森歩き 事務局日誌2

森に山に、森林ボランティアに面白いものがあればなんでも見に行きます

なぜテンプライソギンチャクなのか?  泉 貴人 著

2024-09-10 06:06:35 | 書籍紹介

また書籍紹介   長い闘病生活だったのだよ

まあ作者の強烈な個性での来し方と イソギンチャクの新種発見についてです

テンプライソギンチャクですが もちろん海老の天ぷら

表紙のイラストにあるのがそれで(本物は3mmくらいよ)

頭に出ている赤いのが イソギンチャクの触手  で衣の部分がほかの生き物 カイメン

カイメンの中にすっぽりと というか 針でがっつり隙間なくくいこんで  土台は自分で地についている という

イソギンチャクなんだそうです

次から次へと 私の知らない(新種だから当たり前) 不思議な面白い イソギンチャクが出てきます

で、お名前を作者がつけるのだけど  時代の流れを感じます

当然作者の好みになるのですが    ササラダニの青木先生の ドテラとかネンネコとかの命名  いつの時代でしょうか

でも 美ら海水族館で見つかった チュラウミカワリギンチャクの写真(水族館のHPでも見れる)は 美しくて うっとり

今まで 磯だまりでイソギンチャクを見つけるたびに 棒でつついて 触手を引っ込めさせていたことを反省

ただ 新種の話なので  イソギンチャクの生活は とんと分からない

東大落研でならした べらんめえ調の文章は どんどん読めて楽しいです  ほんと頭いいんだなあ

海の中には う~~ん やっぱ 生き物だよねえ どうしてこうやって生きていけるのだ!と言いたくなるものが たくさんいて

面白いですねえ  YouTubeで Dr.クラゲ さんです  こっちも面白いです

作者が お世話になった水族館にお礼回りをした話があり その中に「うみたまご」もありました

そうだ うみたまごに行こう   磯はまだ暑い

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カラスは飼えるか   松原 始 著

2024-09-09 05:55:40 | 書籍紹介

夏風邪で1週間ほど臥せっていた。 あと一日で腐敗が始まりそうだった。

連日体温が38.4℃てのは きついと 思いつつ読んだ本なので

逆にいえば 熱でぼっーとしてても 読める本

はじめの方は 屋久島でのサルの調査の話

私も高崎山の猿口調査に数年参加したことがあるので 実感

いないことを証明するために そこにじっといる ってのは正直しんどい 1頭でも声がすればいいけど

なんとなく幻聴が聞こえてくる  サルの声が、、

サルだけでなく他のトリや恐竜談義  ぱらぱら読むのにいいです

で、カササギの話  この鳥は叔母の住んでいる久留米にもたくさんいて  畑で悪いことするんじゃ と嫌われている

日本では 福岡県と佐賀県(県鳥である)と北海道にしかいないんだよ   学名を ピカピカ!

と教えてあげよう  少しは好きになってくれるかな

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不思議の虫 ナナフシ  海野和男(写真) 伊地知英信(文)

