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野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

初夏の水田オモダカとミズオオバコ

2018-07-13 | フィールドガイド--植物編--

オモダカとミズオオバコ

この時期水田は中干といって、いったん水を抜き、イネの根の成長をうながします

このため、水田の水の生き物はいったん絶滅することになるのですが、

田んぼのまわりが深く掘られた水田(湿田がおおいです)ではそのまわりに生き残ります

その中には貴重な生き物も多いのでこの時期の観察は結構面白いものです。

水田で見られ、7月から10月ごろに白い3弁花を咲かせる。
葉は鏃形(やじりがた)で、上部の裂片よりも下部の裂片のほうが長く、先端が尖ります。
雌雄同株で、花序の先端に雄花が、下部に雌花がつきます。
水田の雑草としえあつかわれますが、有用種であり根茎が食用、薬用になります。
名前のゆらいは、葉のかたちが人の顔に見えることから。

ミズオオバコ
水田・用水路・溜池などで沈水状態で生育する1年草。
普通オオバコに似た葉を根生する。
花期は7月~9月。
水面または水上で白~淡紅色の3枚の花弁をもった花が見られます。花は一日花です。
兵庫県では絶滅危惧(RD)のCランクに


観察会の冊子

2018-07-13 | フィールドガイド--野鳥--

野鳥の観察会にはそのときに観察できる野鳥を冊子にしてくばります

冊子に付け加えて話す内容を紹介します。

スズメ
スズメのお宿はどこかいな..と探すのは「舌切り雀」の話。洗濯のりをたべたスズメの舌をおばあさんにきられたスズメの安否を気遣い探すお話。
人里の鳥のひとつ。最近、スズメの姿が減ったといわれます。米作りをしない放棄田がふえたせいでしょうか。

ヒヨドリ
公園などでもふつうにみられる鳥になりました。その名の通り「ヒーヨ、ヒーヨ」と鳴くところからこの名が付けられたようです。
花の蜜や果実が大好物です。桜の咲くころには桜の花を食い散らス様子も見られます。
アブラナ科の葉をよくついばみます。
熱帯が主生息地であった祖先ヒヨドリは、今は都会の鳥になりました。
昔の鳥の本には10月に渡来し、4月に渡り去る冬鳥と紹介されていました。


こどもの本が面白い⑫「せみの生活を調べよう」林正美著・さえら書房・1984年

2018-07-13 | 資料を読む

こどもの本が面白い⑪

7月ニイニイゼミの声が聞こえ始めると梅雨明けだ。

それで今回は

「せみの生活を調べよう」林正美著/ 佐藤有恒写真 さえら書房 1984年

セミやその仲間の虫たちの研究を続けている著者が,長年にわたる観察や飼育体験をもとに,セミの世界の不思議さを解明してゆく。(さえら書房のホームぺージより)

80年代の科学の本は、読み物である。この本は古い図書館などでみられるかもしれないが、この時代、画像がきれいな本がたくさん出てくるので、みられないかも。この本は小学校の図書室で見つけた。

夏休みセミについてレポートするならこの本はお勧めである

まず、セミの発音器について説明がある。体の各部について子ども向け図監にはないほどくわしい。

それでは、セミの耳はどこにあるのだろうか。見たことない人のほうが多いと思う

ちなみに、コオロギやバッタは「生きている武庫川」と「生きている猪名川」に写真で示している。コオロギは前足に、バッタは腹の横にある

セミはどこにあるかはこの本に書いてあるので読んでほしい。

つぎに、セミのなく時間(日周期性)についても、まとめてあり、どのようにしてわかっていったのかの経過も詳しい。セミの鳴くのはメスを呼ぶためのようで、メスがやってくるとオスの鳴き声は調子が変わるそうです。

また、産卵後の卵でいる長さは300日型と40日型があり、公園でうるさいクマゼミは300日型、ヒグラシは40日型、ふ化すると、地面にもぐって木の汁だけで大きくなります。

これからはセミの季節、ぬけ殻観察がいまは観察会の定番にもなっている。

ぜひ、この本を読んで、セミの調査の参考に。