ruruBの極楽な日々

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裏切りの街

2010-05-24 23:03:21 | 演劇


パルコ・プロデュースの「裏切りの街」を観てきた。

最近の私は、お芝居が公開されたあと評判をチェックし、おもしろそうなのを見つけたらチケットを調達して観に行くようにしている。

この作品もそんなお芝居のひとつだった。

三浦大輔という人の舞台は初めて観たが、うわさ通り、過激な中にも人間の本質がえぐり出されている、おもしろい芝居だった。


あらすじはこんな感じ。

もうすぐ40歳になる主婦、智子(秋山菜津子)には2年前に結婚した夫(松尾スズキ)がいる。
25歳の裕一(田中圭)はバイトもせずに同棲中の恋人(安藤サクラ)に毎日2千円ずつもらう生活をしている。
そんなふたりが出会い系サイトで知り合い、先のない逢瀬を重ねて行く。
それぞれの家で不協和音が生じ始め、そんな中、智子は妊娠してしまう。


責任を取らず逃げるダメ男と、そんな男に引き寄せられ、ずるずる関係を続けてしまうダメな女。

そこにあるのは裏切りなのに裏切っている実感もなければ良心の呵責もない。そんな彼らも
気が付いていないけど実は…。

ダメ男とダメ女、あるいはそれぞれのふたりの家が舞台上で同時に描き出され、その会話がドキッとするくらい、
リアルで、きめ細かくておもしろい。

お芝居を観る前、評判を観ていると「傑作。おもしろかった!」と絶賛している人と、共感できないし、
ダメなふたりのダメなところを延々と見せられても…という人の両方がいて、意見が分かれていたのだが、
私は前者であった。

まず、役者がみんなうまい。それぞれのダメっぷりやダラダラっぷりやつかみどころのなさが
誰もが持ちえる人間の弱さそのものを体現していて、引き込まれてしまうのだ。

この三浦大輔という人は、現実を切り取ったような今の時代の今の言葉が本当にうまい人だな、と思った。

飽きさせない、っていうのがその証拠だ。

この舞台、かなり長時間で、一幕が110分、二幕が90分とトータルで3時間15分ある。

これだけ長いとものすごく疲れる可能性もあるのだが、私にはむしろ時間よりも短く感じた。

それだけおもしろかったのだと思う。

賛否両論の「否」の人には
最後までダメ人間のダメなところを観させられていったい何の意味がある?という脱力感があるらしいが、
私には別のように感じられた。


ダメ人間にもダメ人間なりの小さな幸福があり、幸福には違いないということだ。

それを舞台を観ている私が許す、ということは、私もまた許される、ということだ。

色恋に限らず、人は誰もダメなところ、弱いところを持っている。逃げることもある。みんな不完全なのだ。


私はこの世を生きにくいと思ったことはあまりない。
それはきっと私が自分自身を、わりと許しているからだと思う。


そして、三浦大輔という人はそんな私と同じ目線を持つ人なんじゃないかな。


とても好きなお芝居だったな。



それはそうと、ブログを1か月も更新していなかったので、何人かの友達から「どうした?何かあった?」と
心配のメールをもらった。


てへへ、何もなかったんだけどさ、ちょっとサボっているうちにどんどん面倒になって放置していただけ。

あ、それとダイエットを始めて、そっちに意識が向いていた、っていうのもあるかな。



そんな返事を友達Kにしたら
「ダイエットのことも、佐賀のことも(佐賀に2泊3日で行った)書かれるのを待ってます」と言ってきたので、

これからぼちぼち書いていくね。





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