病は口より入り禍は口より出ず
=病気は口から入る飲食物が原因で発生し
災いは口から発せられる言葉によって引き起こされる。
飲食と言葉には充分注意しましょうということ=
「病と仲良く」
ぼくはよく、健康状態のよくないことを悩む若い人にこんなことを言って
激励してるんです。
「君、体の弱いこと、そんなに心配しないでもいい。君は自分の
体の程度に応じて働いたらいい。非常に健康な人と同じように
働くことは、そらだめだ。ぼつぼつ、しかし、他の人より
何か工夫をこらしてやればいい、
君がもって生まれたそういう不健康だったら、不健康もまた結構
という気持ちでやっていけよ。そのうちにいいこともあるよ」
またね、病にふせっている人にこんなことも言うんです。
「ぼくの体験からいえば、病気というものは恐れてはいけないな。
恐れ遠ざけていれば、あとから追いかけてくる。
病気と仲良く親しんで
積極的に近づいていればいくほど、向こうが逃げていく。
病気と仲良くなれば、しまいに病気の方から卒業証書をくれる
もんだ。やはり、病気も大切にしてやらないといけないな」
要するに、不健康者が不健康をなげいてばかりいてはいけない
わけで、それではますます悪くなる。
いっさいの不幸もそこから生まれてくるのだと思いますな。
万物は日々生成発展をしているのです。それがほんとうの
姿だと思うのですね。
ですから、病も、老いも死さえも生成発展の姿である。
そういう見方をするといやだ、いやだと思っていたものが
いやでなくなる。敵のように思っていたものが、
やがて味方になるということになります。
何ごともこだわってはいけませんね。素直にありのまま
見るということですわ。
病とはそのような気持ちでつきあっていきたいと思いますね。
「松下幸之助:人生談義より抜粋」
写真:緒方弘之「素晴らしい自然」仙酔峡(熊本県阿蘇)
阿蘇山が爆発したときの溶岩流が造り出した峡谷。溶岩むきだしの谷に5月15日~末にかけてミヤマキリシマが咲き、緑あふれる峡谷と赤い花のコントラストが見事な風景となります。それと展望台から見る阿蘇平野や外輪山の風景も絶景です。
http://blog.pr.arena.ne.jp/cgi-bin/in.cgi?xthtomox
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