私の思いと技術的覚え書き

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気に掛かる台湾高速鉄道事故

2018-10-23 | 事故と事件
 昨日も触れた友好隣国での鉄道事故ですが、車両は日車(日本車輌=現JR東海の子会社)製の様です。同社では既に現地に人材を派遣し、事故原因調査に協力する体制を取っていることが報じられています。当然でしょう。

 ライブカメラの時代で、事故時の様子が通過駅に設置されたライブカメラ映像として公開されています。事故列車の進行方向に向けて緩く右カーブしている状況で、カーブ外側に脱線転覆している様子です。速度はこの画像だけでは判断しかねますが、かなりの高速であることは間違いないでしょう。

 事故自体は、JR福知山線事故と同様に、カーブ曲率の限界を超える速度での脱線転覆事故であろうことに違いはないでしょうが、何故その様な高速でカーブに入ったか?が原因追及の焦点になるのでしょう。当然、現代列車ですからATCなどの安全装置が装着されている訳ですが、装置の安全カバー範囲が狭いとか、何らかの要因で運転士が安全装置を解除していたとか、現実に事故が起きた以上、何らかの要因はあるのでしょう。

 現時点で死者18名、負傷者200名程だと報じられていますが、JR福知山線では高速列車ではないものの死者107名、負傷者560余名という大惨事になっていますが、この被害の差を考えて見たいと思います。福知山線では、脱線転覆した真心の位置にマンションが建っており、この建物に転覆した車両が直撃し、後続車両も巻き付く様にして急激に拘束された事故だったということがあろうかと思います。今回の台湾列車では、転覆し路面で急激に減速されたとはいうものの、列車間の衝突などは起きたにしても、ある程度開放された空間で、まともな衝突事故に比べれば、乗員に作用した減速度は低かったと思えます。

 未だ報道では、事故前に空気圧の問題からか?幾度も停止し再発進したなどの情報も出されていますが、幸い運転手も生存している様ですし、車両の損壊も著しい様ですが、火災だとかも生じておらず、明確な原因は特定されることでしょう。



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