落の個数も大分減ってしまった。しかし、各家庭にはみな車があり、上山市や山形市まで通勤・通学している。
 あの当時の厳しい生活を克服して今がある。
 やっぱり、「明けない夜はない」。
  (ケー)


#地震発生から337日目「雪と格闘技をやっている」

2012年02月10日 | 災害
 平成23年(2011年)3月11日(金)14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)から337日目(平成24年2月10日、金曜日)。
 また、大震災発生から337日目の新しい朝を迎えた。

 雪はあいもかわらず降り続く。山形県内はどこもかしこも雪の壁でおおわれてしまった。
 毎日、雪かきに追われる。屋根の雪下ろし、庭先・玄関先の通路の確保、軒先のつらら落とし。屋根から下ろした雪の片づけまでしなくてはならない。
 雪と格闘している。まさしく雪を相手にするのは格闘技をやるのと同じだ。
 重労働、ちょっと雪をいじっているだけで手脚はプルプル状態になる。汗はかくし、ちょっと油断すると雪で足は取られる。雪にずぼっとはまったり、雪に呑み込まれることもある。
 雪を相手にするときは、前もって準備運動してからと注意喚起する医師もいる。
 寒いし、重労働なので心臓、筋肉に急激な負担は良くないというのだ。

 私の叔父は数年前雪片付けしていて、流水溝に誤って落ちて亡くなった。
 小さい頃から身体が不自由な人だった。70歳もこえていた。
 それでも家の前の雪が気になって、一人で雪片づけをしていた。
 勢い余ってすべったのか、バランス崩したのか、流れが速くなっていた流水溝に落ちた。そのまま、川まで流された。発見されたときは、顔や体中、青あざ、擦り傷だらけだったという。
 あの時も、大雪だった。
 言葉も不自由な叔父だったが、うちの母を慕ってよく遊びに来た。
 心やさしい正直な人だった。
 そんな不自由な身体で雪の犠牲になってしまう雪国の現実がある。
   
 「明けない夜はない」はずだが、今の状況ではなんか悲観的になってしまう。
  (ケー)