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プラスチックの問題ーpart4廃プラ問題その4海洋汚染

6 海洋汚染

「part4廃プラ問題その2処分の現状」で書いたとおり、海に流れ出ているプラスチックは約800万トン(考えられる数値の幅の中間値)。2,050年には、海洋において、魚の量よりプラスチックの量の方が多くなると言われている。

海に流れ出るとどうなるのか?

〇マイクロプラスチック
包装用品・日用品などで小さなものは、海を漂流し、紫外線や波で次第に劣化しボロボロになって小さくなる。一応定義では5mm以下の細かいプラスチックをマイクロプラスチックと呼んでいる。

参考:私の2015年の記事です。

〇マイクロプラスチックは当然に製造した時の原材料が溶け出している。プラスチックにはいろんな種類がある。基本となる原材料に別の化学物質を添加して化学反応を起こしている。中には以前から問題となっている環境ホルモンとして体に影響がある物質もある。しかし、現段階で心配されるのは、このマイクロプラスチックが海にほぼ均等に漂っているかなり有害な化学物質を引き寄せ吸着するという厄介な性質があるから、漂ううちにかなり有毒な化学物質と化してしまうことです。除草剤(陸でまいたものも)や殺虫剤などの有害物質が入っていた容器などもゴミとして流れ込んでいる。漁業で使う網は特殊な化学物質で製造されていて、それが操業中に誤って海中に沈んでしまうことも多いらしい(漁網防汚剤に含まれる物質 ポリカーバメート、ほう素及びその化合物(トリフェニル(オクタデシルアミン)ボロン等 2 物質、キシレン) )。世界中から流れ込んだこのような直ちに体に害を及ぼす物質をわざわざ引き寄せ吸着し有毒化学物質のかたまりとなるのです。重くなれば海中に沈んでいきます。
数年前までは、沿岸部にとどまっているという報告がなされていましたが、今は海流に乗り、沖の方にも、いや、世界中の海にあるとみていいでしょう。地道に調査を行ってくれる研究者がいるから実態が分かるのです。
しかし、今、マイクロプラスチックがさらに細かくなったものがどこにいっているのか行方不明になっているという。

〇どんなプラスチックが多いのか?
まず、国別では中国がダントツに多い。あとインドネシアなど東南アジアが多い。そこから中東から北アフリカ、そして南アフリカも。アメリカも多い。
使い捨てのプラスチック・・・レジ袋,使い捨てプラスチックのスプーン,フォーク,ペットボトル等が6割以上を占めるそうです。タバコのポイ捨ても?そう。フィルター部分は化学繊維でプラと同様です。まさしくマイクロプラスチックのような歯磨き剤に入っている丸い形の研磨剤。
余談ですが、プラスチックではないけど、家庭からは、シャンプー、ボディシャンプー、食用洗剤、洗濯洗剤等に添加されている各種化学物質が毎日流れ出ています。

〇被害を受ける海の生物
・魚や哺乳動物がこれらのマイクロプラスチックをエサと間違えて体内に入れる。プラスチックを体内に入れていると、常に満腹状態になり本来のエサを食べることができず、最終的に死ぬそうです。消化器官の異常により死んでいくことも確認されているそうだ。
・ある実験では、クラゲのある種類がプラスチックを好んで食べているらしいことが確認された。
・サンゴには浅瀬ではなく深い所で生息している種類がある。浅瀬のサンゴが増えるもとになる貴重なサンゴだと考えられています。この深海サンゴが漁具の網に覆われ、他の生物と共に閉じ込められ傷つき死滅する例が確認されている。
・死んだウミガメの腸からは大量のプラゴミが発見されている。クラゲと間違えてプラスチックゴミを食べている。また、網に絡まって死ぬ例も確認されている。

有毒物質を含んでいなくても多くの生物が死に追いやられている。私が最も心配なのは、細菌がどのような影響を受けているか?ということです。海も陸も細菌の変化が生態系のバランスを大きく崩す。そして多くの生物に影響を与える。有害物質を含んだプラを体内に入れた生物の食物連鎖の結果はこれから明らかになるでしょう。
さらに、海に照り付ける紫外線が廃プラを劣化させる過程での化学反応もかなり気になる。紫外線が化学物質と化学反応を起こし、思いもかけぬ影響を与えることも危惧される。

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