千葉を出発した内房線・外房線が房総半島の西側東側を走り,再び出会うのが安房鴨川駅です。
かつて,午後1時頃に千葉を出た内房線普通列車安房鴨川行は約3時間かけて安房鴨川駅に到着し,そこで列車番号(正式な名称はわかりません)を付け替えて,今度は外房線普通列車千葉行として27分後に安房鴨川駅を出発しました。
当時,千葉発安房鴨川終着普通列車は,内房・外房ともこうして番号を付け替え,房総半島を一周していたように思います。
それに乗って,何度も安房鴨川まで行ったなあ。
列車に乗っている間,何をしているかというと,ただ考えている。千葉を出て千葉に戻るまでいろいろ考える。
つまり,何か考えなければならないことやうまく行かないことがあった場合,「房総半島を一周する7時間」の距離・時間のリミットを自分に課して,結論を出していたわけです。
千葉を出る時の自分と比較して,千葉に戻る時の自分が少しでも前進できているように,開き直れるように。
安房鴨川駅での27分は神聖な空白時間。駅正面からまっすぐ歩けば左側に書店がありその前にバスのターミナルがあり,その先に海がある。
駅から南に向かって歩くと,すぐに立ち食いのソバ屋があり,そこのおばちゃんがやたら優しかった。
今となっては淡い記憶ですが,帰路必ず切符を2枚(小岩と適当な区間)買い,その「適当な区間」の切符が今でも手元に残っているので,何年何月何日のことであるのかが,現在でもわかります。
結局大した結論が得られないまま帰宅するのが常でしたが,10代後半から20代初期のいい思い出です。(Take)