2024-08-29 10:55:45 | 書籍紹介

押しの写真集である  ナナフシ好きの、、。

ナナフシ大好きなので  ワクワクして読みました

日本に20種もいるのに 身近には4種 というか モドキとエダとトビとトゲ  あと足立区生物園でみた太いツダナナフシしか見たことがない

にしても タイトル通り 不思議なナナフシです  ナナフシの七不思議~なんて歌を歌いたくなる

雄もいるけど 雌だけで増える種が多い   昆虫図鑑に雌のみ なんて書かれる虫てこの方ぐらい

卵には 蓋がある  ぜひぜひ見てみたい  そのためにはナナフシを飼えばいいんだけど

ナナフシの決めポーズ  前足をそろえて前に伸ばす  世界のどのナナフシも決めポーズは同じだそうです

ナナフシの世界的な研究者が この写真集の海野さんの名前をナナフシにつけてます  海野さんも世界的写真家

日本名でウンノトゲナナフシ  マレーシアにおる

ヒヨドリに食べられたナナフシの体内にあった卵が 糞のなかで生きていて 繁殖地を広げているという報告もある

読むのも楽しいですが 写真がとにかくもう 押しです

ちらっと 鮮やかな羽を見せるナナフシたちには マレーシアまで行かないと会えないようですが

とりあえず 卵を探すのと ヤスマツトビナナフシ(九州にいる)にあいたいもんです

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蜂の奇妙な生物学   光畑 雅宏 著

2024-07-15 10:17:26 | 書籍紹介

ハチの生態の本です。

20万種類もいるハチの 83種類の話で 頭いっぱいになってしまいました

社会性を持つハチたちの生きざまは 同じく社会性を持つヒトの考えることやっていることを超えています

ハナバチ・カリバチ・キセイバチと 分類して見開き2Pで1種と分かりやすい  けど知らないことや言葉が多くて

読み終わるのに時間がかかりました  スマホでググりつつ読むのだ

ハチと関係生物の話が面白かったです  寄生したり(クモとかテントウムシに) されたり

作者は マルハナバチの研究と実用化をされているので マルハナバチの記述が少し多い  私もトラマルハナバチが好きなのでうれしい

なんてったって 毎年保全活動をしているサクラソウの花粉を運んでくれるハチですからね モフモフ系だし  

最後に 特別寄稿があり  

五箇公一氏の 「ハナバチの危機とその対策」という文章が すばらしかった

生物多様性の保全と ヒトの生活は 別々にあるのではなく 生物多様性に支えられて人の生活があることを実感した

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働かないアリ 過労死するアリ ~ヒト社会が幸せになるヒント~  村上貴弘著

2024-06-25 23:08:57 | 書籍紹介

ここでも紹介した アリ語でねごとを言いました の著者の新刊です

まあ これでもかというほど 多彩なアリ社会の紹介  あまりにもいろいろアリ過ぎて 頭がついていきません

前作で ハキリアリは葉っぱを集めて キノコを栽培して それを食べている というのはいいんだけど

他の種類のアリの巣に入り込み(女王アリを殺して) その巣のアリたちに 自分の産んだ卵の世話をさせて乗っ取る

ってのは こんなのアリ?  ヒトの人種による社会性が多様だといっても こんなんはさすがに おらんわ

で、 進化ではなく 変化 ダーウィンの進化論では 説明できないこと まあ遺伝子についてダーウィンは知らんかったこともあるけど

同時代(だったんです、知らんかった)にいた ファーブルが 進化論では 昆虫社会の多様性は説明できない と 反論したのも なるほどです

哺乳類の種類の数と 昆虫のそれとでは くらべものにならないほど 昆虫の方が種類が多い

木村資生博士の 遺伝子進化の中立説 これも 面白いです。 いずれちゃんと勉強せななあ

とにかく こまめで良く働いて(過労死するぐらい) きれい好きで 年を取ってあまり働けなくなったら ポイ捨てしてる(これは ヒトもしてた) アリたち

この本には そんなアリへの愛があふれていて これもあれもと 盛りだくさんのアリの話です

で、アリはしゃべる と書かれていると そうなんだと思います

植物の防衛手段という内容の本を先日読んだんですが 蜜線をもってアリをよぶ植物を アリ植物といい

アリの攻撃性を利用して 葉っぱを食べに来た虫を アリに蹴散らしてもらっているとのこと

この 働きものの アリを利用するとは アカメガシワ えらい! とか 

昆虫は 体の中に バクテリヤや菌をもち それで食べたものを分解したり栄養にしたりしているとか

最近見えない世界のことが いっぱいありすぎて ちょっと食傷気味です  

キノコとか冬虫夏草とか 変形菌とか ボーベリア菌とかまだまだあるぞ 

でまあ 今日は観察会の下見で たくさん歩いたし もうビール飲んで寝ます

 

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