私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

スペースシャトルのこと

2008-06-18 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 つい最近、国際宇宙ステーションの日本の実験棟である「きぼう」が主要部分を完成させたとの報道がされました。さて、この「きぼう」の実験室の搬送が出来るのも米国のスペースシャトルがあればこそだと思いますが、後2年程でスペースシャトルは退役することが決定済みだと伝えられています。

 スペースシャトルは1981年の初打ち上げ以来、今回の飛Sts121discoveryenhanced_2 行まで合計123回の打ち上げが行われ、実用機としては、コロンビア、チャレンジャー、ディスカバリー、アトランティス、エンデバーの5機があります。打ち上げ時の総重量は2000トンともなるそうですが、最大推力3000トンという強力なロケット推力で上昇していく様は、正に圧巻といえるものです。 スペースシャトルは、オービターのペイロード(貨物室)の最大積載量は29トンという貨物トラックです。しかし、1機当たりの建造費は2000億円、1ミッション当たりのコストは500億円と云いますから、如何せんコストが高過ぎます。そんなことで、近年の商業衛星打ち上げ事業は、ヨーロッパやロシアに奪われてしまったといいます。 過去のチャレンジャーおよびコロンビアの2度の全損壊滅事故のことも記憶に残る出来事です。しかし、僅か100回強の打ち上げで2回の全損事故を生じたということは発生率2%ということになりますので、信頼性として十分でないものと感じられます。そんなコストや信頼性の問題もあり、今回報道された2年後の退役が決定したのだと思います。以後は通常型のロケットによる打ち上げとなる様ですが、残念なことと感じられます。


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