真冬に逆戻りした天気は、季節外れの雪まで降らし、 4月とはいえない寒さに震えあがる春です。
さて、4月といえば桜、天候不順にもかわらず、各地の桜は綺麗に咲いているようです。
今年の花見はどこにしよう、、、晴れ間をねらって出かけてきたのは、
天下第一の桜と呼ばれる信州伊奈・高遠城址のタカトウコヒガンザクラ、
次に山梨県・日野春の山高神代桜、さらに足をのばして大糸一本桜と、桜めぐりをしてきました。
中央道飯田インターから高遠に向かうと、杖突峠からはを伊那谷の美しい山間の風景がひろがり、
高遠城址に近づくにつれ、景色は桜のピンクが増して、期待感を盛り上げてくれます。
アプローチからして素晴らしい高遠の桜、さて今年のサクラはどんなでしょう。
ようやく好天となったこの日、平日とはいえ午前9時には付近の駐車場は満車状態。
桜の人気スポットど真ん中ですものね~
それでも入り口近くに運よく一台の空きを見つけて駐車、こいつはハナから縁起がいいわい(^・^)
快晴の空を覆い隠すほどの満開の桜、ブルーとピンクのコントラストも美しいです。
本丸跡のサクラです。
ここにあるタカトウコヒガンザクラは、明治8年頃から植えられ、いまでは樹齢130年を越す老木
もありますが、このように老いてもなお美しい花を咲かせています。
小ぶりながらも紅が濃いめで可愛らしいタカトウコヒガンザクラ。
豪華絢爛の桜景色を見せる高遠城址公園、その数は現在1500本あります。
昨日のニュースによると、一昨日降った季節外れの湿った雪が満開の花びらに積もり、
その重みに耐えきれず60本もの枝が折れてしまったそうです。
桜守のかたたちは、急ぎ折れた枝を切り落とし、防腐剤を塗布してサクラの手当てを行ったそうです。
ああ、、あの見事な桜が60本も被害にと思うと悲しいですが、
これも自然なるものの厳しさ、試練なのでしょうね。
中央アルプスと南アルプスに抱かれた伊奈谷、タカトウコヒガンザクラの向こうに見えるのは
木曽駒かな???
城内を埋め尽くすサクラ、薄紅色に酔いしれる春を味わえる高遠、素敵なところです。
高遠城址をあとに、次に向かうは山梨県・日野春にある実相寺。
寺の境内には日本最古で最大の桜、山高の神代桜があります。
樹齢約2000年、目通り幹囲は10mを越す大きなサクラです。
実相寺山門よこに並ぶソメイヨシノも見事です。
樹齢約2000年、、、ものすごい貫禄があります。
花の見頃は一週間前でしたので、ほぼ咲き終わってはいますが、その風格たるや
長い年月を見据え、毎年花を咲かせてきただけに、底知れぬものが伝わってきます。
サクラの種類は彼岸桜の一種エドヒガンザクラで、中部地方特有のものだそうです。
三春の滝桜・根尾谷の薄墨桜とともに日本三大桜のひとつに数えられています。
そして、お寺の庭には7000本の水仙がこれまた見事に桜とコラボ!
さらに素晴らしい景観をつくりだしているのが、本堂後ろに聳える甲斐駒の眺め!
南アルプスの秀峰、「山の団十郎」との呼び名もある甲斐駒ケ岳が
咲き誇る桜をバックに眺められ、昨年秋にあの頂に立った私としては、感慨も一入でした。
実相寺で神代桜を見がてら小耳にはさんだ話では、この近くに名高い枝垂れ桜があるそうで、
それっとばかりに次は小渕沢に向かいました。
その桜は、神田(しんでん)の大糸桜といって、樹齢約400年のシダレザクラで、
その昔ここには神社に捧げる米を作る田があり、その豊穣を願って植えられた桜だそうです。
JR中央本線の車窓から、田園風景のなかにポツンと一本見える桜としても有名。
わかりにくい田舎の細い道を何度か場所を尋ねながらたどり着きました
空き地につくられた駐車場から5分ほど農道を歩いていった先の畑の中に、
周囲を風よけネットでかこまれた枝垂桜が見えてきました。
景観的にはネットは邪魔ですが、このときも風が強く、たしかにこれでは桜が風にやられて
しまうなと実感。 左に富士山が見えて、ここでも桜と山のナイスビュー
樹齢400年、幹回り7,5m、枝張り20m、堂々としたシダレザクラです!
このあたり標高が高いせいか、花はまだ蕾がほとんどでしたが、満開となったときは
さぞかしゴージャスな眺めとなることでしょう。
この土地の人々には、桜の花がにぎやかに咲く年は豊作になる」との言い伝えが残っていて
自然との共生のなかで自然に畏敬の念を感じ、つつましやかに自然の恵みを受けては
感謝と親しみの気持ちを深めていったのではないかと思います。
春は荒々しい季節、というのを今年ほど実感した年もありませんでした。
そんな季節のなかで桜が私たちにもたらす幸福感、それを強く感じた年でもありました。
山の峰々に積もった雪が、桜の開花を機にすこしづつとけていっては田や畑に豊かな水を、
また、桜が咲く頃から陽射しは徐々に強まり、太陽のパワーが豊穣に導くといったことなど、
桜と人々の暮らしが古き昔から密接な関わりをもっていたように、時代は変わっても、
なぜか桜に対する愛着や親しみが薄れずにいるのは、そういったところにもあるのではないかと
桜めぐりをしながら思いました。
それにしても 見事な 桜~さくら~サクラ~~
あ~ 日本に住んでいてよかった!
