秋分の日を前に真夏日が続く。
暑さ疲れもあって、どこか近くの山へと金時山へ出かけた。
ちょうど一ヶ月前、乙女口から登ったときは、山頂近くで雷鳴がして、ピークを踏むや慌てて
下山したものの乙女峠付近でずぶ濡れになった。
今回は足柄峠にクルマをとめてのピストン。もっと先のゲートまで他のクルマは行ってるけど、
林道の出だしがだけ意地悪く凸凹で私のはムリ(´Д`)、で、登山口まで1時間ほど林道歩き。
けど、林道の両側にはお馴染み秋の花がいっぱい♪
雄しべが並ぶ咲き始めの花(左)と雄しべが萎んで雌しべが開いた咲き終わりの花(右)を
つけたゲンノショウコ。自分の花粉で受粉しないために、雄しべと雌しべの成熟する時期がずれている。
ホトトギスもあちこちにいっぱい。
目立つ赤紫色の花はツルフジバカマ、ぼやっと写っているイタドリと目玉焼きみたいのは野菊。
ミズヒキも密集して咲き、負けじと華やか。
風車みたいなこれは何だろう?
花に薄赤紫のスジがあるタカサゴユリ。大正時代に日本に入ってきた台湾原産の帰化植物。
繁殖力旺盛で各地で野生化。名前のタカサゴ」は琉球語による台湾の別称だそう。
草地には何本も咲いていた。
関東と中部地方のみで見られるセキヤノアキチョウジ、これも秋らしい花のひとつ。
花弁に斑点がないからイヌヤマハッカ?、クルっとカールした萼の上品な色が魅力のクサボタン。
秋の花といえば野菊、道の両脇にいろいろ咲いてはいるが、
どれも同じに見えて(;´Д`)見分けがつかない…
他にも、ツリフネソウ、ワレモコウ、テンニンソウ、ミゾソバ、タマアジサイ、アキノキリンソウ
キバナアキギリ、ツリガネニンジンなどなど、道端に途切れることなく咲いて楽しませてくれる。
猪鼻砦跡まで来ると、ベンチもあり富士山の眺めもよいので、たいていの人がここで一服。
しかし、わき上がる雲が早くも幕引きをはじめ、富士は2/3が雲の中、トホホ。。
ここには
夕日の滝へ85分と書かれた分岐があり、道標の下にマツムシソウがちょこんと咲いていた。
マツムシソウは後にもさきにもなく、ここの一株だけと少ない。
夕日の滝ね~そそられる名前だけど、ちと遠いわ、、。
ツルニンジンは最盛期のようでたくさん見かける。 トネアザミ?にとまるアサギマダラ。
ヨイショッ、ひと休みっと、、、ヒメキマダラヒカゲ。
猪鼻砦跡から15分くらいで林道は終点、階段状の山道を登っていくと金太郎の道標が立ち、
その先の鳥居をくぐると連続して梯子がかかる急登となる。
アルミの梯子は12あって山頂までつづく。暑さの中にも秋を感じさせてくれる赤い実。。
急な山道ではタンザワヒゴタイやシオガマギクのピンクが目に爽やか。
細長い茎の先に花をつけるハンカイシオガマは、風に始終ゆれてピントが合わずじまい(-_-;)
山頂までもう一息
そして~富士山は
かろうじてちょこっと頭を見せてはくれたもの、全容はならず。もっと早い時間に登って
こなくちゃ見れないよね~ ここ3ヶ月何度も登っているけど、富士山がすっきり見えた日が
一度もないと登山者の一人が言っていた。なるほどね、富士を眺めるには秋か冬がよさそう。
平日にもかかわらず金時山はそれなり賑わっていて、さすがメジャーな山だ。
金時娘さんに挨拶していこうかなと茶店をのぞくと、お客さんがいっぱい。またこんど来たときにしよう。
9月も半ばを過ぎているのに茶店の裏ではアジサイが元気に咲いている、へぇ~。
山頂周辺はハコネギクがいっぱい。ゲンノショウコは地面を覆うようにびっしり。
イワシャジンもつぼみが多くかろうじて咲いていた一株、センブリは未開花で固いつぼみ。
ア~ンド、薄暗い樹林で純白の輝きを放っていたシラヒゲソウ。
フリンジの効いた花弁がチャームポイント? 葉の付き方も可愛らしい。
白髭だなんて、爺むさい名前をつけられて気の毒な花よ、、(*´д`*)
標高1213m、短時間で登れる山ながら、富士の展望に花も多くて楽しめる金時山。
通年営業している山頂の茶店、フレンドリーな三つ編みおさげの金時娘さんがいることも
多くの人が訪れ賑わう山の要因なのだろう。何百回も登っている人がたくさんいるのに驚く。
これからの紅葉時期、ツツジ咲く5月の頃にも登ってみたい山だ。