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野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

シダ植物

2018-07-05 | フィールドガイド--植物編--

シダ植物

見分け方はむつかしい。構成を説明する言葉もむつかしい

葉の形などから見分ける(最近は見分けるのに便利な図鑑がたくさんでている)

まずはどんな植物か制つめ委から始めましょう。

シダ植物は,コケ植物や藻類と同様,胞子によって殖える植物です。花をつけないので,隠花植物ともいいます。シダ植物のなかまには、マツバラン類・ヒカゲノカズラ類・トクサ類・シダ類があります。
 マツバランのなかまは、イヌナンカクラン属が現生し,マツバラン属は熱帯から亜熱帯に分布するマツバラン属とオーストラリア,ニューカレドニア,ニュージーランドなどに分布するイヌナンカクラン属があります。日本のマツバランは,園芸品種です。
ヒカゲノカズラ類は山地や山麓の林床でよくみかけます。茎は,原生中心柱という原始的な維管束があります。デボン紀~石炭紀には、ヒカゲノカズラ類の大型植物が大森林をつくっていました。


トクサ類の代表はスギナ(ツクシ)です。スギナは、光合成で栄養分をつくり、ツクシは、子供をうむために胞子をつくります。ツクシは、地面からのびた1本の薄茶色の茎と、その先に胞子を入れた袋(胞子のう)がたくさん集まった筆の先のようなもの(胞子のう穂)でできています。それで、ツクシを土筆と書きます。4億年も昔の古生代には、高さ30m近いスギナに似たカラミテスがありました。


シダ植物で最も進化したグループがシダ植物です。根・茎・葉の分化がみられ、管状中心柱という、よく発達した維管束があります。
 種子ではなく胞子によって繁殖します。被子植物では、減数分裂によって、雄しべに花粉(オスの生殖細胞)、雌しべに胚嚢細胞(メスの生殖細胞)がつくられますが、シダ植物は葉の裏についた胞子嚢(のう)の中で減数分裂がおこり、半数体の胞子(生殖細胞)ができます。
シダ植物は約3億5000万年前の石炭期に陸上で大繁栄しました。


水生生物の調査をはじめる

2018-07-05 | フィールドガイド--水生生物--

 水生生物を調べる--川の生き物から川を知る--

 川の上流・中流・下流域で確認される水生昆虫や貝・カニなどの武生(ていせい)動物には、たくさんの種類があります。
 川にすむ生物は、水に溶けている酸素の量(溶存酸素)と深く関係しています。酸素は水温が低いほどよく溶け、高いほど溶ける量は少なくなります。また、酸素は光合成の際、植物によってもつくられますが、汚れている川では細菌等によってたくさん使用されるので酸素の量は少なくなっています。
 酸素の量が少なくなるときれいな水にすむ生物はすめなくなり、汚れたところの生物が多く見られるようになります。それぞれの生物は、溶けている酸素の量との関係で自分にあった「環境の幅」をもっています。そこにすむ生物を調べることで、水質などの川の環境が分かり、そのことを教えてくれる生物を「指標生物(しひょうせいぶつ)」といいます。このようにして水質を調べる方法を生物学的水質判定法といいます。
 水のきれいさの程度は、きれいな水(水質階級Ⅰ)少しきたない水(水質階級Ⅱ)きたない水(水質階級Ⅲ、大変きたない水(水質階級Ⅳ)の4階級に分け、30種類の指標生物を用いて調べることができます。

調査結果のまとめ方と留意点
1 採収場所:流れの中心、左岸、右岸と書く
 *右岸(左岸)とは、川の上流からら下流を見て、
  右側(左側)の川岸のことです。
2.流れの速さ:3段階で記入します。
     段階   流れの速さの目安
     おそい  30cm/秒以下   
     ふつう  30~60cm/秒   
     はやい  60cm/秒以   :
  *流れの速さを正しく測りたい場介は、3ないし5mの浮きのついたひもを足元から落として、ピンとはった時点までの時間を計り、その時間で割ると1秒あたりの速さが計算できます。
   (例)3mのひもで6秒かかった場合
        300cm÷6秒-50cm/秒
3 水質階級の判定
 1)調査結果を左の表のように記録します。
  ①見つかった指標生物をそれぞれの欄に○印を記入します。
  ②数が多かった上位2種類には●印をつけます。
 2)調査場所ごとに水賢階級を判定します。
  ①○印と●印の数の合計を「水質階級の判定]
    1の欄に記入します。
  ②●印だけの合計を各水質階級ごとに2の欄に
   記入します。
  ③3の欄に1・2欄の合計を記入します。
  ④3の欄の最も人きい数字がその場所の水質階級と判定、一番下の欄にⅠⅡⅢⅣの数字で記入します、
 3)水質階級が同じ数字になった場介は、数字の小さい方をその地点の水質階級とします。

 

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どんな生き物で調べるかはこんど


まとめ
 調査結果を一覧できる図にまとめ、村落・住宅・団地・市街地・工場などの位置を比べたり、同じ場所での調査結果を毎年比べると、身近な川の状況が分かり、汚れの原因や川づくりのヒントが見つかります


