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野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

サギのなかま--白鳥伝説--

2018-07-04 | フィールドガイド--野鳥--

白鳥伝説でのハクチョウ

 大和地方には古代から日本武尊の白鳥伝説が伝えられています。白鳥という鳥は日本ではオオハクチョウやコハクチョウがいますが、オオハクチョウやコハクチョウは渡り鳥で日本では冬にしか見ることができません。また今ではオオハクチョウは関西では見れませんし、コハクチョウも琵琶湖あたりでしか見ることができません。
 昔は今よりもハクチョウが関西でも見れたかもしれませんが、四季を通して日本人の目に見えたハクチョウはシラサギの事ではないかと思われます。シラサギ、正式にはコサギやダイサギのことですが、これらの鳥も含めて昔から日本人はハクチョウと呼んでいたかもしれません。

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白鳥伝説
 日本武尊は、父の景行天皇から、朝廷に服従しない熊襲・出雲などを征討するように命じられ、西国を征服して、大和へ帰ってきましたが、帰国後すぐに東国の蝦夷を征討するように命じられました。
 苦難のすえに、東国を征討しますが、その帰る道中で、伊吹山の神との戦いに負けて、大和へ逃げ帰ろうとしますが、能褒野(亀山市)という所に来た時についに力尽きてしまいます。
 能褒野に葬られた日本武尊の魂は、白鳥となって大和へ向かい、琴弾原(御所市)を経て、旧市邑(羽曳野市)に降り立ち、その後、天高く飛び去ったと古事記・日本書紀では伝えています。
 亀山市・御所市・羽曳野市の三市には御陵があり、俗に「白鳥の三陵」と呼ばれ、日本武尊・白鳥伝説は今も語り伝えられています。

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(生きている大和川より)
コサギ(サギ科)
全長は、約60cmで、シラサギの中で最も小さく、脚は黒く、指は黄色をしており区別できます。夏羽には2~3本の長い冠羽があります。冬に南方へ渡るものもいます。留鳥

コサギの群れ:コサギはさまざまな方法でエサをとります。浅瀬を歩いたり、足でかき回したり、水中を凝視したり、遡上してくるのを待ち伏せたりします。写真のように集団で魚を追ってとることもあります。

アオサギ(サギ科)
全長は、約90cmで、目本員大のサギです。背は灰色で、翼は青黒色です。全国に分布し、水田、池沼などにすみ、魚類やカニ類を食べます。繁殖期後は、群れをつくりますが、冬は単独でいることが多いです。留鳥

ダイサギ(サギ科)
全長は、約80cmで、シラサギの中では最大です。繁殖期には、チュウサギ、コサギなど他のサギとともに集団営巣します。他のサギのなかまより高い枝に営巣することが多いです。冬は大部分が南方に渡ります。夏鳥(一部留鳥)


特別セミナー 川西市黒川でのセミナー

2018-07-04 | 野生生物を調査研究する会の紹介

黒川地区の自然から学ぶ特別集中セミナー

宿泊を伴うセミナーが川西市黒川から始まった。はじめたころは 1泊2日でセミナーを開催した

学校の先生が宿泊をして、本当の自然観察の技を学習する。写真からは学び取ろうとする意欲があふれているではないか

今年は、人と自然の博物館で行うことを先日このブログで案内した。

最初がこれだ。

1.日時  平成11年8月7日(土)・8日(日)
2.場所 川西市立黒川小学校(休校中)、およびその周辺の里山
3.対象者 幼稚園、小学校、中学校の教職員
4.内容および日程
8月7日
9:00 受付 ガイダンス
10:00 ①妙見山周辺の観察 (植物  土壌・地質)
12:00 休息昼食
13:30 ②水辺の観察( 水生生物 水辺の植物 魚類)
16:30 ③魚の体を知ろう( 講義。解剖実習)
18:30 休息 夕食
20:00 ④スターウォッチングと夜の昆虫観察
    適時宿泊所へ

8月8日
6:00 ⑤ベイトトラップの確認
7:00 朝食 
8:00 2日目のガイダンス
   各自実習内容と場所の確認
8:30 各自希望の場所での観察
    水辺 裏山
11:30 休息・昼食
12:30 交流会
    自由討議
    反省とまとめ
15:00 解散