神々しささえ感じるのは、私の先入観かな。。
桜の頃、いつも体調を崩し、あまりお花見を満喫せずに葉桜になっています。
季節の変わり目というのもありますが、春の草木のエネルギーに負けてしまっているのかもしれません。
deanさんはどちらかお花見行かれましたか?
関西方面ですと、やっぱ吉野山でしょうか?
吉野の桜、まだ見たことないので行ってみたいです~
日本に住んでいてよかった、ホントですね!
とくに桜の頃は、私もつくづくそう思います。
畑の真ん中にポツンと一本ある大糸桜、
この日もかなり風が強くて、しかも周りに風をさえぎるものがありませんから、
桜の枝もびゅーびゅー風に煽られていました。
そんな環境において400年もの長い間、よく毎年花を咲かせてきたものだと感心してしまいます。
何十年、何百年と生きてきた木にはどれも神々しさを感じますね。と同時に何かわけもなく怖いという思いにもかられます。
桜の頃は体調がすぐれないというかたが少なくないです。
季節の変わり目のなかでも、とくに春先はエネルギーの変換が大きいから無理もないでしょう。
来年のお花見、ご一緒できたらいいです(^_^)♪
近くの桜はことごとく見て回ります 桜の花
の下にたたずむと なぜか 他の花と違い
心が 和むのです
幼い頃 入学式の頃の桜を潜在的に脳が記憶
しているのかも知れません
今日は 遠くの有名な桜を鑑賞出来楽しい気分
になりました。又お会いしましょう
かのんちゃんと一緒に
今頃はお花を追いかけて野山を走り回っているのではないでしょうか?^^
それにしてもどれもこれも本当に威厳のある桜ですね。
wakangaさんが「わけもなく怖い」と表現されたので、あ、一緒だぁっ!て思いました。
人の命はあっと言う間に過ぎ去っていくのに比べて、老木の桜は何百年、千年、二千年と、ひとところにずーっと佇んで、それらを眺めているのですから、私も何か畏敬の念を抱いてしまいます。
空の青さにも負けない位、ピンク色の桜がお見事ですね。
伊奈谷の風景も一度は眺めてみたいと思いました。
花見の起源を調べてみますと、農民と貴族の文化が江戸時代に融合して、いまに伝わる「花見」が確立されたそうです。
宮中で行われる花の宴で、奈良時代までは「花」といえば梅を指していたのが、平安時代には古くから自生していた桜への関心が高まり、桜が日本の美意識を象徴する花となり、さらに時代は経て、秀吉が行った「醍醐の花見」で広く庶民に伝わったとされています。その後、落語の「長屋の花見」からもわかるように、花見は庶民の娯楽としても欠かせないものになり、それが現在にいたるいまも、老若男女問わず受け入れられているというのも凄いですね。
桜に対しての日本人ならではの美意識、季節感、愛着というのは、古のころより私たちのこころに深く根ざしたものがあり、他の花では得られない、感覚的に惹かれるものがあるのでしょう。また、これだけ多くの日本人に愛される花もないと思う桜、時代は変われど、桜を見上げる人々の和やかな表情を見るたび、日本人らしいよさが感じられ微笑ましく思っています。
よいお天気がつづいたGW、どちらか行かれましたか?
桜前線もだいぶ北上して、いまごろ東北あたりが綺麗なんでしょうね~
ところで、「サクラ」の語源は、農耕の神、田神(さがみ)が山から降りてきてとどまる場所「座」(くら)を表していて、この二つの言葉が合わさって「さくら」となり、桜は里に降りてきた神様の居場所を示すものだったそうです。
それで人々は、桜の咲き具合を見てその年の豊凶を占ったり、花の下でお酒や食べものを供して豊作祈願をしたりしたそうです。神田の大糸桜がまさにそれで、元は神社にあった桜でした。
春は、山から神様が降りてきて田の神となる季節、そう信じていた昔の人々にとって、サクラは待ちに待った春の到来を告げる花であり、田の神の象徴だったのですね。
そんなふうにして、昔の人々が自然を愛しみ信仰する姿は、人間も自然の一部であるというのを素直に表していて、とてもいいなと思います。
人間が作り出した便利な機械やモノ、それらがないといまの時代に暮らす私たちは立ち行かないほどにまでなってしまいましたが、ときどきはそういったものと離れ、自然のなかに身を置くこと、そうしてあらゆる感覚を使って自然にふれること、そうしたことがじつは新しいことを取り入れることになる、そんなふうに感じています。
伊奈谷の風景、mikiさんもきっと気に入ることでしょう。
芽吹きがはじまる頃、ぜひ訪れてみてください。素朴さのなかに新鮮さがいっぱいつまった春を感じることができると思います。