ミャンマー・日本語学校ブログ

ミャンマーでの生活、教育、ビジネスなど
ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

日本留学セミナー(JAPAN EDUCATION SEMINAR) (1)

2008年02月24日 | 日本語学校
昨日、日航ホテルでJASSO(日本学生支援機構)、日本大使館、元日本留学生協会の主催による日本留学セミナーが行なわれた。

会場の宴会場には500席が設けられ、約400人のミャンマー人学生や保護者などが参加した。

全体の印象を一言でいうと、「隔靴掻痒(かっかそうよう)=かゆい所に手が届かず」だった。

日本留学についての一般的な情報を提供してもらうのは情報の少ないミャンマーでは大変、有意義で有難いことなのだが、やはり官主導の限界があり、欲求不満のまま終わってしまったのではないか。

学生たちが今一番知りたいことは、留学の一般論ではなくて、実践論、つまり日本のどの大学のどの学部がミャンマー人学生を積極的に受け入れてくれ、奨学金を出してくれ、学費免除があり、留学生教育に力を入れているか、寮が整備されているか、現地入試をやってくれるのか、日本留学試験のみで合格を出してくれるのか、何点取れば合格できるのか、その大学のレベル、評判はどうか、いつ出願していつが締め切りか、どう願書を取り寄せればよいのか、アルバイトが見つかりやすい所か....、などであり、日本の教育制度がどうだとか、留学生試験がいつ行われているか、などの一般的な事柄ではないのである。

それに説明会の内容とミャンマーの現状とはあまりにも乖離していると思った。

JASSOや大使館からは、「もっと日本留学に行ってください」と言っているが、ミャンマー人学生が直面している現状を全くご存知でないようだ。

まず第一はビザ(在留資格)の問題。
 現在、日本の入国管理局は日本人の経費支弁者(スポンサー)がいなければ、日本語学校に就学するための在留資格を出していない。ミャンマーに在住する学生の両親が経費支弁者となる場合は全てビザが不許可になる。
これこそ、ミャンマー人が今、直面している一番身近で一番大きな問題なのである。
この点を鋭く質問した学生に対する答えは
「それは私たちに関係なく、大使館のビザ担当に聞いてください。」
せっかく核心をついた質問だったのに、あっさりとたらい回しにされてしまった。
ミャンマー人学生の中で日本人が経費支弁者になってもらえる人が一体何人いるのだろうか。
まあ、ビザ担当に聞いてみたところで、
「あなた自身で日本人スポンサーを探してください」
となるだろうけど。
(続く)