最初目に入った時は あ、またボールかと思ったのですが
少し移動して再度目に入った時、丸くポッカリあいた穴にハッとしたのです。
陶製の手榴弾。
実物を見たのは初めてだし、まさかこんなに美しい物だとは思ってもみなかった。
……兵器で武器であることが、手に取ることを躊躇させましたが
海の中で見つけたので、
爆発はしないだろうと踏んで持ち帰ることにしました。
底は平らで、焼くにも運ぶにも転がってしまわないようにしてあったのだと解釈出来ます。
この白いタイプは無釉の有田焼とのことでしたが
これ、内側はつるつるっとしていて、
写真でも見えると思いますが光を反射するほどつややか。
もしかして内側には釉薬がかかっているのでは?
と思い、触ろうとしたけど指が太くて入らなかった~(´-ω-`)
拾った時は口の内側に黒いゴムが見えたので、水をかけながらゴムを引き抜いてもらいました。
凄く生々しいゴムのにおい。
海中にあったせいか、そんなに劣化していないような。
このゴムが抜けたことで出にくかった中の異物もスムーズに洗い流すことが出来ました。
そしてこのゴムは途中までは円筒状で、中に別のゴムが入っていました。
中のゴムは容器のような形状でこのゴム内にザラザラした砂粒のようなものが。
ひょっとしたら危ないかもだから、写真だけ撮って湿ってるうちに処分しました。
空っぽになったのに結構重みがあって
計ってみたら290g
ちなみに隣の林檎は300g です。
空っぽで290gということは、火薬やパーツが全て備わっていたらもうちょっと重いわけで、
これを遠くに投げるには、当時の女性や子供では無理があったんじゃないかな?
と感じました。
調べたところに寄れば、これ自体の殺傷能力は低く
せいぜい怪我を負わせたぐらいだとも記されていました。
そんなわけで長く使われることもなく
その後の終戦により関東のある場所には
これが大量に廃棄されている所があるそうです。
暮れにテレビでも紹介されていました。
千葉の沿岸ではたくさんの防空壕や戦争遺跡が今も残っていますが、
それらを使わずに暮らせる世の中が
いつまでも続いて欲しいと願っています。