goo blog サービス終了のお知らせ 

野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

里山保全活動 夏の里山の貴重な生き物

2018-07-10 | 野生生物を調査研究する会の紹介

夏の里山には貴重な生き物が見られます。

里山の手入れによってあらためて出現した生き物が多い。


カキラン
花色は明るいオレンジ色、熟れた柿のような色なので、カキラン(柿蘭)の名前がつきました。
日当たりの良い湿地や湧き水の周辺などでみらるようになりました。兵庫県レッドデータランクC

サギソウ
日本の固有種で湿地に生育します。シラサギが翼を広げたように見えることから名前が付きました。
冬は球根だけになって冬越しします。兵庫県レッドデータランクB

ゲンジボタル
ゲンジホタルの観賞時期は、5~7月、里山に流れる小川のまわりを飛びます。
ゲンジボタルは成虫になると、オスは7日~10日、メスは2週間ほどしか生きていけません。


チョウトンボ
チョウのようにひらひら飛ぶトンボなのでチョウトンボ。翅が全体的に黒く、光の角度によって虹色に光ります。


グンバイトンボ
清流にすむトンボ。北摂から播磨の河川を中心に分布していますが、私たちの流水の少ない里山でも5月ごろよりみられます。
兵庫県レッドデータランクB


国際協力--マナウスの生き物--

2018-07-10 | 野生生物を調査研究する会の紹介

マナウスはアマゾン川中央に位置している、AMAZONAS州の州都で、人口約110万人を超える大都市だ。この街は19世紀はじめに生ゴム景気でとても繁栄した。現在、このマナウスは自由貿易港として有名である。ここには近年外国の企業がどんどん進出している。空港からマナウス市街までの間に工業団地が立てられソニー、フジフィルム、ホンダ、・・・等の日本の企業もたくさん進出している。少し前まではアマゾン河口の町ベレンに文部科学省の日本人学校があったが、それも今は無くなり、マナウスにある。日本の企業新出に伴って日本人学校も移動するようだ。

マナウスではマラジョー島と同様たくさんの野生生物の調査をすることができた。調査はアマゾンリバーサイドホテルのエンジン付きのボートであった。このボートは我々二人だけの独占であった。野生生物の調査と撮影を目的としていた我々にとってとてもラッキーだった。結構我がままを言って、いろんな場所に行ってもらった。一番ラッキーだった事はマラジョーでもマナウスでもナマケモノが思う存分見れたことだ。しかし私たちの前日に来た人たちは帰るときに見事なピンクイルカを見たそうだ。

 


子どもの本がおもしろい⑨

2018-07-10 | 資料を読む

資料を読む

子どもの本がおもしろい⑨

「かがくのとも」という雑誌がある。5から6歳の幼児を対象にした本でこどもたちの身の回りのこと、すなわち身近な植物、動物、モノ、現象を子どもたちの発見の喜びや驚きを伝える雑誌です。そのなかで、よりすぐりが絵本になります。大人も感心する1冊がこれ。

 

ハートのはっぱ かたばみ(多田多恵子 福音館書店)

 

幼児向けにかいてあるといっても無視できない部分もある。著者は多田美恵子、多くの観察会で講師をされているし、単なる植物の名前だけ教える講座ではない。

植物の生活までふみこみどのように生活しているのか、どのように子孫を残そうとしているのかという植物の話をするいっぱいねたがあるかた

さて、幼児向けとは言いながら、「かたばみ」についてどのくらい知っているだろうか。

ハート形のはっぱが見分けるポイントだよといいつつ、8ページにはヤマトシジミがとびかう絵がある。ヤマトシジミの説明はないが、絵を描いた人はちゃんと知っている。

 ヤマトシジミが卵をうむのはこの草なのだ。(食草です)

14ページには、かたばみの花が一日ばなであることが順にていねいにせつめいされています。

 葉っぱにはシュウ酸がふくまれているので昔の鏡(銅鏡)を磨くのにつかわれていました。本では、そんなことにも触れずちがうものを磨いています。「さん」のちからということで、説明しています。

 最後は、たねのひろがりかた。透明な皮に包まれたたねの話は、おそらくたいていの大人はしらないのではないでしょうか。

さらりと、仕組みを説明しています。かたばみのたねのはいいったかわをみつけたひとはでひみつけてください。

 多田さんの本は幼児から大人へ、観察会でも人気な理由がわかります。

いまかたばみの種類も多い。観察しませんか。