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オオカミ捕獲の地

2008-12-13 19:46:26 | 札幌・歴史探訪

  その昔・・・開拓前の北海道には多くのエゾオオカミがいたそうです。


  アイヌの人々はエゾオオカミを「ホロケウカムイと呼び、
          (ホロケウ・・・オオカミ・カムイ・・・神の意味)

                    「狩をする神」として崇められていました。

 
 ですが、明治維新後本州から渡っていた開拓民にとっては、害獣でした。


  明治11(1879)年、大雪によりエサの笹が食べれなくなり、エゾシカが大量に
 餓死してしまいました。

  エゾシカをエサとしていたエゾオオカミは、それを境に家畜を襲うように
 なりました。


  エドウィン・ダンが新冠町に開いた新冠牧場でも、馬がエゾオオカミの大群に
 襲われました。その勢いは馬を生産する数より襲われる馬の方が多いという
 状態でした。

  ダンは、牧畜の大きな障害になると判断し、毒薬「ストリキニーネ」を東京や
 横浜から在庫がなくなる位に大量に買い付けて、鹿肉に混ぜてあちこちに
 置いたそうです。

       開拓使からも捕獲懸賞金が出されていました。

    明治10年 オオカミ 1頭につき 2円 (当時の物価 米60kgが2円50銭)
    明治11年               7円に値上げ

      と記録に残っているだけで1539頭が捕獲されました。
  
   強力な駆除活動により、明治20年頃までには絶滅してしまったようです。


  で、なんなの?という話ですが・・・。

  札幌の中心部にある、北海道大学付属植物園博物館にある
 エゾオオカミの剥製標本。

     なんと、札幌で捕獲されたエゾオオカミだったのです。

        以前に訪れてしました。記事はこちら
     

    世界でただ一頭だけ、剥製になっているオスの
 エゾオオカミが捕獲された場所に、記念碑が建って
 いました。  
(上の写真 右側のオオカミ)


       札幌市白石区中央1条3丁目3-39
               池田食品前
           


 
  明治10年(植物園の案内板は12年)8月に、武田清寧(せいねい)さんの妻が
 近くの義弟の家に行く為に、横丁通り(現・米里行啓通り)にさしかかったところ
 寝ているエゾオオカミに出くわして、あわてて家に帰ったそうです。
  このエゾオオカミは近くの安斉真睦さんが武田清寧さん所有の火縄銃で撃ち
 獲ったそうです。

   当時は道路と言っても人が通れるほどの細道だったそうです。
   
          
    現在では・・・当時の面影を知るものは何もありません。
    木々が生い茂り、野生動物達がいた面影さえも・・・。



   

 
 
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