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野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

ヒメギスとツマグロバッタ

2018-07-08 | フィールドガイド-昆虫編--

夏の川原のギリギリス

今上流の武庫川ではバッタが飛び回っている。その2種類を紹介する。
いずれも近づくとすぐに草のなかや草の影に隠れる。ヒメギスなど一株のススキのなかに
20匹以上集まっているなど雨上がりで、久しぶりの天気を楽しんでいるのだろうか。

ヒメギス (バッタ目 キリギリス科)

発見すると同時にすぐに隠れてしまう。鳴き声が夏草の中で「シリリリ・・・」とないています。
全身が黒褐色で、背中は緑色または褐色のキリギリスです。
胸部の後方は、白線でふちどられている。
翅は通常は短いが、長いもの(長翅型)もいる。
植物の葉やほかの昆虫などを食べる。

ツマグロバッ(バッタ目 バッタ科)
後脛節と翅の先端の黒色が目立つ、やや大きめのバッタ。メスではあまり目立たないことも多い。
オスは明るい黄褐色で、メスは枯草色。
丈の高い草が茂る、湿った草原で見られる。
後脛節端を前翅にぶつけて蹴るようにして、「チャッ!チャッ!」と音を出す。
図鑑によって,ツマグロイナゴモドキ,ツマグロイナゴ,ツマグロバッタといろいろな和名が付いている。


猪名川のカタツムリ

2018-07-08 | フィールドガイド--その他の生き物--

かたつむり」という生物学上の分類があるわけではありません。 陸に棲む貝を親しみを込めて呼んでいる呼称です。陸に棲む貝は全て巻貝のなかまです。そのうち、大きな触覚の先に目がついているものを一般に「かたつむり」と呼んでいます。「でんでんむし」や「まいまい」ともいいます。ここでは、猪名川流域に棲む陸生の貝のうち、主なものを紹介します。

クチベニマイマイ:

落葉広葉樹にいることが多く、公園のサクラなどでも見かけます。殻口が紅色であることからこう呼ばれます。

ナミマイマイ
林縁部や住宅街の石垣の間などにいます。

オオケマイマイ
平べったくて、外側に毛のようなものが生えていて一見、異様なカタツムリですが、上流域を中心に広く分布しています。

オトメマイマイ
その名のとおり、10mmほどのかわいいかたつむりです。

コウベマイマイ
神戸ブランドですが、近畿以西、九州まで分布しています。あまり見かけることはなく、猪名川流域でも限られたところにしかいません。
平たく、殻口部が極端に肥厚しており、形は特徴的です。

コベソマイマイ
やや大型です。分布は広いのですが、絶滅危惧種に指定されている地方(府県)もあります。猪名川流域では、川西市石道から上流の猪名川町にかけて見られます

ニッポンマイマイ
日本の名をもらっていますが、学名のSatsuma Japonicaが由来でしょうか。写真のものは妙見山麓初谷川のもの。一庫あたりのものはもっと色が薄く、箕面公園のものはもっと黒っぽい色をしています。

チャコウラナメクジ
ナメクジのなかまもれっきとしたカタツムリのなかま(有肺類)です。ナメクジの中でも、このコウラナメクジのなかまは、背中に甲羅のようなものがついていて、これが、殻の名残と考えられています。

オカチョウジガイ
「チョウジ」とは「寵児」のこと、つまり小さいのです。高さ10mm程度です。ひだりの2つの大きい方はトクサオカチョウジガイと思われます

ナミギセル
キセルガイのなかまはあまり見ることはないのですが、種類は多く、同定も容易ではありません。このナミギセルは比較的一般的で、大型ですので、見つけやすいキセルガイです。画像には仔貝も写っていますが、この種は卵胎生で殻のついた仔を一度に3個くらい生みます。

シリオレトノサマギセル
上流域の礫と落ち葉があるようなところにいます。

ウスベニギセル
高さ16mmほどの小さなキセルガイです。

マタニシ
上流部の川の近くにいます。ふつうに見られます。

ヤマキサゴ
中にはオレンジ色をした美しいものもいます。

アツブタガイ
その名のとおり、マンホールのようなしっかりとした蓋を持っています。

アズキガイ
大きさも色も小豆のようです。局所的にかたまって棲んでいます。


ナチュラリストクラブ

2018-07-08 | 野生生物を調査研究する会の紹介

ナチュラリストクラブとは

兵庫県では、一人でも多くの県民の方々に、私たちの兵庫県の自然環境をともに守っていこうと講座が行われていました。その講座を卒業したら、興味があっても続けることができないという声を聞きました。
創設当時から市民に自然に出会い、身の回りの自然を観察・実感していただけるような、小さな講座を開いていました。
講座を卒業した方に呼びかけ、「野生生物を調査研究する会」の行っている講座を活用して活動していく「ナチュラリストクラブ」を1999年に立ち上げました。
季節の色鮮やかな花を観察し、水しぶきが跳ねる水辺での観察、森でさえずる鳥の観察など、豊かな自然を体感する活動を計画しました。
当初は月に一回、六甲山を中心にその周辺の自然観察を実施、その後観察会に加えて里山活動も定例化して現在に至っています。

ナチュラリストクラブ会員募集
ナチュラリストクラブは今年で6年目になりました。昨年度は里山や博物館などを利用して、身近な自然観察や渡り鳥の観察を中心に活動をおこなってきました。今年度も、いっそう充実した自然観察を計画しています。キーワードは「人・くらし・自然」です。ご興味のある方の参加をお待ちしています。初心者大歓迎です

