作者が脳炎を精神病と誤診されたところから話は始まる。
精神病と間違われるような症状の出る疾患に対して どう対応すればいいのか。では精神病と判断する根拠は、基準は?
精神病患者のふりをして(なりすまして)、入院し(どうすれば精神病患者と判断され入院できるか )
なりすますための 3つのキーワードなんてのもある
精神病院や患者がどのようかをルポをしたローゼンハンの論文が「サイエンス」に掲載されセンセーションを巻き起こす。これによって閉鎖された精神病院もあったそうだ。
正常と異常のライン(客観的判断基準)を引くのは難しい。この後作られた基準も何度も改訂される。
ところが 作者の調査によって、ローゼンハンの論文にはかなりの嘘が含まれていることが分かる。
かっては、精神病医の地位が低かったり 患者に対してとんでもない治療法があったりと 大変な時代もあった。それを暴いてくれたレポートのはずだったのに。
ローゼンハンが何になりすましていたのか 後半は少し謎解きサスペンス風
人の頭の中を、このように未整理でありますと見せられたような気分です。
狂人のふりをした時点で あなたは狂人です。とも言われそう。
20年ほど前は身内にうつ病の患者が出ると、隠したり恥と思うことがあった。今はかなりオープンになって、十分でないにしろ、社会が対応している。
精神病も多種多様であるので、少しずつ理解と対応ができるようになるといいと思うしかない。