人の思考の形態というのは本人の意識していない絶対的なパターンの法則により支配されているということである。このパターンというのは彼自身の言語に気づかれないままに存在している複雑な体系であって、それは公平な立場から他の言語、とりわけ異なる語族の言語と比較対照してみればすぐ明らかになることである。彼の思考そのものが、英語なり、サンスクリット語なり、また中国語なり、一つの言語の枠内にあるのである。
「言語・思考・現実」B.L.ウォーフ著 池上嘉彦訳 講談社学術文庫
富翁
「言語・思考・現実」B.L.ウォーフ著 池上嘉彦訳 講談社学術文庫
富翁