準備物
 名札、画板、セルビン、あみ、えさ、ルーペ、グラフ用紙、上質紙
 色鉛筆、バケツ、クリノメーター、巻き尺、虫の採集用具(トラップを含む)
 マジック、模造紙、セロテープ、ガムテープ
 資料作成(生きている猪名川と補足資料)
参加者への連絡
 標本を持って帰る人は、各自準備
  植物・・・さく葉の準備
  水生・・・アルコール、フィルムケース

宿泊をともなう体験は
【指導体制・内容について】
日頃、わからくても調べてもみなかったり、あるいは、調べる方法(手がかり)が分からなかったり、調べてもわからなかったりする。
知りたいときに、丁寧に教えてくれるスタッフの方がいる。だからもっと知りたくなるとうのがなりよりよかったです。

何を聞いても、答えてくれる指導者の方が豊かにいたこと。

専門の先生にともに動きながら話を聞かせてもらえた。

疑問に答えていただいた。

【場所】
北摂地方の動植物は本当に豊かであることにあらためて気が付いた。
たとえば、以前は妙見山へは、ケーブルであがったが、歩いてみると、本当に様々な植物、鳥にであえた。

【交流をとおして】
森の三層(or四層)構造を実際に見て、説明してもらえたこと。(理屈と実際がつながった)
生態を知る楽しさを味わえたこと歩いて、目でみて、手でさわり匂いをかぎ、時には味わっていろんな植物を知ったことはうれしかった…
ふだん何気なく見過ごしてしまう生き物を手にすることで、身近なものに感じられた
小学校の教師をしているので環境教育で最も大切なのは、感性豊かな子どもを育てる事だと考えている。植物のこと、虫のこと、魚のこと、星のこと等いろいろな
ことに興味関心を持たせることが第一歩であると考えている。そのためには、教師が親がそのことに関心を持ち、大好きになることだと考えている。体験を通して
していただいたことが大きな財産となりよかったと思っています。より広く、深くを目標にと考えています。
自分の手で自然の材料を使って生活用品をつくってみたい


国際協力--アマゾン川の浸水林--

2018-07-04 | 野生生物を調査研究する会の紹介

浸水林

浸水林という言葉は日本ではあまり聞かない言葉だ。英語ではFlooded Forest というが、英語で聞いた方がイメージ的によく理解できる。アマゾン川では2月頃から雨季になるために川の水位が上がり始め、6月頃が最も水位が高くなり、森が水に浸かってしまう。一年のほぼ半分は水没していることになる。マナウスから西にあるマミラウアという保護区では水位が40フィート上がるそうである。40フィートといえば大体12mである。(1フィートで約30cm)
完全に水没する樹木は葉を落として冬眠状態に入るそうだ。

8月中旬の写真である。

川べりにある水上ハウスである。アマゾン川では水上ハウスが多く、川の水位を気にする心配がない。またボートで引っ張って簡単に移動することもできるそうである。
 アマゾン川では水位が一番下がるのが11月末頃、逆に一番水位が高いのが5月~6月頃だそうである。私が滞在した8月中旬は水位が高いのかどうか、よくわからないが、毎日2cm、水位が下がっていると現地の人は言っていた。
 木々の下部の黒っぽい部分は水位が高い時に水没する部分である。

 


子どもの本がおもしろい⑤

2018-07-04 | 資料を読む

子どもの本がおもしろい⑤

 おくやまひさしは児童向けの自然観察本や図鑑を多く手がけている。身近な自然、里山の観察や考察は読んでいてい楽しい。

学校の周りで見られる植物図鑑で春夏秋冬の季節ごとにまとめられている。

「学校のまわりの草木図鑑 春」(おくやまひさし 大日本図書1996)それぞれ夏秋冬がある。

目次を見ると、春夏秋編は「A野畑学校や家のまわり」「B池やジ川、田んぼや湿地」「C雑木林や低い山」「D森や公園など身近なところの樹木」にわけてあるが、冬編だけ「冬にさく野草、冬の実やタネ、ロゼット・・・」となっている。

春編「ナズナ」では昼間はきれいに開く花も夜には閉じると紹介して細かな観察を紹介。ほかにも、昼と夜とで違うので観察。「カラスムギ」タネの先のねじれた部分は水分を受け取るとよりがとけて回転すると書いてある。

身近な草木をかわいいイラストでわかりやすい。画面構成など、みやすいので本当に参考になった一冊(4冊)である。