私の思いと技術的覚え書き

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興味深いS35年の東海道事情動画

2019-07-26 | 沼津そして伊豆周辺
 Youtube動画で非常に興味深いS35(1960年)の東海道、つまり国道1号線の動画を発見して興味深く見ましたので紹介してみます。

 タイトルバックなどがなく、何処が作ったのか判りませんが、ナレーションの中で「東海道(東京、名古屋間)の半分を静岡県あ占めている・・・」という表現があり、たぶん静岡県が作った動画なのでしょう。画質が悪いのが残念ですが、まあ当時の交通事情の悪さがよく判り、非常に興味深く見ました。

 この動画のオープニングには背景に富士山が写り、沼津付近だろうと想像します。動画に出てくる当時の自動車達は、乗用車は少なくトラックとバスばかりです。未だモーターリゼーションが立ち上がる以前ですから、庶民が自家用車を持てる時代ではなかったことが判ります。

 東海道は現在の国道1号で箱根山を越えますが、沼津から東京間は246号線が箱根山を北側を迂回して通っています。沼津から、御殿場、山北、大井松田、厚木辺りを通る道です。

 この後、東名高速も開通し、既存の国1や246も、バイパス化で車線も拡幅されました。箱根山では、沼津から箱根山頂上までは、バイパス化はされませんが年々拡幅したり、急カーブを路線変更したりと整備が続けられています。それでも、箱根山山頂から小田原までの間(正月の箱根マラソンのコース)では、昔のままの道が基本です。

 この頃のトラックは、後軸が1軸で最大積載量が8トン上限だったと思います。それが現在では、2軸後軸は当たり前で、最大重量も25トン超車も極めて多くなりました。そして、現在まで総額幾ら掛かったのか庶民には疎いですが第2東名高速道路も、御殿場から岡崎までが開通している訳です。しかし、自動車保有車両数もおよそ8千万台で頭打ちとなり、これからの省資源だとか排気ガス、CO2の総量を少なくするには、果たして第2東名を作る施策が正しいものとは到底思えないという思いを持ちます。それだったら、国土の長距離物流を、自動車から鉄道へと切り替え、第2東名の代わりに貨物を重点とした第2東海道本線を作り、各貨物基地を中心とした、小口トラック輸送への転換がなぜ国の施策としてできなかったのかと思います。これも、JRを分割民営化した負の影響もあるのかもしれません。鉄道こそは、自動車なんかより、余程昔からお家芸であった我が国で、そんな思考も働かなかったとは、優秀な官僚達がいるのに不思議なことと思えます。

昭和35年 行きづまる東海道(Youtube)
https://www.youtube.com/watch?v=dbsOvpz_EgI

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