国際協力 アマゾン川のはじまり

2018-07-05 | 野生生物を調査研究する会の紹介

トメアスに入るにはかならずベレンの町による。

ベレンはアマゾン川の河口にある

そのアマゾン川の上流の話である。

~アマゾン川の始まり、ソリモンエス川とネグロ川の合流~
 世界一長い川がエジプトのナイル川でおよそ6690km、アマゾン川はペルーのアンデ山脈を源流として河口のマラジョー島までの全長およそ6300kmの世界2位の長さの川である。アマゾン川という名前は実はこのマナウスから始まる。このマナウスで合流する二つの川(ソリモンエス川とネグロ川)がここで一つになりここからがアマゾン川となる。アンデス山脈の源流部につながる本流の川はこの二つの川のうちの一つのソリモンエス川である。

ネグロ川とソリモンエス川
 茶色(黄土色)の色をした川がソリモンエス川で、黒っぽい色をした川がネグロ川である。ソリモンエス川はアンデスの土砂を侵食して流れているために粒の細かい泥が溶け込んでいる。ネグロ川の水は雨季にジャングルが水没したときに樹木から出る有機物のために黒ずんだ色になっている。
 ソリモンエス川の方がネグロ川よりも水温が低く、そのために20kmにもわたって流れが交じり合わずに流れている。実際その境目に手をつけて見るとその温度差を体験することができる。

マナウスから観光船が出ているので、二つの川の境目を見て、手でその温度差を体験することができる。
 私もその温度差を自らの手で体験することができた。茶色に濁った流れでは確かに冷たい、そこから黒っぽいネグロ川の流れは少しだが温かかった。前から是非その手で触ってみたかったことが現実に!・・。
 こんな不思議な現象は水温差や比重だけの問題だけではなく、とてつもなく水量の多いアマゾンだからこそ見ることができるのだろう。


里山保全活動3 開始から5年間

2018-07-05 | 野生生物を調査研究する会の紹介

保全実施内容

ネザサに阻まれ中に入れなかった里山が4年かけて中の様子が見えてきた
現在では様々な植生の復活、モリアオガエルをはじめ再び動物たちがこの地域での活動の再開
しかし、近年の里山では、イノシシ、シカ、アライグマ、ヌートリアなどによる被害も見られるようになった
継続中の里山活動であるが、初期の活動を紹介する。
年度ごとの実施内容
 
平成9年度
※池の保全対策
 地元の協議を行い池の改修計画を策定する。
※危機管理体制の確立に移植池の確保策
 本年2月に二枚貝の移植実験を実施する。                      
 この池と周辺私有地の利用と山林の整備について所有者と協議

平成10年度
※池の保全対策
 池の改修工事を実施する。 
※外部からの被害防止策
 フェンス工事を行う 
※危機管理体制の確立に移植池の確保対策
 移植池に移植した二枚貝(ドブ貝B型)の生育実験                 
 移植池周辺の整備(池をおおっている植物を伐採)の実施
 7月頃まで生育状況に変化がなければ、ヨシノボリとメダカを移植する。  
 9月以降にニッポンバラタナゴを移植し、生育実験を実施する。 

平成11年度
※池の保全対策・外部からの被害防止策:
 フェンス工事のかわりに立て看板を設置し様子を見る。       
 (生息池周辺及び地元自治会にて看板「大谷自治会は、この地域の
 生物すべてを保全し、保護しています。」を12ヶ所設置しました。)
 ☆井戸の確保(移植池周辺の整備による水源涵養調査;12、13年度)   
 ☆水質検査と二枚貝の生息調査                           
 ☆ニッポンバラタナゴなどの繁殖状況調査                     
※危機管理体制の確立に移植池の整備
 ニッポンバラタナゴの繁殖が確認されれば、ギンブナ、
 イチモンジタナゴとシロヒレタビラを移植する。
※里山の保全対策
 この地域を昭和40年代の里山に復元させることを地元と協議する。        
 移植池周辺の整備(池をおおっている植物を伐採)の実施。

平成12年度
※池の保全対策・外部からの被害防止策・危機管理体制の確立に移植池の確保対策整備
 ☆移植池の水量の確保が困難な場合、井戸を確保する。(計画)
 ☆生育調査の実施
※里山保全対策
生息池周辺と移植池周辺の自然環境を昭和40年代の里山に復元する。      
※この地域に生息する希少種(昆虫:ヒメタイコウチ、ヒメヒカゲなど  
 植物:トキソウ、サギソウなど)の生息保全保護対策。(計画)
 生息池周辺の休耕田を借用し、生息保護を図る予定
 休耕田の借用にあたり土地所有者と協議し、借用の承諾を得る。

平成13年度
※池の保全対策・外部からの被害防止策・危機管理体制の確立に移植池の確保策
 ☆移植池の実験が軌道にのり、今後永久的に利用することに
  なれば防災対策を施す→堤防等の補強(計画)
 ☆生育調査の実施→希少種危機管理システム手法の作成
※里山保全対策:里山管理の実践活動手法を作成する。
※この地域に生息する希少種(昆虫:ヒメタイコウチ、ヒメヒカゲなど  
 植物:トキソウ、サギソウなど)の生息保全保護対策。:生育状況調査の実施

これ以降は、地元、行政と共同でこの対策を里山保全として管理する。
希望として、環境教育の実践活動フィールドに活用できるシステムを考える。


里山保全活動② --活動開始から5年間--

2018-07-05 | 野生生物を調査研究する会の紹介

平成9年から平成13年私たちの会では、この林の常緑の木を刈り取って明るい林にする取り組みを始めています。平成9年から取り組み始めたこの活動も5年が過ぎました。暗かった里山も今では明るくなり、毎年様々な山野草が咲き乱れています。