かつて舗装される前の柴又街道には,約50mおきに街路灯がありました。
センサーなど存在しない時代だったので,暗くなると通行人がスイッチを入れて,朝になると誰かが消灯する,思えばのんびりした時代でした。
スイッチは白い陶器製で,オンオフを切り替える部分はチョークより太くて,白地に青で何か文字が書いてありました。
半世紀以上前の記憶だからかなり不確実ですが,白地に青文字のことはよく覚えています。
スイッチは子供では届かない高さにあり,父母・祖母に抱き上げられて点灯・消灯したことはあります。でも残念ながら自分の手が届くようになる遥か以前にそのような街路灯は姿を消してしまいました。
そういえば「スズラン街灯」も近頃見かけないなあ。昭和通りにはいっぱいあったんだけれど。
いまや過去のものとなりつつある白熱電球のフィラメントが輝いているのを見ると,白い陶器のスイッチと,そこに書かれていた青い文字のことを思い出します。(Take)