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寺子屋指南 その3 ものごとは相手の立場になって思考する

2021-03-28 | 賠償交渉事例の記録
 この寺子屋指南も第3回目となったが、今回は「ものごとは相手の立場になって思考する」ということを強調したい。

 だいたいにおいて、業務上の相手(契約者、被害者、修理工場等関係者)と接して発言する際、強く反発を受けるという場合だとか、繰り返しその様なけんか腰の反発を受け続け、この業に嫌気を生ずる様な担当者は、自らの発言を相手はどう受け止めるだとうかという思考が欠落していると思える。つまり「相手の立場に立ってものごとを考えることのできない」者だろう。

 ただし、折衝には、必ず伝えなければならない事項というものもあるのが現実だ。相手の反発を怖れ、そのことを伝えなかったが故に後日、もっと大きな問題に発展する場合があり得る。つまり、業における通知責任というべき責任の放置と云うことになるだろうし、相手の発言を否定しなかったがが故に、認容したとの誤解を受ける場合もあるだろう。

 こういうことを考慮すると、ものの話し方には順序があることを意識せねばならぬだろう。つまり、前置きなり相手の気持ちを和らげておいて、「しかし・・・」と核心のものごとを伝えるとか、「こういうことを伝えると反発を受けることは承知しておりますが・・・」とか、話しを相手の心に新たな情報を受け入れる状態に誘導すべき考慮が必用だということだ。

 それと、今相手は「どういう心持ちでいるんだろう」とか、工場であれば「何か悩みだとか不安としてどいういうことを思っているんだろう」などと、相手の立場に立ちものごとを思考してみる必用があるだろう。例えば、工場に今感心を持っている話題を切り出せば、余程忙しい場合でない以外、当方の言葉に食い付いて来るに違いない。

 例えば、現在修理工場では、衝突安全に関わる検査(いわゆるセンサーのエーミング調整)だとか、OBD車検のことを、自動車部品商などに吹き込まれ、家にも対応できるのだろうかと不安を持っている場合も多かろう。そんなことを話題の一つとして、OBD車検は今年の10月以降の製造車が対象となり、正式な実施は2年後のR5年10月から実施になるんですよねなどと切り出せば、余程普段はろくに口を開かない工場経営者でも、そうなのかいとさらに逆質問を受ける場合も多かろう。

 ということで、この業(損害保険調査業)にたずさわる者は、絶えず修理工場が感心を持つであろう話題(車検とかの法令や工場の労災に関する話題)を意識しつつ、自らの意見も含んだ一定の知識を得るように日頃から情報を得るように努めなければならないだろう。

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