思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

多摩川経由羽田空港行きの自転車行

2006-03-05 23:50:48 | 自転車
2006年3月5日、東京都大田区の多摩川緑地。河川敷で野球やサッカーなどを楽しんでいる人も多いが、サイクリングコースを走る自転車も多い。おおよその印象では、1分間に2、3台くらいは通過していた。


今日は大学時代のワンゲルの後輩と合計4人で、東京都府中市の是政橋から多摩川沿いにあるサイクリングロードを走り、東京国際空港(羽田空港)ヘ行った。
実はこの催しは2004年から、大学時代に所属していたワンゲルでは登山が主な活動だったのだが、それ以外にも自転車と自転車旅が好きな者が数人集まって、毎年数回、不定期で開催している。
これまでのMTBによる自転車旅では毎回ひとりで走ってきた僕としては、複数人で走ることは結構新鮮なことで、毎回楽しみにしている。

で、いつもは是政橋から多摩川サイクリングロード(通称“タマサイ”)を利用して西の多摩川上流のほうに向かって遡り、八王子市の高尾山麓や羽村市の羽村堰、東大和市の多摩湖や埼玉県所沢市の山口貯水池に行ったり、そこから玉川上水や多摩湖自転車道周辺を走ることが多いのだが、今回は普段あまり行く機会がない下流域も見てみたいということで、登戸、二子玉川、六郷を経由して、さらには東京モノレール沿いの都道311号を通って、羽田空港まで行ってみた。
休日の多摩川沿いの河川敷では野球、サッカー、アメリカンフットボールなどの練習や試合を楽しんでいる人やそれを見物する人(余暇の趣味や遊びというレベルではない真剣勝負をしている人もいるか)、土手の舗装されたサイクリングコースをランニングや自転車(主にロードレーサー)の練習というか訓練、それに複数人でのウオーキングやピクニックという感じの散策、犬の散歩で往来する地元の人など、とにかく多くの人で賑わい、みんなが快晴の青空の下で健全な春の休日を楽しんでいた。天気予報の予想気温では12℃らしかったが、体感では16℃以上あったのではないかと思うくらい暖かかった。サイクリングコースの通行人の少ない場所で自転車のペダルを漕ぐさいに少し力を入れて25km/hくらい飛ばすと背中のあたりが汗ばんだりもして、まあ身体を動かして運動するにはもってこいの1日であった。ただ、花粉症持ちの僕としてはこの時期の屋外は目と鼻のあたりがちょっと辛いけど。
実は、いつも行く多摩川上流を今回敬遠したのは、上流に行くということはスギ林が多い奥多摩の山に近づくため(河川敷からは山の稜線もよく見渡せる)、スギ花粉の大量生産地に行くことは花粉症持ちにとっては自滅行為であるため、行くのは避けたかったから。

自転車で羽田空港に行くには、クルマの交通量は多いし(特にバス)、合流・分岐部分をクルマの通行するタイミングを見計らって通過するのがやや面倒なのだが、トンネルなどで一時的に歩道を活用しながら一応行くことはできる。僕個人的には4年前にも一度通行したことがあって行き方はわかっていたのだが、2回目の今回もそれらが面倒だな、と思ったし、やはり空港周辺の道路というものはあくまでクルマ主導で造られているのだな、と改めて感じた。
その証拠に、空港に着いて4台の自転車を停めるための駐輪場を探したのだが、なかった。
そこで、第1ターミナルの立体駐車場にあった自動二輪車の駐車スペースに、係員に一言断ってから置かせてもらった。公共の建造物であればふつうは駐輪場もあるものだが、羽田空港くらい大きな建物になると難しいか。ましてや海上に人工的に造った長崎空港や関西国際空港、それに先月に開業した神戸空港のようなところでは、空港島と本土を結ぶ道路(主に高速道路?)と鉄道を造ることが優先され、ふつうの道路行政と同様に自転車や歩行者まで手が回らないのだろう。
まあ空港利用者の大半は自家用車や民間の路線バスや主要ホテル直通のリムジンバス、各種鉄道を利用して訪れるからそうなるのも無理はないが、北海道や沖縄県の空港のように徒歩や自転車でも気軽に足を運べる空港がもっとあってもよいと思う。これは最近の道路行政にも言えることだが、クルマをあえて積極的に利用しない人も世の中には少数ながらいるのだから、すべての移動手段が公平に利用できる道造りを行なうべきである。クルマの交通にばかり力とお金をかけてそれに偏るのは不公平なんだよ。
でもまあ、空港に着いてしまえばそんな憂慮も一時は忘れて展望デッキからの飛行機の離着陸風景を楽しむことができて、疲れも吹っ飛んだ。ちなみに、展望デッキは今回は第2ターミナルのほうに行った。旧来の第1のほうは過去に何回も行っているのだが、2004年末に開業したこちらのほうにはまだ訪れたことがなかったので、より楽しめた。休日ということもあって見物客も老若男女多く、飛行機を撮影するために長時間陣取っている、一眼レフカメラに(おそらく300mm以上の)望遠レンズを装備したカメラ小僧もたくさんいたな。

ただ、このツーリングで僕個人的にひとつ残念というか情けなかったのは、空港からの帰路途中、東京都大田区の弁天橋手前で段差を降りるのを失敗して転倒・落車していまい、その衝撃で衣服に穴が開き、腕にも擦り傷ができてしまった。またそのさい、フロントホイール(アラヤ、VP-20・36H)のリムも少し曲がってしまった。これまでにも段差の乗り越しに失敗したりなどの自分の不注意で転倒したり、僕が交差点を直進中に強引に右左折してきたクルマにぶつけられたりして自転車とホイール(と僕の全身)に強い衝撃が加わって痛んだことは20回近くあるのだが、それでもホイールが曲がるなんてことは一度もなく、かなりの信頼を置いていたものだったので、今回の一件にはいつも以上に驚いたし落胆もした。まあこのホイールで10年以上乗り込んでいて、ハンドルに常に装着しているキャットアイのサイクロコンピュータ(CC-CL200)を見ると、このMTBでの走行距離も今回のサイクリングでちょうど1万kmを超え(ボタン電池が切れる間近や寒いときは作動しないこともあるので、ホントはもっと走っている)、リムのブレーキパッドの当たる部分もかなり擦り減っていて、そろそろ交換したほうがいいよな、と2、3週間ほど前からちょうど検討していたところだったので、結果的には交換するための良い口実になった。ニップルを回して振れ取りをすればまだなんとか走れるが、これに関しては素人が調節するにはちょっと恐いな。それに曲がっているから直進では速度を上げられないし。20km/h出せるかどうか、というくらいの状態になってしまった。ホイールを交換するまでは長短問わず旅には使えそうにない。

でもまあ、落車の一件を除けば今日のツーリングは全体的には楽しかった。寒い冬場はどうしても自転車から遠ざかってしまうのだが、久々に長距離を走って、ようやく春が訪れたな、と思った。それにこれで羽村堰から多摩川河口、つまり東京湾まで自転車の轍をつなげることもできて、そこそこは有意義な一日であった。


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