*** 活 動 の 内 容 ***

□ 身近な自然観察


里山を中心に身近な場所でしたたかに生きている生物の観察をとおして、私たちの自然環境について学びます。

□ 渡り鳥の観察

六甲山は野鳥の種類の多いことでも有名です。今年度は六甲周辺の渡り鳥を観察します。

□ 里山の保全と自然豊かな森づくり活動


山の保全活動では、雑木林を伐採するなどの手入れをおこないながら、豊かな植生、生物相の復元を実践します。今年も、野外での炊飯を予定しています。お楽しみに。

□ その他

そのほか、植物、鳥、、星などの観察において、各専門分野の野生生物を調査研究する会の講師を招きます。観察のコツや見分け方、歴史、文化などいろいろな話を聞くことができます。

□ 会員交流のために

活動や取り組みをはじめ自然観察などをお知らせするために、会報を発行しています。イベントなどの予定も掲載、ナチュラリスト会員の情報交換の場を提供します。

*** お申し込み ***

会費は振込口座へ。最初にこられたときに振り込んだことをご連絡ください。
   一人年間3000円(振り込み確認しだい会員となります)
   添付の振込用紙を使ってお願いします
   家族(親子・ご夫婦)で会員になられる方は 一家族一人増えるごとに1000円です。
   また、一度だけ試しに参加したいという方は、1回、500円で参加いただけます。

連絡先は

ナチュラリストクラブトップページ - WakWak

park12.wakwak.com/~naturalist/
 をご覧ください。



国際協力--マラジョー島--

2018-07-08 | 野生生物を調査研究する会の紹介

アマゾンでの生活体験をする場所の一つに、このカルモ牧場は最高の場所だ。日本ではけっこう自然と触れ合っていると思っていた私にとって、ここでの体験は今までの価値観を全く変えてくれた素晴らしい場所であった。アマゾン川の濁った水でのシャワーや洗面、手洗い。真っ暗なジャングルの闇の中での満点の星空。ジャングルにこだまする早朝のホエザルの泣き声。延々と続くマングローブ。日本では考えられない乗馬や水牛乗り。日本では安全第一主義で、なかなか本物を体験できないが、ここでは本物を全て、満足いくまで体験させてもらえる。
 ここには人が持つ五感をフルに発揮して、生き生きとさせてくれる素晴らしいものがあった。

日本では観光地で馬や水牛に乗る場合は必ず、係員が牛や馬を引っ張って決して観光客が一人で牛や馬を操ることはしない。しかしカルモは違った。牛を引っ張ってくれる人はいない。一人一人が水牛の背にかけた鞍にまたがって自分で操るのだ。牛には手綱がつけられているのでそれで操るのだ。牛は臆病な動物で後ろから馬に乗ったカウボーイに追い立てられると前に突進していく。その時に振り落とされそうに揺れる、揺れる。手綱を落とさないように・・・鞍の突起しているところをつかんで・・・・、はじめての私にとってこれはもう大変な事であった。他の国の人はキャーキャー言いながら楽しんでいたが、私は必死の様相をしていたに違いない。
 カルモ牧場は湿地帯がとても多い。水牛はその湿地の中も平気で突き進む。前を先に進む牛の跳ねで、泥をかぶって泥まみれだ。しかし不思議なことに一時間ぐらい乗って戻ってきた頃にはけっこう楽しんでいる自分に気が付いた。

 次の日は乗馬があった。私は水牛乗りでお尻がいたくなって遠慮させてもらい、部屋で休んでいた。このとき乗馬に参加した人はみんな水牛乗りの体験が功を奏して一人で乗馬ができるようになって戻ってきたのである。馬もそれなりに訓練されてはいると思うが、これは凄いことだ。日本で一人で乗馬できるようになるためにどれだけの時間とお金がかかる事であろう。日本では考えられないような荒行が見事に乗馬の練習につながっているのだと思った。
 お尻が痛くなって乗馬を遠慮した事は本当に残念な事だった。今度行く機会があれば是非挑戦したい。

カルモで出会った地球市民。ドイツ人、フランス人、イタリア人、ブラジル人、カルモはとても国際的な場所だった。わずかな滞在の間、みんな家族のようになれた。カルモのオーナーは遠慮しがちな日本人(私)には色々と気を使ってくれた。
 食事はとてもカラフルでブラジル的な食事?だった。下の肉は水牛の肉だ。日本の牛肉とちがって草を食べさせているせいか少し草っぽい匂いがした。しかし、このあとに出てきた水牛のヒレ肉は最高に旨かった。
 左下は全部デザートだ。丸いパンは中にチーズが入っていておいしかった。後で知ったがこのパンはブラジルではポピュラーなパンでどこにでも売っていた。
 デザートはどれもびっくりするほど甘いものが多かった。日中が暑い風土と関係があるのかもしれない。

カルモ牧場の母屋、母屋には3室、離れは4室あった。露天掘りのアマゾン川の水を使ったプールもある。私は入らなかったが、同僚が入って楽しんでいた。深さは2mを越えていたそうだ。
カルモ牧場では日中は日向では暑いが心地よい風が吹いているので、日陰はとても過ごしよかった。また夜になると放射冷却により、気温が一気に下がり、長野県の高原のように涼しくなる。寝る時は窓を閉めないと寒いぐらいだった。